経済産業委員会
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会
会議録情報#0
平成二十七年六月三十日(火曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
六月十九日
辞任 補欠選任
石上 俊雄君 安井美沙子君
浜野 喜史君 小林 正夫君
六月二十九日
辞任 補欠選任
安井美沙子君 石上 俊雄君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 吉川 沙織君
理 事
磯崎 仁彦君
滝波 宏文君
宮本 周司君
加藤 敏幸君
倉林 明子君
委 員
阿達 雅志君
岩井 茂樹君
高野光二郎君
松村 祥史君
渡邉 美樹君
石上 俊雄君
小林 正夫君
直嶋 正行君
佐々木さやか君
浜田 昌良君
東 徹君
松田 公太君
中野 正志君
荒井 広幸君
国務大臣
経済産業大臣 宮沢 洋一君
副大臣
経済産業副大臣 山際大志郎君
大臣政務官
経済産業大臣政
務官 岩井 茂樹君
事務局側
常任委員会専門
員 奥井 俊二君
政府参考人
警察庁長官官房
審議官 島根 悟君
文化庁長官官房
審議官 磯谷 桂介君
厚生労働大臣官
房審議官 飯田 圭哉君
厚生労働大臣官
房審議官 成田 昌稔君
農林水産大臣官
房生産振興審議
官 鈴木 良典君
経済産業大臣官
房審議官 平井 裕秀君
経済産業大臣官
房審議官 高田 修三君
経済産業省経済
産業政策局長 菅原 郁郎君
経済産業省産業
技術環境局長 片瀬 裕文君
資源エネルギー
庁資源・燃料部
長 住田 孝之君
特許庁長官 伊藤 仁君
特許庁総務部長 堂ノ上武夫君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出、
衆議院送付)
○不正競争防止法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
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この発言だけを見る →午前十時開会
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委員の異動
六月十九日
辞任 補欠選任
石上 俊雄君 安井美沙子君
浜野 喜史君 小林 正夫君
六月二十九日
辞任 補欠選任
安井美沙子君 石上 俊雄君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 吉川 沙織君
理 事
磯崎 仁彦君
滝波 宏文君
宮本 周司君
加藤 敏幸君
倉林 明子君
委 員
阿達 雅志君
岩井 茂樹君
高野光二郎君
松村 祥史君
渡邉 美樹君
石上 俊雄君
小林 正夫君
直嶋 正行君
佐々木さやか君
浜田 昌良君
東 徹君
松田 公太君
中野 正志君
荒井 広幸君
国務大臣
経済産業大臣 宮沢 洋一君
副大臣
経済産業副大臣 山際大志郎君
大臣政務官
経済産業大臣政
務官 岩井 茂樹君
事務局側
常任委員会専門
員 奥井 俊二君
政府参考人
警察庁長官官房
審議官 島根 悟君
文化庁長官官房
審議官 磯谷 桂介君
厚生労働大臣官
房審議官 飯田 圭哉君
厚生労働大臣官
房審議官 成田 昌稔君
農林水産大臣官
房生産振興審議
官 鈴木 良典君
経済産業大臣官
房審議官 平井 裕秀君
経済産業大臣官
房審議官 高田 修三君
経済産業省経済
産業政策局長 菅原 郁郎君
経済産業省産業
技術環境局長 片瀬 裕文君
資源エネルギー
庁資源・燃料部
長 住田 孝之君
特許庁長官 伊藤 仁君
特許庁総務部長 堂ノ上武夫君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出、
衆議院送付)
○不正競争防止法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
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吉
吉川沙織#1
○委員長(吉川沙織君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
去る十九日、浜野喜史君が委員を辞任され、その補欠として小林正夫君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
去る十九日、浜野喜史君が委員を辞任され、その補欠として小林正夫君が選任されました。
─────────────
吉
吉川沙織#2
○委員長(吉川沙織君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
特許法等の一部を改正する法律案及び不正競争防止法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、特許庁長官伊藤仁君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →特許法等の一部を改正する法律案及び不正競争防止法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、特許庁長官伊藤仁君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
吉
吉
吉川沙織#4
○委員長(吉川沙織君) 特許法等の一部を改正する法律案及び不正競争防止法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →質疑のある方は順次御発言願います。
阿
阿達雅志#5
○阿達雅志君 おはようございます。自由民主党の阿達雅志です。
今回議題となっております特許法それから不正競争防止法の改正案ですけれども、これは、先日六月十九日に政府の知的財産戦略本部が公表いたしました知的財産推進計画二〇一五においても、今後取り組むべき施策ということでしっかり位置付けをされておりました。日本のこれからの特許戦略、これの重要な部分を成すものだというふうに私は理解をしております。
そういう中で、やはりこれ知的財産戦略全体の中で改めてちょっと位置付けをしてみたいと思うんですけれども、この今回の法案は、いろんな意味で、今までの知的財産戦略を変えていこう、こういう文脈で見ることができるんじゃないかと。先日来の質疑の中でもございましたけれども、日本の知的財産戦略、世界から見て周回遅れだというふうに言われてきた、これを今回、追い付くあるいはその先を行こうという非常に大胆な取組だと思うんですけれども。
そういう中で知的財産の今の世界の状況を少し考えてみたときに、例えばこれはアメリカを取ってみますと、アメリカというのは、この十年間、大体プロパテントということで政権及び裁判所というのは対応してきた。そのプロパテントという意味は、パテント、これを知的財産の財産という部分を非常に重視して、発明者の権利を重視する、あるいは特許権者の権利を重視する、こういうことで来たわけです。ですが、その結果として、パテントトロールを始めとして非常にいろんな問題が起きてきたということで、どうも昨年辺りから、昨年アメリカでは特許で六件それから知的財産で四件、十件の最高裁判例が出ているんですが、実はこの十件ともがどちらかというと権利を抑える方向に向いているんですね。それはどういうことかというと、この知的財産権というものの財産的要素よりも、やはりこれを活用すべきだ、社会のイノベーションのために活用すべきだというところに今重点を置いてきている、そういうふうな大きな動向があるわけでございます。
これは実際、今までの質疑の中でもありましたけれども、例えばスマートフォン一つとっても数千の特許が関係していると。そうすると、誰かが財産権の主張をして使わせない権利ということを言い出すとスマートフォン自体が成立しなくなる。だから、いろんな形で、例えば標準必須特許と言われるような仕組みだとか、今いろんな仕組みでなるべくこういう知的財産を活用しようという方向に世界は行っているんじゃないか。
そういう中で今回のこの知的財産推進計画二〇一五でも、この序文の中で、知的財産の創造、活用及び保護のそれぞれの局面が有機的に密接に関連したものであるが、とりわけ知的財産は活用されてこそその価値が初めて実現されるものであると、こういうふうにはっきりうたわれているわけでございます。
そういう観点から今回の両法案の改正案拝見をすると、この改正の提案理由の中で実は両法案について繰り返しイノベーションという言葉が出てまいります。ただ、このイノベーションというのを考えたときに、私、やはりこれは二通りのイノベーションあるんじゃないかと。一つは、こういう知的財産の発明者あるいはそれを持っている人間にとってのイノベーション、もう一つは、社会にとってのイノベーションということではないかと思うわけです。
特に、この知的財産の中でも特許の場合のイノベーション、これはもちろん発明者のイノベーションもありますけれども、こうやって特許として公表する限りにおいては、やはり社会のイノベーションというものに重きを置いているのではないかと。それから、営業秘密の場合は、これは公表しないということですから、やはりこれはむしろ発明者のイノベーション、ここに重点を置いているのではないかと思うんですが、このイノベーションという、両法案の提案理由におけるイノベーションの意味についてお伺いをさせていただけるでしょうか。
