井出庸生の発言 (法務委員会)

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○井出委員 警察が捜査だけやっていたとしても、捜査の情報をとるには広い情報をとらなきゃいけない、そこはわかっていただけると思いますし、私は、日本の警察というものは、国内の行政の情報収集機関の中でもかなり情報収集能力が高い組織だと思うんです。警察の人とおつき合いして、別の情報収集機関の方のお話を聞いていて、同じ時期に出た同じ情報でも把握の内容が全然違う。ですから、能力の高さのせいなのかもしれませんけれども、捜査と情報収集、その両方をしょってきたという歴史が日本の警察にはあると私は思うんです。
 今、これから情報が多様化するというお話もありました。そういう中で、緒方さんの事件は、今お話があったように、さまざまな認定、裁判ですとか調査があって、それに基づいてこれまでの見解を述べられてきている。それ以上に何か警察の組織的な関与を疑わせる新たなものが出てきたとか、そうすれば、もしかしたら謝罪しなきゃいけないとかそういうこともあるのかもしれないですけれども、恐らくそういうことがないから、このままずっと来ているのかと思うんです。
 そうではなくて、これから警察が、最初の質問で申し上げましたけれども、質、量とも想像もつかない世界の中でいろいろな情報収集をしていかなければならない、そういう時代、環境になった。その要因をもってやはり過去ときちっと向き合わなければ、これからの情報収集時代の中で過去に向き合わないでずっとやっていくということは、私は到底成り立たないと思いますよ。
 私からは、もうこの件について答弁を求めません。次の委員に譲りますが、ぜひそこを肝に銘じていただきたい、そういうふうにお願いをしたいと思います。
 もう一つ、今回の議論の中で、新たな刑事司法制度とは何ぞやという話がありまして、恐らく、刑事司法制度にかかわるいろいろな方が御意見を述べられて、政府案の提出段階では、いろいろな案の中でよいものをパッケージとしてつくったというのが政府案だと思います。それに対して、私は、問題意識を持っていろいろ質問もしてきましたし、また修正も提案をさせていただいたんですが、これからの刑事司法を考えるときにどうしてもここで問題提起しておきたい視点が、やはり裁判の公開という問題です。
 法曹関係者にとって環境のいい刑事司法制度をつくっていくということも大事なんですが、これは参考人に来ていただいた江川紹子さんがお話をしているのですが、江川さんは、「私が一番気になるのは、裁判の公開、司法の透明性、国民による検証可能性といった問題がなおざりにされていないだろうかということです。」そういう話をされていました。
 私は、これは裁判や捜査に限らないんですけれども、やはり国民の目というものが裁判でも捜査でも大きな改革の要因で、裁判でも捜査でも不断の改革をしていく上で国民の目というものが一つ大変重要なものではないかと思います。
 まず、林さんに伺いたいんです。
 江川紹子さんは、せんだってありましたサッカーのFIFAの司法取引の事件を取り上げられて、起訴状と検察側の冒頭陳述を合わせたような書面が捜査当局からネットで公表されていて、日本でもそれを読むことができる。一方で、日本の裁判資料とか訴訟資料というものはどうかといえば、刑事確定訴訟記録法の制定以来、裁判記録の閲覧は、国民はほとんどできない。
 江川さん自身が、かつては裁判の記録を見て本を執筆したり、裁判にかかわること、事件にかかわること、そうしたものの記録を自分の目で見て、世の中に一定の発信をされてきたと思いますし、あの方が、日本の刑事司法について国民の理解を進めてくれるところ、いろいろな御意見はあると思いますけれども、ただ、国民に多くのことを知らせて、この間の参考人の意見陳述でもそうでしたけれども、そういうところでは一定の役割を果たしてくれていると思うんですね。
 ですから、訴訟記録、また証拠の問題ですとか、記録は最終的には検察庁の方に保管されていると思いますけれども、裁判が確定すれば、そうした過去の事件をもとに一つの問題を世の中に提起するということも公益上必要だと思いますし、そうした訴訟記録の公開についてどのようにお考えか、伺いたいと思います。

発言情報

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発言者: 井出庸生

speaker_id: 30597

日付: 2015-08-05

院: 衆議院

会議名: 法務委員会