岸田文雄の発言 (外交防衛委員会)

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○国務大臣(岸田文雄君) シリアにおける邦人殺害テロ事件について御報告いたします。
 まず、本事件について、湯川遥菜氏及び後藤健二氏が殺害されたことについては、痛恨の極みであり、改めてお二人に哀悼の意を表するとともに、御遺族に心からお悔やみを申し上げます。
 政府としては、昨年八月、湯川遥菜氏が行方不明になった事案について、また同年十一月、後藤健二氏が行方不明になった事案について、ヨルダンに設置された現地対策本部、外務省の対策室、官邸の情報連絡室、警察庁の連絡室において関係省庁が連携して対応しました。
 いずれの案件についても、人質拘束事案である可能性が否定できないと考えたことから、事案の性質上保秘に留意するとともに、静かな形で、関係国と緊密に連携しつつ、邦人の保護を最優先に対応しました。
 また、お二人の御家族に対しては、緊密に連絡を取り、その御意向を最大限尊重して支援を行いました。
 一月二十日、総理の中東諸国歴訪中にISILによるものと見られる動画がネット上に掲載された時点で、政府としては、本件がISILによる犯行である可能性が高いと判断し、以降、関係閣僚会議等を累次にわたり開催するとともに、現地対策本部に中山外務副大臣を派遣し、また、外務省緊急対策本部、官邸対策室、警察庁対策本部等が密接に連携して対応しました。
 政府としては、生命第一の立場で、関係国と緊密に連携し、お二人を解放するために何が最も効果的な方法かとの観点から、あらゆるルート、チャンネルを活用し、最大限努力しました。
 このような努力にもかかわらず、結果としてお二人の命を救うことができなかったことは誠に残念です。
 今回の事件に際しての政府の対応につきましては、杉田内閣官房副長官を委員長とする邦人殺害テロ事件の対応に関する検証委員会において、有識者にも検証に必要な情報を提供し、専門的かつ第三者的な観点から様々な御意見をいただき、検証を行いました。
 有識者からは、今回の事件は救出が極めて困難なケースであり、政府の判断や措置に救出の可能性を損ねるような誤りがあったとは言えないとの全般的評価が示されております。
 他方、有識者との議論においては、政府の情報収集・集約・分析能力の一層の強化、危険なテロリストが支配する地域への邦人の渡航の抑制等の指摘もされました。
 また、外務省においては、中根外務大臣政務官を座長として、在外邦人の安全対策強化に係る検討チームを立ち上げました。同チームは、検証委員会の問題意識や提起された課題をも踏まえ、有識者の意見も伺った上で、情報の収集と発信を表裏一体で拡充することを含め、在外邦人の安全確保のために取るべき施策等について、五月二十六日、提言をまとめました。
 外務省としては、検証委員会検証報告書、外務省の検討チームの提言、国際組織犯罪等・国際テロ対策推進本部決定などを踏まえ、在外邦人の安全確保及び国際的なテロ対策の取組に万全を期していきたいと考えております。
 委員長を始め理事及び委員各位の御理解と御協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2015-06-04

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会