この発言だけを見る →今回議題となっております特許法それから不正競争防止法の改正案ですけれども、これは、先日六月十九日に政府の知的財産戦略本部が公表いたしました知的財産推進計画二〇一五においても、今後取り組むべき施策ということでしっかり位置付けをされておりました。日本のこれからの特許戦略、これの重要な部分を成すものだというふうに私は理解をしております。
そういう中で、やはりこれ知的財産戦略全体の中で改めてちょっと位置付けをしてみたいと思うんですけれども、この今回の法案は、いろんな意味で、今までの知的財産戦略を変えていこう、こういう文脈で見ることができるんじゃないかと。先日来の質疑の中でもございましたけれども、日本の知的財産戦略、世界から見て周回遅れだというふうに言われてきた、これを今回、追い付くあるいはその先を行こうという非常に大胆な取組だと思うんですけれども。
そういう中で知的財産の今の世界の状況を少し考えてみたときに、例えばこれはアメリカを取ってみますと、アメリカというのは、この十年間、大体プロパテントということで政権及び裁判所というのは対応してきた。そのプロパテントという意味は、パテント、これを知的財産の財産という部分を非常に重視して、発明者の権利を重視する、あるいは特許権者の権利を重視する、こういうことで来たわけです。ですが、その結果として、パテントトロールを始めとして非常にいろんな問題が起きてきたということで、どうも昨年辺りから、昨年アメリカでは特許で六件それから知的財産で四件、十件の最高裁判例が出ているんですが、実はこの十件ともがどちらかというと権利を抑える方向に向いているんですね。それはどういうことかというと、この知的財産権というものの財産的要素よりも、やはりこれを活用すべきだ、社会のイノベーションのために活用すべきだというところに今重点を置いてきている、そういうふうな大きな動向があるわけでございます。
これは実際、今までの質疑の中でもありましたけれども、例えばスマートフォン一つとっても数千の特許が関係していると。そうすると、誰かが財産権の主張をして使わせない権利ということを言い出すとスマートフォン自体が成立しなくなる。だから、いろんな形で、例えば標準必須特許と言われるような仕組みだとか、今いろんな仕組みでなるべくこういう知的財産を活用しようという方向に世界は行っているんじゃないか。
そういう中で今回のこの知的財産推進計画二〇一五でも、この序文の中で、知的財産の創造、活用及び保護のそれぞれの局面が有機的に密接に関連したものであるが、とりわけ知的財産は活用されてこそその価値が初めて実現されるものであると、こういうふうにはっきりうたわれているわけでございます。
そういう観点から今回の両法案の改正案拝見をすると、この改正の提案理由の中で実は両法案について繰り返しイノベーションという言葉が出てまいります。ただ、このイノベーションというのを考えたときに、私、やはりこれは二通りのイノベーションあるんじゃないかと。一つは、こういう知的財産の発明者あるいはそれを持っている人間にとってのイノベーション、もう一つは、社会にとってのイノベーションということではないかと思うわけです。
特に、この知的財産の中でも特許の場合のイノベーション、これはもちろん発明者のイノベーションもありますけれども、こうやって特許として公表する限りにおいては、やはり社会のイノベーションというものに重きを置いているのではないかと。それから、営業秘密の場合は、これは公表しないということですから、やはりこれはむしろ発明者のイノベーション、ここに重点を置いているのではないかと思うんですが、このイノベーションという、両法案の提案理由におけるイノベーションの意味についてお伺いをさせていただけるでしょうか。
宮
宮沢洋一#6
○国務大臣(宮沢洋一君) イノベーション自体を法律的に定義したものはないんですけれども、イノベーションの創出ということにつきましては、これ平成二十年の法律ですけれども、研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律という中で、「この法律において「イノベーションの創出」とは、新商品の開発又は生産、新役務の開発又は提供、商品の新たな生産又は販売の方式の導入、役務の新たな提供の方式の導入、新たな経営管理方法の導入等を通じて新たな価値を生み出し、経済社会の大きな変化を創出する」と、法律的に言うとこういう難しいことになるわけでありますけれども。
今委員がおっしゃいました、イノベーションといって、研究者サイドに立つもの、またまさに日本の経済社会サイドに立つもの、やはりこの法律におきましては、両方とも、基本的にイノベーションの大事なところは、日本の経済社会に、国民生活に役立つというところがやはり一番大事な点だと思っておりまして、そういうイノベーションを通じて日本の経済がデフレを脱していく、そして世界と競合できるような経済社会になっていく、そして国民生活が豊かになっていくということを、特許法につきましても、また不正競争防止法につきましても、そういった観点からイノベーションを促進していきたいと、こういうことだろうと思っております。
そういう中で、特許法の方が、逆に社会的な、まさに公開するということ、オープンでありますから社会的に大きなものでありますけれども、一方、特許法におきましても研究者のインセンティブといった観点からいろんな配慮をさせていただいております。
また、不正競争防止法につきましても、クローズという観点ではありますけれども、まさにそういうことによって秘密が保たれることによる、逆に言えば秘密を、いわゆる営業秘密になるようないろんな知恵を出していくというようなことが促進されるといった、恐らく両面があるんだろうというふうに思っております。
この発言だけを見る →今委員がおっしゃいました、イノベーションといって、研究者サイドに立つもの、またまさに日本の経済社会サイドに立つもの、やはりこの法律におきましては、両方とも、基本的にイノベーションの大事なところは、日本の経済社会に、国民生活に役立つというところがやはり一番大事な点だと思っておりまして、そういうイノベーションを通じて日本の経済がデフレを脱していく、そして世界と競合できるような経済社会になっていく、そして国民生活が豊かになっていくということを、特許法につきましても、また不正競争防止法につきましても、そういった観点からイノベーションを促進していきたいと、こういうことだろうと思っております。
そういう中で、特許法の方が、逆に社会的な、まさに公開するということ、オープンでありますから社会的に大きなものでありますけれども、一方、特許法におきましても研究者のインセンティブといった観点からいろんな配慮をさせていただいております。
また、不正競争防止法につきましても、クローズという観点ではありますけれども、まさにそういうことによって秘密が保たれることによる、逆に言えば秘密を、いわゆる営業秘密になるようないろんな知恵を出していくというようなことが促進されるといった、恐らく両面があるんだろうというふうに思っております。
阿
阿達雅志#7
○阿達雅志君 どうもありがとうございます。
やはり、これからこの知的財産、日本のイノベーションにとっても非常に大事だということで、是非これをできる限り活用する。そのために、もし今の規定あるいは今の運用において障害になるようなことがあるのであれば、もう積極的に変えていく。むしろ、財産権としても、実はこれ先日の参考人質疑の中で一橋大の相澤先生から御指摘があったんですが、この知的財産というのは有体物でない情報というものを法律の規定によって守っている、そういう意味で非常にほかの財産権とは違うんだということでございましたので、やはりそれを生かせるような形で、何のためにこういう法律で守っているかというところで、是非知財を、知的財産を財産権ということを超えて活用できるようにしていただきたいなというふうに思います。
今日、文化庁さんにも政府参考人としてお越しをいただきました。実は、この特許と著作権というのがある意味非常に連続している部分がある。これ、例えばコンピュータープログラムを考えたときに、このプログラムを特許として申請するのか、著作権として扱うのか、あるいは営業秘密として扱うのか、この三通り出てくるわけですね。著作権というと、どうしても通常は小説だとか絵画だとかそちらへ行くんですが、著作権の中にはプログラムというのも明らかにあると。
実は、ちょうど昨日ですけれども、アメリカの最高裁において一つ判決が出ました。
これはグーグルがオラクルとの間でもめていた件なんですが、グーグルのアンドロイド、これについて、そのアンドロイドが使っているプログラム、これがオラクル社のJavaと言われるプログラムを使っている、これについて著作権の議論が出たわけです。グーグルの主張は、この著作権をフェアユースであると。アメリカの場合、このフェアユースという考え方で、公正な利用がある限りはこれは著作権侵害にならないんだと、こういう議論があるわけです。
