三原じゅん子の発言 (厚生労働委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○三原じゅん子君 個人が主体的にサービス選択や健康管理を進めていくことへの政策的支援が具体的かつ着実に推進されることを期待しておきたいと思います。
 次に、漢方について質問させていただきたいと思います。
 四月の財政審で、十分定着した市販品類似薬は保険給付からの完全除外の加速化、括弧漢方薬との記載があり、私は大変驚きました。しかしその後、経済財政諮問会議では、大臣より、厚労省としては漢方を保険から外すことへの患者負担の増加について検討が必要である旨のお考えが示されたと理解をしております。
 この漢方薬の保険外しについてですけれども、民主党政権のときに行われた事業仕分でもこれ議題に上がっておりました。そのときには、患者の方々、医療機関、関係者の方々から三週間で約百万人もの反対署名が集まるという大騒ぎになったということを記憶しておりますが、民主党政権は撤回をしたと記憶をしております。
 そして、最近では、伝統医学の国際標準化を検討するISOの中医薬技術委員会の総会で、これまで暫定タイトルとして使われていた中医学を基にしたトラディショナル・チャイニーズ・メディシンの推奨が決議されまして、ISO技術管理評議会で正式に決定されたという報道がありました。
 御存じのとおり、中国の中医学というのは、日本独自の伝統医療、漢方とは全く別物です。日本の漢方という名称ではなく、中国のトラディショナル・チャイニーズ・メディシンがそのまま国際標準化となることは、日本の漢方医学にとっても大きな影響が出るのではと懸念されます。このような状況を踏まえると、果たして厚労省は、漢方薬がどのように使われているのか実態を把握し理解しているのか、ほかの省庁にもきちんと御説明いただいているのかというふうに疑問に思わざるを得ません。
 国立がん研究センター、がん研有明病院や慶応大学病院などでは、がんの治療で漢方薬が処方されています。がん患者にとって漢方薬は、西洋医学の標準治療が難しい進行がん、抗がん剤の副作用の軽減、手術後の回復を助けるためなどに使われているなど、いわゆる命綱であること、これを是非御理解をいただきたいと思うんです。仮に、がんの治療で使われている漢方薬に保険が適用されなくなったら、がんで闘っている多くの患者の方が困ることになるということを是非御理解をいただきたいと思います。
 漢方とは人を治すものであって、病気を治すものではないし、がんの漢方薬というのはありません。例えば、半夏瀉心湯というのは通常では胃腸薬に使われているようなものでありますけれども、がんの手術後の患者さんには、抗がん剤の副作用である下痢の症状を止めるために処方されております。補中益気湯は、風邪の治り際の微熱とか倦怠感の改善に使われておりますけれども、がんの再発予防や手術後の食欲増進などの改善などにも使われているんです。私もがんで何度も開腹手術を重ねましたので、今、大建中湯という薬を飲んでおります。これは、腸閉塞になりがちなので、その予防には欠かせない薬なんですね。このように、がんの漢方薬というのは存在せずに、通常使われている漢方薬ががん治療でも幅広く使われているということなんです。
 では、逆に、がんのときだけ保険適用すればいいのではないかという反論が出るかもしれませんけれども、しかし、がん患者の訴えにはいろいろなものがあります。それが、がんそのものの治療なのか副作用軽減なのかそれ以外なのか、こういうことは明確には分けられないのが現状だと思います。また、保険が外れた場合、がん治療などの医療現場で漢方薬を使用するときには自由診療で使うことになる、そうなった場合、ほかのがん治療の医療費も自由診療となってしまうため、患者の医療費負担というのは増大するということになります。
 ここでお尋ねをします。我が国の漢方薬及び漢方医療の在り方についてどのようにお考えなのか、そして戦略はあるのかをお答えいただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 118914260X02020150709_011

発言者: 三原じゅん子

speaker_id: 806

日付: 2015-07-09

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会