菅原郁郎の発言 (経済産業委員会)
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○政府参考人(菅原郁郎君) 未遂罪が成立するか否かは、御指摘のとおり、実行の着手があったか否かが基準になります。一般的には、実行の着手があったかどうかというのは、その保護利益の侵害に至る現実的な危険性のある行為があったか否かが基準となります。現実的な危険性の有無というのは、行使者の計画があったかどうか、既遂罪となる行為と直前の未遂と思われる行為との不可分性、時間的、場所的な近接性、結果発生に至るまでに障害があるのかどうかといった観点から、個別具体的事案に応じて裁判所で判断されるものと思います。
例えばでございますけれども、使用の未遂について例として申し上げれば、営業秘密たる製品設計図のとおりに製品を生産するべく生産ラインを組み立てた上で実際に機械を作動させたような場合、これは明らかに未遂、この時点で実行の着手があったとみなされるというふうに思われます。
また、近年とみにその危険性が増しておりますサイバー攻撃の例でありますれば、事前に通常のメールのやり取りを何回か行った上でウイルスメールを送るなど、受信者が当該ウイルスメールを開封してシステムが乗っ取られる危険性が上昇しているというふうに評価できるような場合、これは未遂罪が成立する可能性があるというケースで、こういった場合には実行の着手が行われたというふうに認定される可能性が高いと思われます。