水島朝穂の発言 (憲法審査会)

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○参考人(水島朝穂君) たくさん質問をありがとうございました。これ全部しゃべると五十八分ぐらい掛かっちゃうんですけれども、三分ぐらいでさせていただきたいと思うんですが、じゃ、二、三点。
 一点は、ちょっと誤解されました、先生おっしゃった、解釈改憲が憲法慣行で成立したとは私言ってございません。言ってしまいますと、内閣法制局や何かの解釈が六十年間あって、反復継続して法律を縛り、いろいろやってきたものがある種のそういう側面を持っていると言ったので、フランスの憲法慣行論に立って日本がそういうのになったとは言ってございませんので、そこは誤解なきように。
 それから、丸山先生のおっしゃった司法の活性化は大賛成ですけれども、憲法裁判所をつくるべきかどうかについて、先生がべきとおっしゃったか分かりませんが、私は反対です。
 なぜかというと、ドイツの研究をする者として、ドイツの憲法裁判所はもうかなりのたくさん違憲判決を出しておりますけれども、日本でやる憲法裁判所の議論というのは、端的に言うと、いわゆる合憲判断積極主義の裁判所にして下級審から違憲審査権を奪う発想がどうも背後にありそうだというのが私のにらみでございまして、ある意味で司法が活性化にならないんじゃないかと、そういう形の憲法裁判所。だから、もっといろんな憲法の議論についても裁判所が積極的にやって、最高裁も言うんだったら分かるんですよね。
 ですから、先生がおっしゃる司法の活性化が大事なのは全くそのとおりだと思うんですが、憲法裁判所というところでまとめた方ができるというのは、韓国を見ていてもどこを見ていても、ある程度うまくいったドイツのようなものとはちょっと違って、逆に政権の言わば侍女になる側面もないとは言えないです。まあ最近ちょっと韓国違いますけど。そこ、注意して議論する必要がある。
 それから三点目ですけど、最後おっしゃった、生きた憲法にするにはどうするのか。あるいは、小西議員もおっしゃった、やっぱりいろんなところで現実と、どなたかちょっと忘れました、現実と規範がかなりずれている中でどうしたらいいかという、生きた憲法というとてもいいお言葉いただきました。つまり、レーベンデスレヒト、生ける法という言葉をかつてエールリヒが言いましたけれども、実は定義をずっと見ていったりすると、やっぱりある種の、そこに生きた人々や政治家やそこにおける司法官あるいは裁判官、いろんなものが具体的にいろんなものによって、それに向かって悩んで具体化しているんですよね。
 僕は、悩みってすごく、外国の文献読んでいても感じられるのがすごく好きでありまして、やっぱり簡単にすぱすぱっと分かりやすい形で書かれたものって何かうさんくさいなと思うんで、どっちかというと悩みながら出した結論、だから、近年の最高裁のあれも非常に悩みながら、日の丸・君が代の問題でも小法廷で反復継続して、私の言葉で言えばあれは持ち回り大法廷判決といいまして、いわゆる具体的に合憲だと言っておいて、でも個々のいわゆる厳しい処分についてはできないという歯止めを最高裁が出しているとか、今度最高裁が民法の問題について二つ何か対応しようとしているとか、結構裁判所もやっぱり、何かやらなきゃ国会が動かないかもしれないからやろうというのは僕はちょっと感じていまして、最高裁もそれなりのあれは動き出していますから、先ほど参議院の一票の格差もありましたけれども、やっぱり最高裁の中には一票の格差で選挙無効を出せという判示もだんだん出ていますので、それは活性化につながると思いますから、もっと先生おっしゃる活性化は広いと思いますけれども、それも一つだということだけ申し上げておきたい。
 だから、最後に、参議院の方は衆議院と違ってやっぱり熟議、再考の府なんで、この問題についてももっといろんなゲストを呼ぶなりそれぞれ研究するなりして、やっぱり広い視点から憲法の活性化を考えていっていただきたいと思いますので、直ちに改正という議論の方に持っていくよりは、むしろ生かすべきものはなおあるという、私はそういう感想を今日の議論聞かせていただいて思いました。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 水島朝穂

speaker_id: 18911

日付: 2015-03-04

院: 参議院

会議名: 憲法審査会