直嶋正行の発言 (経済産業委員会)
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○直嶋正行君 もう時間がなくなってきたので、ちょっと簡単に申し上げたいと思うんですが、一つは、アベノミクスは、一本目の矢と二本目の矢である意味時間稼いで、三本目の成長戦略でしっかり日本経済を立て直すというか成長路線に乗せるという構想だったと思うんですが、これで二年半以上経過して、残念ながら、一本目の矢、二本目の矢の政策効果がもう尽きてしまったのに成長戦略は軌道に乗ってこない。つまり、これはもうはっきり見えてきたんじゃないかというふうに我々は思っています。
今の大臣の御議論も、ちょうど大体一年前とか半年前の予算委員会とかのやり取りと同じお答えなんです。甘利さんや安倍総理は、いや、まだ賃上げがちゃんと行き渡っていないから実質賃金は上がってこないんだけれど、今年の賃上げはちゃんとやれると思うので間違いなく実質賃金が上がってくると、こうおっしゃってきたんですが、残念ながらこの時点になってもそれが見えてきていなくて、むしろ逆に格差が広がったり、今大臣おっしゃったように地方の経済がなかなか明るさが出てこないと。極端に言えば、東京ばっかり盛り上がっていますけど地方は非常に厳しいと、こういう状態が続いています。
それで、幾つか質問させていただくことを予定していたんですが、ちょっと時間の関係で二つばかり飛ばさせていただいて、若干、今申し上げた地方もそうなんですが、最近の人手不足の状況が出ていますね、求人難という状況なんですが。私は、これはむしろ、何というんですか、単純な人手不足、それから経済が少し上向いて良くなってきたことに、もちろんその効果はあると思うんですが、しかし、それ以上にもっと構造的な問題じゃないかなというふうに思っています。
実は、手元に安倍政権が発足以来の四半期別のGDPのプラスマイナスをずっと並べて見ているんですが、ちょうど二〇一二年の第四・四半期ですか十—十二月を含めると四半期単位にすると十一になるんですけど、実はそのうち五回がマイナス成長なんですよね、もちろん途中で消費税の引上げということはありましたが。しかし、例えばアメリカとかイギリスはこの二年半の間に一回しかないと。それから、ヨーロッパの国もせいぜい二、三回で、イタリアが日本と非常に似ていて六回ぐらいあるんですかね、行ったり来たりしているわけです。つまり、日本の経済はやっぱり行ったり来たりしているということなんですね。
結局、これは日本の潜在成長力がもうすごく、今〇%台の半ば以下じゃないかと、こういうふうに言われているんですが、まあ〇・五とか六とか言われています。私、専門家の方にもいろいろ聞いたことがあるんですが、やっぱり経済成長が潜在成長力を超えてしまうともう極端な人手不足になると。ということは、逆に言うと、日本の経済は今すごく底が浅くて、一%成長すれば人手不足になって、一%マイナスになれば雇用が厳しくなる、こういう状況にあるんじゃないかと。したがって、今の、言い換えれば、産業構造とか就業構造のままでいくと、ここから抜け切れないんじゃないかと。
先ほどの成長戦略の話に戻るんですが、大臣はエンジンを積み替える作業だと、こうおっしゃった。これはまあそうだと思うんです。ただこれは、どちらかというと、成長産業をつくって、そういう引っ張れる産業をつくって全体の生産性を上げて成長路線に乗せたいと、こういうお考えだと思うんですが、私は、この産業構造、産業政策だけではなくて、そこにやはり人に対する政策、まあ労働政策と言うとちょっと誤解を招きかねないんですが、やはりこの就業構造と産業構造をセットで変えていく。
さっき申し上げたように、非正規がまだ三七%、八%、増えている状態で、非正規というのは雇用が不安定だということではなくて、それもあるんですが、やはり給料が安いというのが一番の問題だと思うんです。
ですから、やはり働いている人たちの処遇を良くしていく、あるいは低賃金で働く人をなるべく減らしていく、そういう政策とセットでやっていかないと、この日本の今の状況というのは乗り越え難いのではないかなと、このように思っていまして、是非そういう面で政策の視点を変える必要があるんじゃないかと思っていますが、この点に関して最後に大臣の御所見、お伺いしたいと思うんですが。