結果としてはグーグルのこの公正な利用というのは認められなかったわけですが、実はこのフェアユースの議論というのは日本でもかつて何回か議論になったことがございます。結果的には、日本では、著作権というものについては個別的に権利を制限することはあっても一般的な緩い制限というのはやらないということで来たわけですが、実は、このグーグル、オラクルの件でも分かりますように、こういうデジタル化時代における著作権の問題というのは従来と大分様相が変わってきている。日本の場合、やはり、まあフェアユースという言い方をすると皆さん嫌がるんですが、公正な利用あるいは著作権の制限についての柔軟な規定、こういう言い方で日本では議論されるんですけれども、こういうものについてもいよいよ考えないといけない時期に来ているのではないかと。
今回の知的財産推進計画二〇一五の中でもこのフェアユースについては議論が出ております。私、著作権を余り単純な形で、ある状況において一般的に例えばこういう権利を制限するんだというのはちょっとどうかなと思うんですが、ただこれが、ある程度正当な目的、それから著作権者の利益を不当に害さない、こういった歯止めをするのであれば法的安定性も欠かないのではないかと。むしろ、そういう中で著作権というもののいろんな活用を考えていくというのは、先ほど宮沢大臣からもお話がありましたとおり、知的財産を生かしていくということでも大事なのではないかと。
その場合に、著作権というのを、やはり特許、著作権、それから商標、営業秘密、そういう知的財産全体の中で考えていくことが必要なのではないかなというふうに思うんですけれども、この著作権法、これをデジタル化時代に合わせて見直すことについて、特にこういうフェアユースの考え方をもう少し検討していくということについてお考えをお聞かせいただければと思います。
この発言だけを見る →やはり、これからこの知的財産、日本のイノベーションにとっても非常に大事だということで、是非これをできる限り活用する。そのために、もし今の規定あるいは今の運用において障害になるようなことがあるのであれば、もう積極的に変えていく。むしろ、財産権としても、実はこれ先日の参考人質疑の中で一橋大の相澤先生から御指摘があったんですが、この知的財産というのは有体物でない情報というものを法律の規定によって守っている、そういう意味で非常にほかの財産権とは違うんだということでございましたので、やはりそれを生かせるような形で、何のためにこういう法律で守っているかというところで、是非知財を、知的財産を財産権ということを超えて活用できるようにしていただきたいなというふうに思います。
今日、文化庁さんにも政府参考人としてお越しをいただきました。実は、この特許と著作権というのがある意味非常に連続している部分がある。これ、例えばコンピュータープログラムを考えたときに、このプログラムを特許として申請するのか、著作権として扱うのか、あるいは営業秘密として扱うのか、この三通り出てくるわけですね。著作権というと、どうしても通常は小説だとか絵画だとかそちらへ行くんですが、著作権の中にはプログラムというのも明らかにあると。
実は、ちょうど昨日ですけれども、アメリカの最高裁において一つ判決が出ました。
これはグーグルがオラクルとの間でもめていた件なんですが、グーグルのアンドロイド、これについて、そのアンドロイドが使っているプログラム、これがオラクル社のJavaと言われるプログラムを使っている、これについて著作権の議論が出たわけです。グーグルの主張は、この著作権をフェアユースであると。アメリカの場合、このフェアユースという考え方で、公正な利用がある限りはこれは著作権侵害にならないんだと、こういう議論があるわけです。
結果としてはグーグルのこの公正な利用というのは認められなかったわけですが、実はこのフェアユースの議論というのは日本でもかつて何回か議論になったことがございます。結果的には、日本では、著作権というものについては個別的に権利を制限することはあっても一般的な緩い制限というのはやらないということで来たわけですが、実は、このグーグル、オラクルの件でも分かりますように、こういうデジタル化時代における著作権の問題というのは従来と大分様相が変わってきている。日本の場合、やはり、まあフェアユースという言い方をすると皆さん嫌がるんですが、公正な利用あるいは著作権の制限についての柔軟な規定、こういう言い方で日本では議論されるんですけれども、こういうものについてもいよいよ考えないといけない時期に来ているのではないかと。
今回の知的財産推進計画二〇一五の中でもこのフェアユースについては議論が出ております。私、著作権を余り単純な形で、ある状況において一般的に例えばこういう権利を制限するんだというのはちょっとどうかなと思うんですが、ただこれが、ある程度正当な目的、それから著作権者の利益を不当に害さない、こういった歯止めをするのであれば法的安定性も欠かないのではないかと。むしろ、そういう中で著作権というもののいろんな活用を考えていくというのは、先ほど宮沢大臣からもお話がありましたとおり、知的財産を生かしていくということでも大事なのではないかと。
その場合に、著作権というのを、やはり特許、著作権、それから商標、営業秘密、そういう知的財産全体の中で考えていくことが必要なのではないかなというふうに思うんですけれども、この著作権法、これをデジタル化時代に合わせて見直すことについて、特にこういうフェアユースの考え方をもう少し検討していくということについてお考えをお聞かせいただければと思います。
磯
磯谷桂介#8
○政府参考人(磯谷桂介君) お答え申し上げます。
我が国が掲げます知的財産立国あるいは文化芸術立国の実現には、先生御指摘のように、著作物の創造、流通、利用のサイクルを回していくことが必要であるというふうに考えております。そのためには、権利者の適切な保護を図りつつ、著作物の円滑な利用を促進することは極めて重要と認識をしておるところでございます。
既に先生御指摘いただきましたように、政府としても随時の法改正によりまして著作物の利用の円滑化に取り組んでおりまして、平成二十四年の著作権法改正におきましては、著作権者の許諾なく著作物を利用できる場合を定めた権利制限規定について、相当程度柔軟性のある規定を新たに複数設ける改正を行ったところでございます。
御指摘に関連しまして、知的財産推進計画二〇一五におきましても、新しい産業の創出環境の形成に向けて、柔軟性の高い権利制限規定や円滑なライセンス体制など、新しい時代に対応した制度等の在り方について検討することが求められているところでございます。これを踏まえまして、文化庁といたしましても、いただいた御意見も踏まえながら、権利保護と利用促進のバランスに留意しつつ、著作物を利用したデジタル社会における新規ビジネスの創出等のニーズを踏まえた権利制限規定等の制度の在り方について、文化審議会著作権分科会などの場において積極的に検討してまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →我が国が掲げます知的財産立国あるいは文化芸術立国の実現には、先生御指摘のように、著作物の創造、流通、利用のサイクルを回していくことが必要であるというふうに考えております。そのためには、権利者の適切な保護を図りつつ、著作物の円滑な利用を促進することは極めて重要と認識をしておるところでございます。
既に先生御指摘いただきましたように、政府としても随時の法改正によりまして著作物の利用の円滑化に取り組んでおりまして、平成二十四年の著作権法改正におきましては、著作権者の許諾なく著作物を利用できる場合を定めた権利制限規定について、相当程度柔軟性のある規定を新たに複数設ける改正を行ったところでございます。
御指摘に関連しまして、知的財産推進計画二〇一五におきましても、新しい産業の創出環境の形成に向けて、柔軟性の高い権利制限規定や円滑なライセンス体制など、新しい時代に対応した制度等の在り方について検討することが求められているところでございます。これを踏まえまして、文化庁といたしましても、いただいた御意見も踏まえながら、権利保護と利用促進のバランスに留意しつつ、著作物を利用したデジタル社会における新規ビジネスの創出等のニーズを踏まえた権利制限規定等の制度の在り方について、文化審議会著作権分科会などの場において積極的に検討してまいりたいというふうに考えております。
阿
阿達雅志#9
○阿達雅志君 どうもありがとうございます。
やはりこのフェアユースの問題も、日本だけがいつまでも個別的に権利制限を緩めるというやり方では新しいサービスになかなか対応していけないんじゃないかと。やはり今まではどうしても立法事実がないとなかなかこういう法律改正はできなかったわけですが、どうもデジタル社会になってITの世界というのは、余り厳密なサービス、具体的なサービスが立法事実として出てくる前であっても相当緩めておかないと、新たなイノベーションなかなか起きないんじゃないか。だから、実際に緩いからサービスをやっていくという部分が出てまいりますので、是非その点は前向きに御検討いただきたいと思います。
では、知的財産全体についてただいま御意見をお伺いしましたが、ちょっと特許法改正についての個別の質問をさせていただきたいと思います。
もう今までの質疑で大分いろんなことが明らかになっておりますが、私ちょっと一点気になっておりますのは、大学における職務発明、この取扱い、大学あるいは研究所における職務発明の取扱いなんですね。
