黒岩宇洋の発言 (法務委員会)
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○黒岩委員 ありがとうございます。
また、上川法務大臣には、本当に踏み込んだ当時の事情についても御説明いただきました。前段は前段の、国際結婚、離婚、連れ去りの件数の増加、これはこれで合理的に私も考えております。中央当局の引き受け手の調整に手間取ったというのは確かに実務上ありましたけれども、これは実務上というか事務的な話であります。
やはり重要なのは、今おっしゃられた、我が国の場合ですと、連れ去ってくる母親というケースが多かった。そしてまた、各国によって結婚観とか法制度が違うこともありまして、特に子が重要ではありますが、母子も含めて子の利益の保護というものが図られるのかという、このことに相当慎重な指摘もあったわけですから、当時、法務省としてもその点を非常に酌みながら物事を進めてきた、それにかなり年月がかかったんだということだと思っております。
そこで、中山副大臣にお聞きしたいんですけれども、今、副大臣の答弁にもあったんですが、三十何年たって、今回の、特に条約締結そして実施法の施行の基本的な考え方、もっとわかりやすく言うと、最優先すべき課題というものは一体何なのか。
というのは、今から三十数年前は、やはりそのころのケースというのは、欧米国から非欧米国への連れ去りの事例が多く、これは、ある専門家の指摘によれば、途上国に連れ去られた子を先進国の居住国にとにかく迅速に返還することが目的だ、そのこと自体が目的であるというような認識が当時はあったというような指摘もあるんですけれども、それから三十数年たった。そして、今の我が国の現況において、繰り返しますけれども、ハーグ条約締結そして実施法の最も基本的な、最優先する課題、目的とは一体何なのか、これを改めてお聞かせいただきたいと思います。