溝口善兵衛の発言 (予算委員会)

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溝口善兵衛君 それでは、御指名でございますので、私の方から説明をさせていただきます。
 私、資料一、二、三とお配りをいたしておりますが、これは質問のときのデータなどとして活用させていただきたいというふうに思っております。
 本日は、人口問題を中心として、地方、島根などでどういうふうに考えておるのか、どういう状況にあるのかといったことを説明し、私どもの要望等を申し述べたいと思います。
 国におかれましては、現在、日本経済の再生、地方の創生、あるいは景気回復、あるいは、政府におかれましてはアベノミクスの地方への浸透など、さまざまな分野でさまざまな施策を同時並行で進めておられるわけでございます。
 大きく分けますと、短期的な景気対策と申しますか、景気の変動、特に、消費税引き上げに伴う景気回復のおくれに対する対応、あるいは、輸出企業、大企業あるいは大都市を中心とした景気回復が速いのに対しまして地方でおくれているといった問題に対応するといった政策、そしてまた、中期的には、国、地方を通じまして財政が厳しい状況が続いておるわけでございまして、そういう中で、将来、増嵩し続ける社会保障の財源をどう確保するのか、その改革をどう進めるのか、そのために消費税の引き上げあるいは財政の健全化をどうするかといった中期的な課題があるわけでございますし、そして、その上に、超長期と申しますか長期と申しますか、日本全体の人口の減少、特に地方における人口減少にどういう対応をすべきか、いろいろな政策が同時並行で進んでおるわけでございます。
 この点、国民の方々によくわかるように、政府におかれて、国におかれて整理をして説明していくということが、国民の皆さんの理解を得るのに必要なことではないかというふうに思うわけでございます。
 人口問題は、後で若干触れますが、特に日本の戦後の発展の中で長い時間をかけて進んできた問題であります。これを克服するためにはやはり相当長い時間を要するだろうと見ておりますが、こうした長期的な人口対策につきましては、国民の理解を得ながら、政府や自治体だけでなく、国全体として本腰を入れて取り組んでいかなければならないというふうに思うわけでございます。
 その対策に必要な点を三点、最初に申し上げます。
 国全体として、子供を産み育てる、多くの子供が生まれて健全に育つといったことが大事でございます。
 日本の中を見ますと、子供を産む世代が減少する中で、出生率の高いところ、子育てのしやすいところ、いろいろあるわけでございますが、子育てが比較的しやすい地方に若い世代のための働く場をどんどんつくっていき、地方に人口を分散させるということが一つの方法として大事な課題だろうというふうに思います。
 それから二番目に、そのためには産業の振興などを行っていく必要があるわけでございますけれども、島根などで感じますのは、やはり大都市から非常に遠いといったハンディが産業の振興に大きな障害となってきたというふうに思っているところでございます。
 これまでの道路などのインフラの整備は、できるだけ多くの人が住んでいるところから順次やっていきましょうと、いわば多くの人が恩恵を受けるように、人が住んでいるところに対してインフラの整備が手厚く行われてきたわけでございますけれども、これからは、若干視点を変えまして、人が住みやすいところ、住むべきところ、あるいは子育てのしやすいところ、そういうところにも手厚いインフラの整備が行われるということが大事ではないかというふうに思うわけでございます。これによりまして、東京など大都市に集中する人口が分散をする、働く場が広がる、これが大事なことだというふうに思っております。
 それから三番目に、世代間では、子育て世代に所得の分配といいますか、それを配慮していくということが大事だろうというふうに思うわけでございます。
 ほかの制度を変えないでこういうことをやっていくということはなかなか難しいわけでございますし、新しい視点でこうした政策を進めようとしますと、国民の間で利害の違い、対立も起こるわけでございます。この問題に対しましては、やはり国政の場で、政治の場で進むべき道をきちっと模索していくということが求められている状況ではないかというふうに認識をするところでございます。
 そこで、資料一というのがございますが、島根の人口減少がどのようにして起こったのかということをこの資料で少しお話ししたいと思います。
 一ページをめくっていただきますと、島根の人口の動向というものがございます。
 一九四七年、戦後から、一九五五年、高度成長が始まるところでございますけれども、九十三万人ぐらいありました。一九七五年、高度成長が終了する時期でございますが、石油価格が一バレル一ドルから四ドルに引き上がって、経済の状況が変わり、ここで日本経済もある意味で停滞の局面に入っていくわけでございますが、それまでが二十年間あります。この二十年間に人口が十六万減っています。
 それから、その後、停滞が続き、大都市での仕事の場が余りふえない、大都市が人口を必要とする、あるいは吸収する力が弱まってまいりまして、島根からの人口の流出も少しずつになっていきます。二〇一四年までの四十年間に七万人の減でございます。最初の二十年間で十六万人、その次で七万人、こういう違いがあるわけでございます。
 下のグラフがその原因を示しておるわけでございまして、上の黄色い部分が社会増減でございます。人口が、出る人が上の点線、入ってくる人が下の青い線でありますが、この間に大体十六万人減っています。外に出た人が大体二十数万人おりまして、その時代はまだ若者がおりましたから、出生率は高くて、自然増もございまして、ネットで十六万減っている。
 しかし、その過程で若者たちがどんどん減ってまいりますから、今度は子供を産む世代が少なくなって、出生数も減ってまいります。これが、人口のピラミッドが変わったということが大きな要因でございまして、それを簡単に示したものが二ページでございます。
 二ページをお開きいただきますと、一九五五年は九十三万人でございまして、一歳ごとの人口が男女両方書いてあるわけでございますが、若い世代が多いと、産む若者の数がふえますから、人口は自然にふえていく。これが人口がふえる場合の健全な形であるわけでございます。
 二十年たったところでは、これがずんどうの形になるわけでございます。若い人たちが、子供を産む世代が減るわけでございます。一番上の表の赤い部分がいわゆる団塊世代の始まりのところでございます。それが、二十年たったところでは、二十歳と三十九歳の真ん中辺でとがったところがございますが、そんなに縮んだわけでございます。若い人がいなくなったわけでございます。その若い人たちが子供を産むわけですから、子供はもっと減るということになるわけです。
 これが、ほぼ四十年たつと、一番下のようなグラフになって、産む人が少なくなった。二十代を超えるぐらいから、就職をする、進学をするといったことで大都市に出てまいりますから、子供を産む若い世代が減る。そうすると、生まれる子供はもっと減る。
 そういうプロセスが四十年間続いて起こっているわけでございます。これは、この構造が変わらない限り直らないわけでございます。もちろん、出生率を高くするというのは若干はありますけれども、そんなにはすぐはきかないわけでございます。
 したがいまして、地方の創生、島根のような人口が減っているところでは若者の職場がふえるような政策をとっていく。
 資料二の方に、島根がどういうものをこれまでとってきたかというものをグラフ等で書いてございますが、時間の関係で、そこら辺はまた後ほど御質問にお答えする形で説明いたしたいと存じますし、それから、今、政府の地方創生の中で島根がどういうことをやろうとしておるかということも資料二の中にございます。そういう点をまた後ほど申し上げたいと思います。
 資料三は、十一月に、政府の動きを受けまして、国としてこういう施策をとる必要があるというものをリストアップしたものでございます。これにつきましても、後ほど御質問等があればお答えを申し上げたいと思います。
 時間の関係で、とりあえずここでとめておきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。(拍手)

発言情報

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発言者: 溝口善兵衛

speaker_id: 3533

日付: 2015-03-05

院: 衆議院

会議名: 予算委員会