これは、大学というのは、やはりその性格上、利益を目的としていない。そういう中で、研究開発で得られた特許、この取扱いというのは、今は技術力強化法十九条ですとかあるいはそれぞれの大学の内規において、その研究者の発明というのを大学あるいはそこの産学連携本部、TLO、こういったところが権利として取得をしていくわけですけれども。こういう権利取得、今回特許の原始帰属という問題を特許法の改正で扱われたわけですけれども、やはり実際の指針の中では一般企業の場合と大学とは異なる取扱いをすべきではないか、そういう意味でその指針というのもしっかりと書き込む必要があるのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →やはりこのフェアユースの問題も、日本だけがいつまでも個別的に権利制限を緩めるというやり方では新しいサービスになかなか対応していけないんじゃないかと。やはり今まではどうしても立法事実がないとなかなかこういう法律改正はできなかったわけですが、どうもデジタル社会になってITの世界というのは、余り厳密なサービス、具体的なサービスが立法事実として出てくる前であっても相当緩めておかないと、新たなイノベーションなかなか起きないんじゃないか。だから、実際に緩いからサービスをやっていくという部分が出てまいりますので、是非その点は前向きに御検討いただきたいと思います。
では、知的財産全体についてただいま御意見をお伺いしましたが、ちょっと特許法改正についての個別の質問をさせていただきたいと思います。
もう今までの質疑で大分いろんなことが明らかになっておりますが、私ちょっと一点気になっておりますのは、大学における職務発明、この取扱い、大学あるいは研究所における職務発明の取扱いなんですね。
これは、大学というのは、やはりその性格上、利益を目的としていない。そういう中で、研究開発で得られた特許、この取扱いというのは、今は技術力強化法十九条ですとかあるいはそれぞれの大学の内規において、その研究者の発明というのを大学あるいはそこの産学連携本部、TLO、こういったところが権利として取得をしていくわけですけれども。こういう権利取得、今回特許の原始帰属という問題を特許法の改正で扱われたわけですけれども、やはり実際の指針の中では一般企業の場合と大学とは異なる取扱いをすべきではないか、そういう意味でその指針というのもしっかりと書き込む必要があるのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
伊
伊藤仁#10
○政府参考人(伊藤仁君) お答えいたします。
今回の職務発明制度の改正につきましても、産業構造審議会の中で大学関係の方にも委員として参加していただきまして、そのプロセスの中で大学側から、いわゆる全て一律に法人に特許を受ける権利を帰属させるのではなくて、大学特有の事情を考慮すべきであるという御意見をしっかりといただきました。こうした御意見を踏まえまして、今回の改正特許法案におきましても、大学の選択により、初めから法人に特許を受ける権利を帰属させることもありますし、あるいは発明者に帰属させることもできるという形にしております。
大学における研究活動、これは我が国のイノベーションの重要な担い手でございます。大学における職務発明の奨励も重要な課題であると認識しております。この法律案の成立した後に速やかに企業関係者のみならず大学関係者にもしっかりと新しいこの制度について御説明、周知させていただきたいと思っておりますし、加えまして、この法案では、政府が職務発明規程を定める手続についてのガイドラインを策定するということが法定化されてございまして、そのプロセスにおきまして大学関係者の意見も聞き大学などにおける手続の記述を設けるといったようなことも含めまして、大学の実態に配慮した適切なガイドラインというものを策定することとさせていただきたいと思っております。
この発言だけを見る →今回の職務発明制度の改正につきましても、産業構造審議会の中で大学関係の方にも委員として参加していただきまして、そのプロセスの中で大学側から、いわゆる全て一律に法人に特許を受ける権利を帰属させるのではなくて、大学特有の事情を考慮すべきであるという御意見をしっかりといただきました。こうした御意見を踏まえまして、今回の改正特許法案におきましても、大学の選択により、初めから法人に特許を受ける権利を帰属させることもありますし、あるいは発明者に帰属させることもできるという形にしております。
大学における研究活動、これは我が国のイノベーションの重要な担い手でございます。大学における職務発明の奨励も重要な課題であると認識しております。この法律案の成立した後に速やかに企業関係者のみならず大学関係者にもしっかりと新しいこの制度について御説明、周知させていただきたいと思っておりますし、加えまして、この法案では、政府が職務発明規程を定める手続についてのガイドラインを策定するということが法定化されてございまして、そのプロセスにおきまして大学関係者の意見も聞き大学などにおける手続の記述を設けるといったようなことも含めまして、大学の実態に配慮した適切なガイドラインというものを策定することとさせていただきたいと思っております。
阿
阿達雅志#11
○阿達雅志君 どうもありがとうございます。しっかりしたガイドラインを期待をしております。
引き続き、ちょっと特許法についてなんですけれども、今回のこういう原始帰属、職務発明の場合の原始帰属を認めるというのは、特許の処分をしやすくする、特許の権利関係を分かりやすくするという、こういう目的が一つはあったと思うんですけれども、そういう中で、実は日本の場合、特許を共有している場合に、この特許を処分をする、あるいは通常実施をする場合において、この共有者全員の合意が必要と、こういう規定になっております。
これ、海外では、誰かが許可をすればいい、共有者の一人が許可をすれば後はその共有者間でその経済的対価の取り合いをしなさいと、ただ、実施するかどうか、活用するかどうかのところは共有者の一人だけでいいという、こういうような考えもあるわけです。
特許の場合に、今後非常に多くの人間が関与して特許をやる、こういう場合に、全員の合意を取らないと通常実施もできないということになっていくと、やはりこれ活用という面で非常に困るのではないか。また、この特許権者が相続等で権利者が分かれていった場合に非常に煩雑なことが必要になる。こういう点から、やはり今後はこの共有特許の処分についてもいろんな考え方を取っていくべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →引き続き、ちょっと特許法についてなんですけれども、今回のこういう原始帰属、職務発明の場合の原始帰属を認めるというのは、特許の処分をしやすくする、特許の権利関係を分かりやすくするという、こういう目的が一つはあったと思うんですけれども、そういう中で、実は日本の場合、特許を共有している場合に、この特許を処分をする、あるいは通常実施をする場合において、この共有者全員の合意が必要と、こういう規定になっております。
これ、海外では、誰かが許可をすればいい、共有者の一人が許可をすれば後はその共有者間でその経済的対価の取り合いをしなさいと、ただ、実施するかどうか、活用するかどうかのところは共有者の一人だけでいいという、こういうような考えもあるわけです。
特許の場合に、今後非常に多くの人間が関与して特許をやる、こういう場合に、全員の合意を取らないと通常実施もできないということになっていくと、やはりこれ活用という面で非常に困るのではないか。また、この特許権者が相続等で権利者が分かれていった場合に非常に煩雑なことが必要になる。こういう点から、やはり今後はこの共有特許の処分についてもいろんな考え方を取っていくべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
伊
伊藤仁#12
○政府参考人(伊藤仁君) 御指摘のとおり、現行の特許法七十三条におきまして、特許権が共有に係るときは、各共有者は他の共有者の同意を得なければその持分を譲渡あるいは第三者への実施許諾をすることができないという規定がございます。これ、特許権の共有者はそれぞれ自由にその発明を実施し得ます。例えば譲渡によりある共有者が巨大な競争相手に変わってしまうと他の共有者が経済的に大きな影響を受ける、こういったような理由から譲渡に際して他の共有者の同意というものを求めております。こういった点で制度の変更には慎重であるべきというふうに考えているところでございます。
アメリカでは、御指摘のとおり、原則として共有に係る特許の譲渡について共有者の同意というものは必要ないようでございますけれども、共有者同士で契約を結んで異なる定めができるというふうに承知しております。日本のこの先ほど申し上げました七十三条の規定におきましても、他の共有者の個別の同意がなくても自由に特許権を譲渡できることなどを契約によってあらかじめ定めておくことはもちろんできます。当事者間での柔軟な対応というものが可能であると考えております。
御指摘のような大学などを想定しますと、企業に比べて研究開発とかそれから知財の活用までのマネジメントをする人材あるいは知見が足りないということが考えられますので、特許庁では、こういった企業との共同研究を含むような研究成果を知財として保護、活用できるよう、大学の知財マネジメントの経験や知識を有する専門家を大学に派遣しまして、知財の有効な利用あるいは今申し上げました契約等の整備、こういったことを支援する取組をしておるところでございます。
