黒岩宇洋の発言 (法務委員会)
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○黒岩委員 民主党の黒岩宇洋でございます。
それでは、船主責任制限法一部改正について御質問をさせていただきます。
今の議論にもあったように、この条約の目的は、そもそも海難事故というものは大変甚大なる損害を生じる、それを全て船主に責任を負わせるということになると、確かに、海上企業に参入する、この参入の萎縮効果が働いてしまう、何とかそれを防止しようと。さらには、海上企業を保護しようという観点からこの条約が採択された。このように認識しておりますし、その目的には合理性があると思っています。
ただ、悩ましいのは、やはり船主の責任を制限すればするほど、逆に、被害者の救済、保護が手薄になるという、これはまさに見合いの関係になって、利益とすれば相反する、二律背反するわけですから、この微妙なバランスのもとにこの条約そして国内法が成り立っているという観点から、総論について何点かお聞きし、その後、各論について二点ほどお聞きをしたいと思っております。
まず総論なんですけれども、今の責任限度額、今回、九六年改正時に比べて、二〇一二年改正では一・五一倍に限度が引き上げられる。七万トンクラスの物損、人損ですと百二十五億円から百八十九億円に上がる、このような目安になっておるんです。
ここでお聞きしたいんですけれども、まず、船主の側から見てみましょう。船主の側が、では、一・五一倍といったものを妥当と考えられるのかどうか。
具体的には、船主は五割増しの損害賠償を払うわけではありません。現実には、P&I保険という、船主同士がお金を出す船主責任相互保険組合というものがありまして、結局は、そこに対する保険料がどう上がるのかということが船主にとって自分の直接の持ち出しになる。
過去の改正においては、大きなものですと六倍程度引き上げられたこともあるわけですけれども、今回の一・五一倍の限度額の引き上げによってこのP&I保険の保険料というものが引き上げられると見込まれているのかどうか、この点についてお答えください。