水島朝穂の発言 (憲法審査会)
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○参考人(水島朝穂君) 財政は、八十九条で私立学校への補助をやっているじゃないか、これは違憲じゃないかと、こういう議論なんですね。ですから、憲法を変えてそういうものができるようにしようというんですが、憲法学の通説はこの八十九条も二十六条の教育権などと解釈して、いわゆる博愛や教育は駄目なんだということよりは、むしろ私立学校法の援助はこれは合憲なんだということはかなり初期の段階で確定していまして、殊更憲法を変えないと私学助成ができないというのはためにする議論だと私は思っていますし、三点目、メンションされませんでしたが、緊急事態法については、実は日本公法学会で私、二年前に学会報告やっておりまして、緊急事態法と福島の問題を議論しました。そのとき、もうこれは論文、有斐閣から出ていますけれども、日本国憲法は緊急事態の不在ではない、日本国憲法は緊急事態に何も言っていない、実は参議院の緊急集会条項があるじゃないか。それを利用して全体のいわゆる非常事態法を導く議論が先生も含めてあります。
私は、そのときの学会で、その五十四条ができたときの国会の議論などを見ていくと、みんな言っているのが、伊勢湾台風とか、ごめんなさい、あれは南海台風とか、すごい大きな災害があったんですね。ですから、日本は地震国で台風国で水害国だ、だからそういうときに国会が何かしなきゃいけないからで五十四条の緊急集会入れているんですよね。ですから、緊急事態一般がないという議論ではなくて、この災害国における緊急災害事態について、自然災害等については日本国憲法は不在ではないという意見を持っておりまして、それを具体的に制度設計したのが災害対策基本法であります。
ですから、憲法を変えなくても災害対策基本法を充実させていくことによって将来への対応もできていくし、いろんな特別法の立て付けがどうもうまくいっていないのは、そこの報告もしましたけれども、そういう議論としてやるべきだと私は思っています。