齋藤健の発言 (農林水産委員会)
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○齋藤(健)委員 ありがとうございます。
私も、この議論を党の中でやる中で、大変危機感を感じながら議論に参画をしてまいりました。一番大きな要因は、いろいろあるんでしょうけれども、私は、これから日本の人口が残念ながら減少を続けていかざるを得ないというところに、日本の農業がどう対応していくかというところが非常に大きな曲がり角に来ているんだろうと思います。
今は、まだ人口減少は始まったばかりで、毎年二十数万人ペースで人口が減っているわけでありますけれども、やがて、これは毎年八十万人とか百万人というペースで人口が減っていくわけであります。百万人といいますと、岸本さんの和歌山県一県分の人口が毎年日本列島から消滅をしていくというような、そういうマグニチュードを持った人口減少をもうすぐ目前に控えているわけであります。
残念ながら、日本の農業の生産というのは国内消費向けが中心でありますので、人口が減れば、それに応じて売上額が当然減っていくということであります。つまり、今までと同じようなやり方をしていたのでは間違いなくじり貧になっていくというのが、今、日本の農業の置かれた厳しい現状だろうというふうに思っております。
こういう状況に対応していくには、細かく言えばいろいろありますけれども、大きく言えば二つの方向で対応していくしかない。一つは、国内のマーケットが縮小するのであれば、海外のマーケットをとりにいくということが大きな方向として一つであります。そして、もう一つは、生産中心であった日本の農業が、これから伸びていくと予想される流通ですとか加工ですとか、下流に進出をすることによって、そこで上がる付加価値を生産分野に取り込んでいくという方向。
この二つの方向で日本の農業の生産サイドを何とかこの厳しい状況に対応していく、この大きな二つの方向なんだろうと私は思っております。そして、幸いなことに、この流通、加工分野の伸び代というものは、私は非常に大きな可能性があると思います。もちろん、輸出も大きな可能性があると思います。
今やらなくてはいけないことは、この流通、加工という今までどちらかというと余りおつき合いのなかった分野にどうやって生産サイドが出ていって、そしてその付加価値を取り込んでいくかという努力、この努力をいかにうまく進めることができるかどうかの一点に日本の農業の将来がかかっているんじゃないかと思うほど、この分野の充実というのが大事だと思っております。
ところが、一方で、誰もが同じことを考えるわけでありまして、流通、加工サイドの人たちも、この分野が伸びるということを認識しているものですから、逆に、この分野から生産分野にどんどん進出をしてくるということが現状起こっているわけであります。つまり、この伸び行く分野を誰がとっていくかということの競争が始まってきているということであります。
したがいまして、私は、この農業の生産サイドからそういう付加価値をとるような大きな力強い動きをいかに起こしていくかというのが、今後の日本の農業を支えていく上で一番大きな論点なんだろうというふうに思っております。そういう意味では、伸び行く分野の競争が始まっている中で、その付加価値を生産サイドに取り込んでいくという競争を戦って勝ち残っていけるしたたかな農協というものをこれからつくっていけるかどうかが、これからの日本の農業を支えていくことができるかどうかは、この一点にかかっていると言っても過言ではないと私は思っております。
そういう意味では、農協の販売力をいかにして強化していくか。それから、今まで余りおつき合いがなかった流通、加工の分野の人たちと連携をしながら、しかし、とるものはとっていくという強い農協になっていく、その連携力。それから、最後は経済事業に、今赤字だからということではありますけれども、経済事業にもっと集中をしていって、そして付加価値を高めていくということで、販売力とか、連携力とか、それから経済事業への集中力、こういったものがこれからの農協が果たすべき重要な役割になっていくんだろうと思っております。
そういう意味では、こういった三つのポイントに今回の法改正がどう応えているのかという点について、お伺いしたいと思います。