前川清成の発言 (議院運営委員会)
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○前川清成君 民主党の前川清成です。
私たちは、平成二十七年度参議院予算について反対をせざるを得ません。その理由は幾つかありますが、この場では二点に限って申し上げたいと思います。
理由の第一は、昨年四月八日、参議院事務局が約束したところの職員の繁忙度の差の解消について、いまだ抜本的な方策が示されていないことであります。
この点、私は繰り返し述べておりますが、一方において、忙し過ぎる部署に配属されたとき、その職員のワーク・ライフ・バランス、ディーセントワークを損なうとともに、余暇を自己研さん等に充てることもままならず、その専門性を高めることができません。他方、仕事がない、あるいは極端に少ない部署に配属されたとき、職員は、高い志を抱き、難関の試験に合格して参議院職員として採用されたにもかかわらず、その志、能力に応じた仕事を与えられない結果、本人の自己実現を阻むだけではなく、国家としても大きな損失であります。それゆえに、繁忙度の差を解消し、全ての事務職員に居場所と出番を提供することは事務局の大きな責務でありますが、繁忙度の差は、以下のとおり、いまだ極めて顕著なままです。
私は、昨年の議院運営委員会あるいは決算委員会において、可視的で分かりやすい例を幾つか挙げました。その代表が裁判官弾劾裁判所です。
裁判官弾劾裁判所には今も十一名の職員が配置されていますが、創設後今日まで、係属した罷免訴追事件は九件であり、およそ七年半に一件の割合です。弾劾裁判が係属している時期を除いては、職員は何ら仕事がありません。事務局からは、月に二、三件程度法廷の見学者がおり、その案内程度と説明を受けておりましたが、あの法廷を十五分以上眺める者は極めてまれだと思われます。
昨年七月一日の配置人員見直し後も、弾劾裁判所にはいまだ七名の職員が専従をいたしております。仕事は法廷を案内するしかありませんが、案内の仕事も平等に分配したなら三か月に一回しか回ってきません。しかも、その所要時間は十五分。弾劾裁判所に配属されたばかりに、毎日むなしく過ごさなければならない職員を気の毒に思うのは私だけでしょうか。
加えて、さきに述べたとおり、昨年七月一日、配置人員が見直されましたが、別紙のとおり、職員一人当たりの年間百三十三件ものレファレンス、百八件もの請願を受ける厚生労働委員会調査室には増員がありません。しかるに、レファレンスが二十六件、請願が十四件の内閣委員会調査室、レファレンスが三十一件、請願は二十八件の法務委員会調査室には職員が増員されました。行政監視委員会調査室の減員は一名にとどまります。この結果、一人当たりのレファレンス、請願件数等からかいま見える繁忙度の差は別紙のとおりであり、何ら改善されていません。
そもそも、これまで私が例示したのは、事件、レファレンス、請願等、数字によって可視的な繁忙度にとどまっています。警務部、庶務部、国際部等の繁忙度の差は超過勤務時間等で推し測ることも可能かと思います。委員部においては、各課ごと、委員会や理事会の開会数、時間等によって繁忙度の差を推し測ることも可能でしょう。それゆえに、私は昨年五月、議院運営委員会理事会の席上でこれら資料を提出するよう求めておりますけれども、いまだ具体的な御説明をいただいてはおりません。したがって、昨年四月八日、事務局が約束したところの職員の繁忙度の差の解消に関して、その熱意さえ疑わざるを得ません。
私たちが二十七年度参議院予算について反対せざるを得ない理由の第二は、参議院職員定数が削減されていないことです。
この点も私はかねてより主張しているところですが、平成二十二年七月に新議員会館が完成し、PFI事業者から八十九名の職員が採用されたものの、翌二十三年以降の定数削減は合計五名にすぎず、PFI事業者から八十九名の職員が配属されたことに見合った削減は行われておりません。
しかも、議長、副議長も御記憶のとおり、平成十八年六月十四日、議院運営委員会理事会は、現下の厳しい財政状況に鑑み、事務局の業務、機構等の全面的な見直しを行い、簡素に、効率的な事務局機構を整備することを目的として、事務局職員定数を、千三百六十一名から五年間で、すなわち平成二十二年までに七十二名純減することを合意いたしました。したがって、平成二十二年以前の定員削減は、この合意、すなわち簡素な事務局機構を整備する目的で行われたものであり、これに対して、私が指摘しているのは平成二十三年以降の定員削減、すなわちPFI事業者から新会館に八十九名の職員が配属されたことに見合った定員削減であります。
以上が、平成二十七年度参議院予算に関して私たちが反対せざるを得ない理由です。
同じ良識の府に身を置く同僚議員の皆さん、現下の厳しい財政状況に照らせば、私たちが身内のお手盛りに目をつぶることは納税者に対する背信行為ではないでしょうか。
同僚議員の皆さん、志のある優秀な参議院職員を人事制度で潰してはなりません。彼らのやる気を引き出し、能力を遺憾なく発揮していただくことこそ肝要かと存じます。
各位の良識に期待をし、意見表明を終わります。
以上です。