こういった取組を通じて、共有特許を含めた知財が非常に円滑に使われるように促進していきたいと、こういった観点で引き続き支援を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
この発言だけを見る →アメリカでは、御指摘のとおり、原則として共有に係る特許の譲渡について共有者の同意というものは必要ないようでございますけれども、共有者同士で契約を結んで異なる定めができるというふうに承知しております。日本のこの先ほど申し上げました七十三条の規定におきましても、他の共有者の個別の同意がなくても自由に特許権を譲渡できることなどを契約によってあらかじめ定めておくことはもちろんできます。当事者間での柔軟な対応というものが可能であると考えております。
御指摘のような大学などを想定しますと、企業に比べて研究開発とかそれから知財の活用までのマネジメントをする人材あるいは知見が足りないということが考えられますので、特許庁では、こういった企業との共同研究を含むような研究成果を知財として保護、活用できるよう、大学の知財マネジメントの経験や知識を有する専門家を大学に派遣しまして、知財の有効な利用あるいは今申し上げました契約等の整備、こういったことを支援する取組をしておるところでございます。
こういった取組を通じて、共有特許を含めた知財が非常に円滑に使われるように促進していきたいと、こういった観点で引き続き支援を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
阿
阿達雅志#13
○阿達雅志君 今のお話で、ある場合においてはこの共有特許の処分というのは慎重であるべきというのは非常によく分かるんですが、やはり特許権者が増え過ぎてつかまえ切れないような事態、こういう事態について、逆に特許権者不詳の場合にどういう扱いをすればいいのか、その辺りについては是非今後御検討いただければというふうに思います。
続きまして、不正競争防止法の一部を改正する法律案について質問させていただきたいと思います。
営業秘密というのを考えたときに、やはりこの営業秘密の管理の問題というのが現実には非常に重要なのではないかというふうに考えます。今までどうもこの営業秘密の管理というのは、日本企業の場合、社内、国内では非常に徹底していたと思うんですが、最近のビジネスを見ると、海外の子会社に営業秘密を渡す、それからその海外の子会社がまた更に海外の業者のサーバーにこういう営業秘密を保管する、こういうこともあるわけですし、それから、海外の別の会社にライセンスをして営業秘密を渡す、こういうこともあると思うんですね。この場合に、どこまでを日本企業、日本の本社として管理をしていれば営業秘密を管理したと言えるのか、この辺りをある程度はっきりさせておかないと、これから日本企業が実際に営業秘密というのを管理していく上での参考にはならないのではないかと。
ですから、この辺りを是非、ガイドラインという形でも結構ですけれども、明確化して、営業秘密管理指針の中で具体的事例を挙げて説明をいただいたらどうかと思うんですが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →続きまして、不正競争防止法の一部を改正する法律案について質問させていただきたいと思います。
営業秘密というのを考えたときに、やはりこの営業秘密の管理の問題というのが現実には非常に重要なのではないかというふうに考えます。今までどうもこの営業秘密の管理というのは、日本企業の場合、社内、国内では非常に徹底していたと思うんですが、最近のビジネスを見ると、海外の子会社に営業秘密を渡す、それからその海外の子会社がまた更に海外の業者のサーバーにこういう営業秘密を保管する、こういうこともあるわけですし、それから、海外の別の会社にライセンスをして営業秘密を渡す、こういうこともあると思うんですね。この場合に、どこまでを日本企業、日本の本社として管理をしていれば営業秘密を管理したと言えるのか、この辺りをある程度はっきりさせておかないと、これから日本企業が実際に営業秘密というのを管理していく上での参考にはならないのではないかと。
ですから、この辺りを是非、ガイドラインという形でも結構ですけれども、明確化して、営業秘密管理指針の中で具体的事例を挙げて説明をいただいたらどうかと思うんですが、いかがでしょうか。
菅
菅原郁郎#14
○政府参考人(菅原郁郎君) 委員御指摘のとおり、不正競争防止法上の営業秘密となるためには企業においてきちんとした管理が行われていることが前提条件でございます。
御指摘の事例でいいますと、例えば日本企業が海外の現地子会社やライセンス先に営業秘密を開示しているような場合でございますけれども、その秘密が現地子会社などにおいてきちんと秘密として管理されているのであれば、当然のことながら、営業秘密としてこの法律の保護を受けることが当然でございます。もちろん、その秘密の侵害については処罰対象となるということでございます。
他方、委員が御懸念しているとおり、現地子会社若しくはライセンス先でずさんな管理が行われている、例えばでございますけれども、営業秘密と認識できないような状況で他の一般情報と混在したような形で管理されている、これはもう窃取されて当然のような状態で放置されている、こういうずさんな管理状況では、当然のことながら不正競争防止法による保護は及ばないと考えるのが一般的であると思います。
したがいまして、我が国の企業の営業秘密がしっかり守られるためには、委員御指摘のとおり、国内のみならず海外の現地子会社か若しくはライセンス先、そこでもちゃんと営業秘密が管理されている状態に置かれていることが重要でございまして、これについては営業秘密管理指針でも触れてございますが、今後策定するマニュアル等においてそういった事態についても研究して、海外で穴が空くということがないようにしたいと思っております。
この発言だけを見る →御指摘の事例でいいますと、例えば日本企業が海外の現地子会社やライセンス先に営業秘密を開示しているような場合でございますけれども、その秘密が現地子会社などにおいてきちんと秘密として管理されているのであれば、当然のことながら、営業秘密としてこの法律の保護を受けることが当然でございます。もちろん、その秘密の侵害については処罰対象となるということでございます。
他方、委員が御懸念しているとおり、現地子会社若しくはライセンス先でずさんな管理が行われている、例えばでございますけれども、営業秘密と認識できないような状況で他の一般情報と混在したような形で管理されている、これはもう窃取されて当然のような状態で放置されている、こういうずさんな管理状況では、当然のことながら不正競争防止法による保護は及ばないと考えるのが一般的であると思います。
したがいまして、我が国の企業の営業秘密がしっかり守られるためには、委員御指摘のとおり、国内のみならず海外の現地子会社か若しくはライセンス先、そこでもちゃんと営業秘密が管理されている状態に置かれていることが重要でございまして、これについては営業秘密管理指針でも触れてございますが、今後策定するマニュアル等においてそういった事態についても研究して、海外で穴が空くということがないようにしたいと思っております。
阿
阿達雅志#15
○阿達雅志君 ありがとうございます。是非そのマニュアルで具体的事例を挙げて注意を喚起いただければと思います。
引き続きまして、営業秘密について、営業秘密を不正に取得した場合に、その後の、使わせないようにする、流通を阻止する、これが非常に大事になってくるわけでございます。
現在、今後、関税法の改正で、そういう営業秘密を取得して、不正に取得したその結果物、成果物を日本に持ち込むことについては制限をするという、そういう方向で御検討いただくということでありますけれども、私はこれだけでは多分不十分なのではないかというふうに思います。それは、実際にアジアのどこかの国でこういう営業秘密を不正に取得した、その国が日本にその製品を送ってくるとは限らないわけですね。多分、ヨーロッパだとかアメリカだとか、そういう別の国にその製品をどんどん出していく、そういう形で日本の営業秘密というのが不正に活用されていく、こういうケースが非常に実際には多いのではないかというふうに思います。この問題というのは、アメリカにしてもヨーロッパにしても実際には同じ問題を抱えております。
そういうことを考えると、持っていったその国自体で流通を阻止するというのはこれは現実には非常に難しいと思うんですけれども、少なくとも、それ以外の世界の大きな市場、特に先進国市場においてお互いに何らかの取決め、協定をすることによって、そういう不正に取得した営業秘密による製品、この流通を阻止するということは十分に考えていっていいのではないかというふうに思うんですが、これについて御意見をお聞かせいただけますでしょうか。
この発言だけを見る →引き続きまして、営業秘密について、営業秘密を不正に取得した場合に、その後の、使わせないようにする、流通を阻止する、これが非常に大事になってくるわけでございます。
現在、今後、関税法の改正で、そういう営業秘密を取得して、不正に取得したその結果物、成果物を日本に持ち込むことについては制限をするという、そういう方向で御検討いただくということでありますけれども、私はこれだけでは多分不十分なのではないかというふうに思います。それは、実際にアジアのどこかの国でこういう営業秘密を不正に取得した、その国が日本にその製品を送ってくるとは限らないわけですね。多分、ヨーロッパだとかアメリカだとか、そういう別の国にその製品をどんどん出していく、そういう形で日本の営業秘密というのが不正に活用されていく、こういうケースが非常に実際には多いのではないかというふうに思います。この問題というのは、アメリカにしてもヨーロッパにしても実際には同じ問題を抱えております。
