鎌田耕一の発言 (厚生労働委員会)
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○鎌田参考人 御質問、どうもありがとうございます。
ただいまの御質問は、この改正案につきまして、キャリアアップ措置の義務づけ、それから雇用安定化措置の義務づけ、この意義についてどう考えるかということでございます。
議員御指摘のとおり、派遣労働者のキャリアアップにつきましては、一般論としては大切だという認識があったかと思いますが、より踏み込んで派遣元にキャリアアップ措置を定めるということは、大変意義のあることだというふうに思っております。
さまざまな面で意義を考えることができると思いますが、私は、一つは、今御指摘ありましたけれども、派遣労働者のスキルアップ、これをどのように獲得してもらうか。これをしっかりとやはり派遣元が考えていただくということが大切だろうというふうに思っております。
同時に、派遣労働者の立場でいえば、今現在は派遣労働者として働いているわけでありますけれども、今議員おっしゃったように、それぞれ、この先、自分がどのような方向に進むのかということを、将来を見据えて考えていく、そういう必要が当然出てくるわけです。将来を見据えた考え方、見方をする際に、いわゆるコンサルティングあるいはキャリアプランといったものも派遣元、派遣労働者がしっかりと考えていく、こういう必要があるかというふうに思います。
あと、今回、派遣労働者の就業、それから業務の遂行状況につきましては、派遣元からの求めに応じて派遣先が情報提供するということでございます。こうした点も、派遣先もまた、現に働いている派遣労働者のスキルについては一定の責任を持って対応していくということがあるのではないかというふうに思っております。
雇用安定化措置でございますが、これは議員御指摘のとおり、非常に重要な規定だというふうに思っております。
実は、法的な観点で申しますと、現在、二十六業務で有期で働いている方は、派遣期間の限定がない中で、派遣労働契約を反復更新しておられるわけです。そして、期間が来ればそれで雇いどめということでございますが、御存じかどうかわかりませんが、労働契約法において雇いどめ法理が明文化されたということ、前から判例法理ではございましたが。一定の反復更新によって無期の労働契約と同視できる状態、あるいは雇用継続について合理的期待ができる場合には雇いどめができない、更新される、そういう規定でございます。
ところが、私の立場でいうと残念ながらということなんですが、裁判例におきましては、派遣は別だという考え方があります。
それはなぜかというと、派遣というのは、派遣先との派遣契約があって雇用継続というものが期待できるのであるから、派遣先との関係がなくなれば、さらに継続雇用したいといってもそれは無理だよねという考え方があるわけです。
それは一つの考え方だと思いますが、しかし、この法律、雇用安定化措置で考えますと、具体的に幾つかのメニューがありますけれども、派遣先との関係がなくなればそれで終わりだよ、そういった考え方にやはり一石を投じているのではないかというふうに思いますし、これは、この規定が直ちに司法的効力を持つ規定というふうにはならないと思いますが、しかしながら、今後、裁判において、派遣労働者の雇いどめというのを考える場合には、派遣元会社の、派遣元事業主のこういったような義務が一定の影響を与えることもあるのではないか、そういう期待も持っております。
こうした点で、私は非常に重要な規定だというふうに思っております。
ありがとうございます。