安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 木原誠二議員にお答えいたします。
二年前の訪米と今回の訪米の違いについてお尋ねがありました。
二年前の訪米は、安倍内閣が発足して一カ月余りの時期に行われ、オバマ大統領との会談を通じ、それまで失われていた日米の信頼のきずなを取り戻し、日米同盟の復活を内外に宣言したという大きな成果を上げました。
この会談を出発点に、この後の二年間で、オバマ大統領との個人的な信頼関係をさらに深めてきました。そして、日米両国は、安全保障、TPPといった二国間の主要な課題を大きく進展させるとともに、地域情勢やグローバルな課題への対応においても緊密に連携し、日米同盟を着実に強化してきました。
このような二年間の日米同盟の強化の積み重ねの集大成が、今回の米国公式訪問であります。大きな成果を上げた日米首脳会談や、日本の総理として初めてとなった米議会の上下両院合同会議での演説を通じ、まさに、これから日米の新しい時代がスタートしたと思ってもらえるような訪問になったと考えています。
米国の対中観と我が国の対中政策についてお尋ねがありました。
台頭する中国とどう向き合うかにつき、日米間で率直な意見交換を行うことは重要であり、さきの日米首脳会談においても、アジアの地域情勢について議論する中で、中国についても意見交換を行いました。
米国は、平和的で豊かで安定的で、国際社会の責任ある一員として貢献する中国の台頭を歓迎するが、同時に、中国によるいかなる一方的な現状変更の試みにも反対するとの立場であり、これは従来から一貫していると認識しています。
我が国も、こうした立場を米国と共有しており、さきの日米首脳会談で確認したとおり、日米が中核となり、アジア太平洋を法の支配に基づく自由で開かれた地域として維持発展させ、そこに中国を迎え入れていくべく、引き続き各国と連携していく考えであります。
先般、ジャカルタでの日中首脳会談においては、習近平主席との間で、戦略的互恵関係の推進により地域や世界の安定と繁栄のために貢献していくことの必要性について一致いたしました。
今後とも、日中間の戦略的互恵関係の推進に努めるとともに、米国と連携しつつ、アジア太平洋地域の平和と繁栄の維持発展に取り組んでいく決意であります。
TPPについてお尋ねがありました。
TPPは、成長著しいアジア太平洋に、人、物、資本が自由に行き交う大きな一つの経済圏を構築する野心的な試みです。
今回のオバマ大統領との首脳会談の際にも、日米間の残された課題について大きな進展があったことを歓迎し、TPP交渉の最終局面を主導するために、早期かつ成功裏の妥結に向けてともに取り組むことを確認しました。引き続き、TPP協定の早期妥結に向けて、日米両国がリーダーシップを発揮して取り組んでまいります。
戦後の日米の歴史の評価と戦後七十年についてお尋ねがありました。
かつて戦火を交えた日米両国は、戦後、和解を達成し、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった基本的価値のきずなで結ばれる強固な同盟国となり、七十年にわたって、ともにアジア太平洋や世界の平和と安定に貢献してきたと高く評価しています。
安倍政権としては、戦後五十年の村山談話、戦後六十年の小泉談話を含め、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでおり、今後も引き継いでいく考えであります。戦後七十年の談話は、それを前提として作成するものであります。
その上で、新たな談話の内容については、さきの大戦への反省、戦後の平和国家としての歩み、今後、日本として、アジア太平洋地域や世界のためにさらにどのような貢献を果たしていくべきか、次の八十年、九十年、百年に向けて、日本はどのような国になることを目指しているのかといった点について、世界に発信できるようなものを英知を結集して考え、書き込んでいく考えであります。
国際社会への発信力の強化と日本のプレゼンス強化についてお尋ねがありました。
世界の情報量が飛躍的に増大し、情報伝達のあり方もますます多様化する中で、日本の立場や日本の魅力について国際社会の理解を増進するためには、対外発信を抜本的に強化していくことが必要です。
私自身、あらゆる機会に対外的な発信に努め、訪米の際にも、米国議会における演説のほか、ボストン、サンフランシスコ、ロサンゼルスにおいて大学や企業への訪問等を積極的に行い、日本の考えをアピールしました。
各地の代表的な大学に日本を学ぶ講座を立ち上げることや、日系人コミュニティーとの交流なども最大限に活用しつつ、今後とも、戦略的かつ効果的な対外発信に努めてまいります。(拍手)
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