そういうことを考えると、持っていったその国自体で流通を阻止するというのはこれは現実には非常に難しいと思うんですけれども、少なくとも、それ以外の世界の大きな市場、特に先進国市場においてお互いに何らかの取決め、協定をすることによって、そういう不正に取得した営業秘密による製品、この流通を阻止するということは十分に考えていっていいのではないかというふうに思うんですが、これについて御意見をお聞かせいただけますでしょうか。
菅
菅原郁郎#16
○政府参考人(菅原郁郎君) 委員御指摘のとおりでございまして、今回の不正競争防止法改正法案におきましては、営業秘密を侵害して製造された製品であることを知って、又は知らないことに重大な過失がある者が行う当該侵害品の譲渡、輸出入等を禁止しているところでございます。
その水際での特に差止めについては今後財務省と関税法の改正その他で詳細設計を行っていくつもりでありますが、委員御指摘のとおり、侵害品の国際的な流通、これについてもやはり懸念がございまして、御指摘のような当局間との国際的な連携協力をしっかりしていく必要性があると思います。
例えば、現在、税関相互支援協定という二十八か国と結んでいる協定がございまして、この中では知的財産侵害物品の水際取締り等を目的とした情報交換を行うというような国際的な枠組みもありまして、こういう既にある国際的枠組みも活用しながら、双方にとってメリットのある、こういう知的財産侵害品の国際的な流通について当局がしっかり対応を取れるような体制づくりについても検討していきたいというふうに考えてございます。
この発言だけを見る →その水際での特に差止めについては今後財務省と関税法の改正その他で詳細設計を行っていくつもりでありますが、委員御指摘のとおり、侵害品の国際的な流通、これについてもやはり懸念がございまして、御指摘のような当局間との国際的な連携協力をしっかりしていく必要性があると思います。
例えば、現在、税関相互支援協定という二十八か国と結んでいる協定がございまして、この中では知的財産侵害物品の水際取締り等を目的とした情報交換を行うというような国際的な枠組みもありまして、こういう既にある国際的枠組みも活用しながら、双方にとってメリットのある、こういう知的財産侵害品の国際的な流通について当局がしっかり対応を取れるような体制づくりについても検討していきたいというふうに考えてございます。
阿
阿達雅志#17
○阿達雅志君 ありがとうございます。営業秘密が問題になってくるような製品というのは、ある意味非常に高付加価値の技術、こういったものを利用している可能性が高いと思うんですね。そうすると、やはり先進国がこれをいかに封じ込めるかというのが非常に大事なことになってくると思いますので、引き続きそういう御努力を続けていただければと思います。
時間も来ましたのでちょっと最後の質問になりますけれども、今回、この営業秘密の不正取得、これを非親告罪化するということでございますが、ここでちょっと一点疑問に思いますのは、非親告罪化して、営業秘密取得ということが問題になった場合に、後ほどこれライセンスをしたらどういうことになるんだろうかと。
今までこの問題についての政府の懸念の中に、そういう取引先との関係で親告罪だと問題提起をできないという、こういう指摘があったわけですけれども、実際にそういう場合には、そういう取引上の優越関係があるような場合には、後からライセンスをしろと言ってくるということは当然考えられると思うんですが、これ、後からのライセンスというのを考えると、やっぱりこの非親告罪化する意味というのは、むしろそこよりも産業スパイ的な人たちを禁じる、そちらにあるのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →時間も来ましたのでちょっと最後の質問になりますけれども、今回、この営業秘密の不正取得、これを非親告罪化するということでございますが、ここでちょっと一点疑問に思いますのは、非親告罪化して、営業秘密取得ということが問題になった場合に、後ほどこれライセンスをしたらどういうことになるんだろうかと。
今までこの問題についての政府の懸念の中に、そういう取引先との関係で親告罪だと問題提起をできないという、こういう指摘があったわけですけれども、実際にそういう場合には、そういう取引上の優越関係があるような場合には、後からライセンスをしろと言ってくるということは当然考えられると思うんですが、これ、後からのライセンスというのを考えると、やっぱりこの非親告罪化する意味というのは、むしろそこよりも産業スパイ的な人たちを禁じる、そちらにあるのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
菅
菅原郁郎#18
○政府参考人(菅原郁郎君) 今回の非親告罪化した大きな理由の一つは、中小企業等が取引先に提供した製造ノウハウ、これが不当にその取引先に使用されて泣き寝入りせざるを得ないような状況、これをどうやって未然に防止するのかというのが大きな目的の一つでございます。
例えば、こういう非親告罪化することによって、取引先企業、大企業がこれを事後的にライセンスだというのを強要してライセンス化して、後で非親告罪として捕まるのを防止するというような行動もあり得るわけですけれども、逆に言うと、これまでは何の取決めもなく使われたことに対して、ライセンス化という形でしっかりした契約が結ばれる。そうすると、ライセンス化しますと、ライセンス料は一体幾らだったのかというような、これは営業秘密に見合うライセンス料なのかどうか、若しくは不当な立場を使って物すごく安くライセンス料を抑えているのかどうかという、その契約関係の明確化が進むと思いますので、むしろ、こういった非親告罪というのは、そういう意味でも、ライセンス化という措置が仮にとられるとしても、中小企業の泣き寝入り対策としては有効に機能するのではないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →例えば、こういう非親告罪化することによって、取引先企業、大企業がこれを事後的にライセンスだというのを強要してライセンス化して、後で非親告罪として捕まるのを防止するというような行動もあり得るわけですけれども、逆に言うと、これまでは何の取決めもなく使われたことに対して、ライセンス化という形でしっかりした契約が結ばれる。そうすると、ライセンス化しますと、ライセンス料は一体幾らだったのかというような、これは営業秘密に見合うライセンス料なのかどうか、若しくは不当な立場を使って物すごく安くライセンス料を抑えているのかどうかという、その契約関係の明確化が進むと思いますので、むしろ、こういった非親告罪というのは、そういう意味でも、ライセンス化という措置が仮にとられるとしても、中小企業の泣き寝入り対策としては有効に機能するのではないかというふうに考えております。
阿
石
石上俊雄#20
○石上俊雄君 おはようございます。民主党・新緑風会の石上俊雄でございます。
特許法等の一部を改正する法律案、さらには不正競争防止法の一部を改正する法律案、この審議も六月の十九日の参考人の皆さんからの意見聴取を含めて三日目になりました。大きな視点での議論はかなり進んだというふうに思いますので、今日は時間にも限りもありますから、私としては特許法に絞って、かつ、その中での第三十五条ですね、職務発明の部分に絞ってちょっと御意見を伺いたいなというふうに考えております。
いろいろとやっていったんですが、読めば読むほど分からないところが結構出てきまして、法的な解釈なので、ちょっと分かりやすくするために資料を作らせていただきまして、ちょっと多かったんですけど御容赦いただきたいというふうに思います。
この特許法、今回の改正のものが通りますと、旧法、二〇〇四年前のものと現法、二〇〇四年に改正したものと、この改正した後の法律です、これが並行して、併存して出てくるわけであります。
要は、旧法の問題点、後ほど触れますけれども、それを改正する、何とかクリアするために二〇〇四年に改正をして、その後、裁判、判例というのが四件しかないということを考えれば、ある程度は何かうまくいっているのかなというふうに考えられるわけですが、しかし反面、今回のこの改正をするというところをやることによって、さらに二〇〇四年のところでの問題点が再浮上してきているところもありますので、現行法そして改正案を含めてちょっと質問をさせていただきたいなと、そういうふうに思います。
今日の論点は、資料の一のところを見ていただくと、大きく五つです。先ほど来出ている原始使用者帰属という問題、さらには相当の対価と相当の利益といったところと、あと手続の合理性と裁判所の出番と算定の関係、さらには相当の対価の額と相当の利益の内容の裁判所の算定、さらには手続合理性三要件と「等」の内容の具体化というところですね、これをちょっと質問させていただきたいと思います。
まず一つ目ですが、そもそも、現法は、従業者に帰属している、そしてそれを使用者の帰属に渡すということで対価が発生しているわけであります。
