安倍晋三の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 丸山穂高議員にお答えをいたします。
 西川前農林水産大臣の発言と税制改正の国民への説明についてお尋ねがありました。
 西川前大臣は、みずからの政治資金について違法性がないことを繰り返し説明してきたものと承知しています。その上で、今般の辞任に当たっても、西川前大臣からは、国民の皆様にはなかなか御理解をいただいていない部分もあるが、これからも一生懸命説明していきたいとの考えを聞いているところであります。
 いずれにせよ、政治活動については、内閣、与党、野党にかかわらず、一人一人の政治家が、国民の信頼を得られるよう、みずから襟を正し、説明責任を果たすべきことは当然であると考えております。
 また、今般の税制改正を含め、各般の政策については、国会審議などを通じ、国民の皆様に私たちの考え方を丁寧に説明し、御理解を得るべく最大限の努力を続けながら、一つ一つの政策を確実に実現してまいりたいと考えております。
 消費税率一〇%への引き上げについてお尋ねがありました。
 平成二十九年四月の消費税率一〇%への引き上げについては、社会保障を次世代に引き渡す責任を果たすとともに、市場や国際社会からの国の信認を確保するため、景気判断条項を付すことなく確実に実施します。再び延期することはありません。したがって、今回のような景気判断は行いません。
 ただし、リーマン・ショックや大震災のような重大な事態が発生すれば、そのときの政治判断において、新たに法律を出して国会で議論をお願いするということはあり得ると考えております。
 財政再建と消費税再増税、身を切る改革についてお尋ねがありました。
 安倍内閣としては、経済再生と財政健全化の両立を目指しております。
 このため、二〇二〇年度の財政健全化目標はしっかりと堅持し、その目標達成に向け、デフレから脱却し、経済再生により税収をふやす、無駄の削減など徹底した行財政改革もしっかりやるなど、歳出歳入両面にわたり取り組んでまいります。社会保障についても、効率化、合理化や重点化を進めてまいります。
 本年夏までに、目標達成に向けた具体的な計画を策定いたします。
 また、平成二十九年四月の消費税率一〇%への引き上げについては、景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします。そうした経済状況をつくり出すという決意のもと、三本の矢の政策をさらに前に進めてまいります。
 なお、議員の定数、歳費、政治活動の諸経費に関する問題は、議会政治や議員活動のあり方、すなわち民主主義の根幹にかかわる重要な課題であり、国会において、国民の代表たる国会議員が真摯に議論を行い、国民の負託にしっかりと応えてまいるべきものと考えております。
 そのため、まずは各党各会派において議論を深め、国会において合意を得る努力を行わなければならないと考えております。
 消費税の軽減税率についてお尋ねがありました。
 消費税の軽減税率制度については、平成二十七年度与党税制改正大綱において、関係事業者を含む国民の理解を得た上で、税率一〇%時に導入する、平成二十九年度からの導入を目指して、対象品目、区分経理、安定財源等について、早急に具体的な検討を進めることとされております。
 国民の御理解を得るとともに、事業者の準備期間も十分確保する必要があることも踏まえつつ、大綱に沿って、与党において検討が進められているものと承知しており、引き続きこれを見守ってまいりたいと考えております。
 法人税改革についてお尋ねがありました。
 今回の法人税改革は、稼ぐ力のある企業等の税負担を軽減することにより、法人税を成長志向型の構造に変えていくものであります。
 今回の改正では、平成二十七年度に二・五一%、平成二十八年度に三・二九%の税率引き下げを行うこととしておりますが、平成二十八年度税制改正においても、課税ベースの拡大等により財源を確保して、税率引き下げ幅のさらなる上乗せを図り、その後も、引き続き、数年で税率を二〇%台まで引き下げ、国際的に遜色のない水準とすることを目指して改革を継続してまいります。
 企業立地競争力についてお尋ねがありました。
 アベノミクスを通じて、日本の投資先としての魅力は格段に上がっています。
 例えば、外国企業から見たアジアの投資先の関心度調査では、二〇一一年度には全ての項目で中国が一位でした。しかし、我々が政権を奪還し、二〇一三年度は、RアンドD拠点、販売拠点で日本が一位を獲得しました。また、全世界での競争力に関する指標で見ても、二〇一二年の十位から、二〇一四年には六位にまで上昇しています。
 我が国の立地競争力をさらに高めるため、法人税改革のみならず、農業、雇用、医療、エネルギーといったいわゆる岩盤規制の改革の断行、グローバルに通用する人材育成、TPPなど経済連携の推進、イノベーション創出力の強化など、内外一体となった成長戦略を実行してまいります。
 格差に関するお尋ねがありました。
 安倍内閣では、経済再生に取り組む中で、格差が固定化しないよう、あるいは許容し得ない格差が生じないよう政策を進めてきているところであります。
 雇用環境については、最低賃金を二年連続で大幅に引き上げ、パートタイム労働者と正社員との均衡待遇を推進してきており、さらに、非正規雇用労働者のキャリアアップや処遇改善に向けた取り組みを今後も進めていくこととしています。
 税制については、再配分機能の回復を図るため、所得税の最高税率引き上げ、相続税の見直し等を講じ、随時実施しているところであります。
 そして、世界に冠たる社会保障制度を次世代に引き渡していく責任を果たすとともに、子供たちの誰もが、家庭の経済事情に左右されることなく、希望する教育を受けられるように取り組んでおります。引き続き、しっかりと対応してまいります。
 なお、格差に関する指標はさまざまであり、格差が拡大しているかどうかについては一概に申し上げられませんが、例えば、我が国の場合、当初の所得に比較して、税や社会保障による再分配後の所得の格差は、おおむね横ばいで推移しています。
 いずれにせよ、格差の状況については、引き続き幅広く検証していくことが重要であると考えております。
 また、御指摘の贈与税の非課税措置は、デフレ脱却・経済再生に向けて時限的に講じているものであり、必要に応じて見直しを行ってまいります。
 少子化や人口減少に対応するための税制措置についてお尋ねがありました。
 安倍内閣においては、少子化は我が国の社会経済の根幹を揺るがしかねない深刻な問題であるとの危機意識のもと、育児休業給付の引き上げや本年四月からの子ども・子育て支援新制度の実施に加え、地方創生による、若者が安心して仕事や結婚、子育てができる地域づくり等、少子化に歯どめをかけるための総合的な取り組みを推進しています。
 こうした中、税制上の措置については、平成二十七年度税制改正において、急速な少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯どめをかけるため、結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の創設、学校法人等への個人寄附に係る税額控除制度の拡充等を盛り込んだところであります。まずは、これらの取り組みを確実に実施していきます。
 税制については、少子化や人口減少といった経済社会の構造変化に対応して、そのあり方を引き続き検討していく必要があると考えております。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
    〔国務大臣麻生太郎君登壇〕

発言情報

speech_id: 118905254X00920150226_014

発言者: 安倍晋三

speaker_id: 26067

日付: 2015-02-26

院: 衆議院

会議名: 本会議