水島朝穂の発言 (憲法審査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○参考人(水島朝穂君) 私、九八年に「オキナワと憲法」という本も出しまして、編著でございまして、沖縄が七二年までまさに無権利状態であって日本国憲法のあれは受けていなかった、あるいは潜在主権論という説明もありましたけれども、実質的にはおっしゃる大変な沖縄の状態があった。したがって、沖縄における憲法記念日の感覚というのは微妙に違うということはいろいろ書いてきたつもりでございます。
 ただ、その沖縄の目から見た今の日本国憲法へのまなざしというのは、私の知る限り、委員の主張のような人よりは、むしろ憲法が沖縄にとってはむしろまだ初々しい感じがしておりました。というのはどういうことかといえば、本土よりも沖縄の方が日本国憲法の特に九条に対する思いというのは非常に強いというのを私は感じてきました、私は。
 そういう意味からしますと、今おっしゃったような軍隊を持ち九条を変えていくことをこの議論の前提にすべきだという議論を立てますと、例えば沖縄県が何度の選挙の中で名護の基地についてあのような選択を行った後も現政権は粛々と進めているわけですけれども、やはり沖縄の安全保障の位置関係、沖縄の基地の意味、これは今日は時間がありませんけれども、アメリカ側の資料を見ても、あそこに海兵隊の部隊を置いておく意味があるのかということは疑問の議論が既にありまして、その意味からいっても、安全保障の総合的な様々なファクターを構成をした議論が必要なんですけれども、そこに憲法九条改正を絡めた瞬間、議論は非常に一方的、一面的になってしまう。
 つまり、今中国の関係やいろんな問題の議論をする上で、基本的には憲法問題なのか、それとも安全保障の一般の問題なのかを区別すべきだろうと思います。その点で、私は、二〇一二年の、超党派でつくっている新憲法制定議員同盟、先生お入りかどうか分かりませんけれども、それが五月一日に発表した三・一一の災害からの復興についても現憲法は重大な欠陥を有しているという大会決議をしております。
 その災害復興がうまくいかないのは憲法に欠陥があるからだというふうに、産経新聞は五月二日付けで見出しを付けました。何でもかんでも憲法にする癖がどうもこの国にはありまして、どこの国も憲法のせいにはしないんですよ。でも、この国だけは憲法のせいにする。つまり、憲法が悪いんではなく憲法の理念を具体化できない政治の無策にこそ問題があると私は考えておりまして、その意味では、やはり政治家の皆様方、是非考えていただきたいのは、今日の憲法のこの議論は非常に大事だと私は思っていますけれども、九条の改正を前提に置くという議論ではなくて、やはり根本的に憲法の将来を見越した生産的な議論、建設的な議論をしていただきたいということで、委員とちょっと評価違いますけれども、私の意見を申し述べさせていただきました。
 ありがとうございました。

発言情報

speech_id: 118914183X00220150304_022

発言者: 水島朝穂

speaker_id: 18911

日付: 2015-03-04

院: 参議院

会議名: 憲法審査会