今回の改正によると、資料二を見ていただきたいんですが、そもそも使用者帰属になるわけなんですね。そうなると、相当の利益を受ける権利の発生は法的にどう説明できるのかということです。民民の世界に介入を必要とするその法的、論理的構成をちょっと教えていただけると助かります。
この発言だけを見る →特許法等の一部を改正する法律案、さらには不正競争防止法の一部を改正する法律案、この審議も六月の十九日の参考人の皆さんからの意見聴取を含めて三日目になりました。大きな視点での議論はかなり進んだというふうに思いますので、今日は時間にも限りもありますから、私としては特許法に絞って、かつ、その中での第三十五条ですね、職務発明の部分に絞ってちょっと御意見を伺いたいなというふうに考えております。
いろいろとやっていったんですが、読めば読むほど分からないところが結構出てきまして、法的な解釈なので、ちょっと分かりやすくするために資料を作らせていただきまして、ちょっと多かったんですけど御容赦いただきたいというふうに思います。
この特許法、今回の改正のものが通りますと、旧法、二〇〇四年前のものと現法、二〇〇四年に改正したものと、この改正した後の法律です、これが並行して、併存して出てくるわけであります。
要は、旧法の問題点、後ほど触れますけれども、それを改正する、何とかクリアするために二〇〇四年に改正をして、その後、裁判、判例というのが四件しかないということを考えれば、ある程度は何かうまくいっているのかなというふうに考えられるわけですが、しかし反面、今回のこの改正をするというところをやることによって、さらに二〇〇四年のところでの問題点が再浮上してきているところもありますので、現行法そして改正案を含めてちょっと質問をさせていただきたいなと、そういうふうに思います。
今日の論点は、資料の一のところを見ていただくと、大きく五つです。先ほど来出ている原始使用者帰属という問題、さらには相当の対価と相当の利益といったところと、あと手続の合理性と裁判所の出番と算定の関係、さらには相当の対価の額と相当の利益の内容の裁判所の算定、さらには手続合理性三要件と「等」の内容の具体化というところですね、これをちょっと質問させていただきたいと思います。
まず一つ目ですが、そもそも、現法は、従業者に帰属している、そしてそれを使用者の帰属に渡すということで対価が発生しているわけであります。
今回の改正によると、資料二を見ていただきたいんですが、そもそも使用者帰属になるわけなんですね。そうなると、相当の利益を受ける権利の発生は法的にどう説明できるのかということです。民民の世界に介入を必要とするその法的、論理的構成をちょっと教えていただけると助かります。
伊
伊藤仁#21
○政府参考人(伊藤仁君) お答えいたします。
特許法の目的は発明を奨励するということとなっております。発明のインセンティブをしっかり確保するということが大前提でございます。
この三十五条、職務発明におけるインセンティブに関しましては、企業と発明者たる従業者との立場の違いということで、一般的に申し上げますと、従業者において自由な意思決定に基づく意思を表明するということが企業の中でいうと容易ではないといった事情に鑑みまして、完全に私的自治に委ねるということは適切でないというふうに考えています。
こうした観点から、改正後のこの三十五条四項におきましても、職務発明に係る特許を受ける権利が初めから企業に帰属した場合に、従業者は相当の金銭その他経済上の利益を受ける権利を有するものとしているという形で、民民の関係について立法によって言わば形をつくっていると、こういうことで説明しているところでございます。
この発言だけを見る →特許法の目的は発明を奨励するということとなっております。発明のインセンティブをしっかり確保するということが大前提でございます。
この三十五条、職務発明におけるインセンティブに関しましては、企業と発明者たる従業者との立場の違いということで、一般的に申し上げますと、従業者において自由な意思決定に基づく意思を表明するということが企業の中でいうと容易ではないといった事情に鑑みまして、完全に私的自治に委ねるということは適切でないというふうに考えています。
こうした観点から、改正後のこの三十五条四項におきましても、職務発明に係る特許を受ける権利が初めから企業に帰属した場合に、従業者は相当の金銭その他経済上の利益を受ける権利を有するものとしているという形で、民民の関係について立法によって言わば形をつくっていると、こういうことで説明しているところでございます。
石
石上俊雄#22
○石上俊雄君 要は、そもそも従業者帰属だったんだけれども、それを使用者の方に渡すので対価というところに結び付いてくるんですけど、初めからとなってくるとその辺をしっかり法的に完備してもらって、それはそもそももしかしたら労働協約とかさらには職務発明規程という中でうたいながらやっていくのかもしれませんが、そういったところをやりながら、是非、発明者というか従業者が今までどおり、さらにはもっと進んだような形での対価につながるように工夫をお願いできればなと、そういうふうに思います。
それでは次の質問なんですが、使用者等と従業者等のその該当性と規程の不在時の扱いといったところについて質問させていただきたいと思います。
使用者等は、基本的に、発明に至る職務や金銭、物質的支援を与えながら、直接の雇用契約がなくても、指揮命令関係にあればその使用者等に該当するというふうに考えるわけです。そうすると、その対面というかその対にある方々というのは、派遣の方であったり、出向の方であったり、臨時社員の方であったり、嘱託、パートの皆さんも従業者等に含まれるんだというふうに考えるわけなんですね。というふうなことでいいんだろうと思うんですけど。そのときに、現行法上、その二者間で有効な職務発明規程がなければ、紛争発生時は現行法の五項の扱いになるというふうに考えてもよろしいんでしょうか。
この発言だけを見る →それでは次の質問なんですが、使用者等と従業者等のその該当性と規程の不在時の扱いといったところについて質問させていただきたいと思います。
使用者等は、基本的に、発明に至る職務や金銭、物質的支援を与えながら、直接の雇用契約がなくても、指揮命令関係にあればその使用者等に該当するというふうに考えるわけです。そうすると、その対面というかその対にある方々というのは、派遣の方であったり、出向の方であったり、臨時社員の方であったり、嘱託、パートの皆さんも従業者等に含まれるんだというふうに考えるわけなんですね。というふうなことでいいんだろうと思うんですけど。そのときに、現行法上、その二者間で有効な職務発明規程がなければ、紛争発生時は現行法の五項の扱いになるというふうに考えてもよろしいんでしょうか。
伊
伊藤仁#23
○政府参考人(伊藤仁君) お答えいたします。
まず、前提といたしまして、派遣社員あるいは出向社員が職務発明をした場合のケースでございますけれども、派遣元あるいは派遣先、あるいは、出向元あるいは出向先、このどちらが特許法上における使用者等に当たるかといったことについては、発明のインセンティブを給付する義務を負うか、この論点については個別のやはり実態を見ながら判断するということかと考えております。一律に出向だから出向先が使用者になるというふうには限らないというふうに考えております。
仮に、派遣社員あるいは出向社員といわゆる特許法上の使用者、これは、出向先かあるいは出向元かに、両方あり得るわけですけれども、特許法上の使用者に当たる場合に、今御質問ありましたように職務発明規程がなかったということでありますれば、御質問のとおり、現行法における三十五条五項に基づき、相当の対価の算定というものが求められることになるかと考えております。
この発言だけを見る →まず、前提といたしまして、派遣社員あるいは出向社員が職務発明をした場合のケースでございますけれども、派遣元あるいは派遣先、あるいは、出向元あるいは出向先、このどちらが特許法上における使用者等に当たるかといったことについては、発明のインセンティブを給付する義務を負うか、この論点については個別のやはり実態を見ながら判断するということかと考えております。一律に出向だから出向先が使用者になるというふうには限らないというふうに考えております。
仮に、派遣社員あるいは出向社員といわゆる特許法上の使用者、これは、出向先かあるいは出向元かに、両方あり得るわけですけれども、特許法上の使用者に当たる場合に、今御質問ありましたように職務発明規程がなかったということでありますれば、御質問のとおり、現行法における三十五条五項に基づき、相当の対価の算定というものが求められることになるかと考えております。
石
伊
石
石上俊雄#26
○石上俊雄君 ありがとうございました。
それでは次の、発明の定義と対価、利益の請求権発生という観点で質問をさせていただきたいと思うんですが。
特許法の二条の定義が、「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。」というふうな規定で発明の定義が書かれているんですが、発明の定義はこれ満たしているわけですね、自然法則に沿ってという、その高度のレベルだというところは満たしているんですが、しかし特許要件の完備が不明な発明、さらには出願せずにノウハウ等を秘匿させる発明も、対価、利益を受ける権利が今までの議論の中ではあるというふうに私は考えているわけでありますが、権利譲渡を受けて、それを自分の会社で使って実施しました、しかし成果が出なくて赤字になったとか、さらにはそれを、じゃ、ほかに売りたい、権利をほかに売っていきたいというふうに考えたんだけれども買手が付かない、こういうふうに経済的な利益が結果的に全くなかったと、ゼロの場合も、同様に対価、利益を受ける権利があるというふうに考えてもいいわけでしょうか。
この発言だけを見る →それでは次の、発明の定義と対価、利益の請求権発生という観点で質問をさせていただきたいと思うんですが。
特許法の二条の定義が、「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。」というふうな規定で発明の定義が書かれているんですが、発明の定義はこれ満たしているわけですね、自然法則に沿ってという、その高度のレベルだというところは満たしているんですが、しかし特許要件の完備が不明な発明、さらには出願せずにノウハウ等を秘匿させる発明も、対価、利益を受ける権利が今までの議論の中ではあるというふうに私は考えているわけでありますが、権利譲渡を受けて、それを自分の会社で使って実施しました、しかし成果が出なくて赤字になったとか、さらにはそれを、じゃ、ほかに売りたい、権利をほかに売っていきたいというふうに考えたんだけれども買手が付かない、こういうふうに経済的な利益が結果的に全くなかったと、ゼロの場合も、同様に対価、利益を受ける権利があるというふうに考えてもいいわけでしょうか。
伊
伊藤仁#27
○政府参考人(伊藤仁君) お答えいたします。
相当の対価あるいは相当の利益について職務発明規程に定めている場合には、その規程に基づいて決定されるわけでございます。
この中身については、それぞれ企業の事情に応じて定められるものと認識しておりますけれども、例えば、特許の出願時とかあるいは登録をされるときに報奨をするんだというふうに規定する場合には、結果的に何も使われずに利益が生じなかったという場合においても発明者たる従業者には一定の対価ないし利益といったものは得ることができるというふうに考えています。一方、職務発明規程の中で、実際にその特許が活用されて売上げが上がっていくといったような形で実績報奨をするんだという規定を双方の中で決めている場合には、今御質問のように経済的利益が結果的には何もなかったという場合にはその実績報奨は支払われないということがあり得ると考えています。
職務発明規程が定めていない場合については、当然のことながら、五項において、受けるべき権利のものがどの程度あるかということは考慮して別途決定されるものだというふうに考えております。
この発言だけを見る →相当の対価あるいは相当の利益について職務発明規程に定めている場合には、その規程に基づいて決定されるわけでございます。
この中身については、それぞれ企業の事情に応じて定められるものと認識しておりますけれども、例えば、特許の出願時とかあるいは登録をされるときに報奨をするんだというふうに規定する場合には、結果的に何も使われずに利益が生じなかったという場合においても発明者たる従業者には一定の対価ないし利益といったものは得ることができるというふうに考えています。一方、職務発明規程の中で、実際にその特許が活用されて売上げが上がっていくといったような形で実績報奨をするんだという規定を双方の中で決めている場合には、今御質問のように経済的利益が結果的には何もなかったという場合にはその実績報奨は支払われないということがあり得ると考えています。
職務発明規程が定めていない場合については、当然のことながら、五項において、受けるべき権利のものがどの程度あるかということは考慮して別途決定されるものだというふうに考えております。
石
石上俊雄#28
○石上俊雄君 分かりました。
ちょっとこれから、あともう少しこういった類いの質問になるんですが、御容赦いただきたいと思うんです。
どこかでこういう議論もあったかと思いますが、発明が要は未完成だったけどもう少しで何とかいくなというめどが立ったときに、要は、退職してほかの会社に移りました、そして完成をさせて、その職務発明はどこに帰属するようになるのかですね。
あともう一つは、これは中村さんの青色LEDのときも何か裁判のときに出てきたらしいんですが、要は指揮命令を受けずに行った発明、まあこれはちょっと違いますけれども、例えばですよ、会社の経営方針というか、これをやると言っていたんですけど途中でちょっと成果が出ないのでやめた、しかし、いや、発明者としてはこれは物になるかもしれぬからといって独自に隠れてやっていた、そしてそれが物になって、特許という形で、権利というか、できたといったときとか、あとは、自分で独自で発明のプロセスを踏んで、そして発明に至ったといったような関係のときはどのような形の帰属になっていくのか、ちょっと教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →ちょっとこれから、あともう少しこういった類いの質問になるんですが、御容赦いただきたいと思うんです。
どこかでこういう議論もあったかと思いますが、発明が要は未完成だったけどもう少しで何とかいくなというめどが立ったときに、要は、退職してほかの会社に移りました、そして完成をさせて、その職務発明はどこに帰属するようになるのかですね。
あともう一つは、これは中村さんの青色LEDのときも何か裁判のときに出てきたらしいんですが、要は指揮命令を受けずに行った発明、まあこれはちょっと違いますけれども、例えばですよ、会社の経営方針というか、これをやると言っていたんですけど途中でちょっと成果が出ないのでやめた、しかし、いや、発明者としてはこれは物になるかもしれぬからといって独自に隠れてやっていた、そしてそれが物になって、特許という形で、権利というか、できたといったときとか、あとは、自分で独自で発明のプロセスを踏んで、そして発明に至ったといったような関係のときはどのような形の帰属になっていくのか、ちょっと教えていただきたいと思います。
伊
伊藤仁#29
○政府参考人(伊藤仁君) お答えいたします。
まず、前者の、転職先で発明が完成したケースというふうに御質問かと思っておりますけれども、まず、その従業者がした発明、これが職務発明に該当するか否かというのは、特許法上は、その発明するに至った行為が、その使用者等の、従業者の現在又は過去の職務に属していることということが前提でございます。
この職務発明該当性というのは、原則としてその発明が完成した時点において判断するというふうに考えております。転職先で発明が完成したという場合においては、個別の状況にもよる部分はございますけれども、転職先の企業において職務発明が成立しているというふうに考えられると思っております。この場合、改正した特許法案上は、転職先の企業が特許を受ける権利を取得する旨をあらかじめ職務発明規程で決めていれば、特許を受ける権利はその転職先の企業の方に行くというふうに考えております。
もう一点、使用者の指揮命令が余りはっきりしないケースという点についての御質問でございますけれども、これもかなり個別具体的な状況によって全体として判断していかなければいけないことが前提でございますけれども、裁判例などにおいても、従業者が企業から当該発明を完成するように具体的な命令とか指示を受けていなければいけないということは、必ずしもそれは必要ということではないようでございます。当該従業者の職務の内容から見て、その発明を完成させることが一般に予定され、あるいは期待されているということであれば、一応それは十分であるということでありまして、明示的に指示がないと職務発明にはならないかというと、そういうことではないというのがこれまでの判例などにおいて我々考えているところでございます。
この発言だけを見る →まず、前者の、転職先で発明が完成したケースというふうに御質問かと思っておりますけれども、まず、その従業者がした発明、これが職務発明に該当するか否かというのは、特許法上は、その発明するに至った行為が、その使用者等の、従業者の現在又は過去の職務に属していることということが前提でございます。
この職務発明該当性というのは、原則としてその発明が完成した時点において判断するというふうに考えております。転職先で発明が完成したという場合においては、個別の状況にもよる部分はございますけれども、転職先の企業において職務発明が成立しているというふうに考えられると思っております。この場合、改正した特許法案上は、転職先の企業が特許を受ける権利を取得する旨をあらかじめ職務発明規程で決めていれば、特許を受ける権利はその転職先の企業の方に行くというふうに考えております。
もう一点、使用者の指揮命令が余りはっきりしないケースという点についての御質問でございますけれども、これもかなり個別具体的な状況によって全体として判断していかなければいけないことが前提でございますけれども、裁判例などにおいても、従業者が企業から当該発明を完成するように具体的な命令とか指示を受けていなければいけないということは、必ずしもそれは必要ということではないようでございます。当該従業者の職務の内容から見て、その発明を完成させることが一般に予定され、あるいは期待されているということであれば、一応それは十分であるということでありまして、明示的に指示がないと職務発明にはならないかというと、そういうことではないというのがこれまでの判例などにおいて我々考えているところでございます。