河野博文の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(河野博文君) ありがとうございます。
私は、資源との関わり合いで今の御質問にお答えさせていただこうと思います。
日本の企業が長く続いた円高の間に海外展開をほぼ二十年掛かりで進めたと思います。これが円安になったからといって一気に戻るということは非常に難しいと思いますけれども、今の円安のレベルであれば、日本の国内に投資しても十分やっていけると思い始めている企業は決して少なくないというふうに思っております。しかし同時に、燃料価格が、あるいは電気代が制約になっているという面はどうしてもあるわけです。石油とか天然ガスは、円安の結果、輸入価格は円換算では上がりましたけれども、シェール革命の影響で、原油安でそれが相殺されているというのが現状だと思います。
ただし、よく議論されますように、日本は天然ガスを買うに当たってLNGで買わなければならない。先ほどパイプラインのお話がありましたけれども、今のところはありませんので、液化天然ガスで購入する。これは加工賃が相当掛かりますので、どうしても割高になります。加えて、このLNGというビジネスをメジャーが始めたときのビジネスモデルが、当時比べるものがありませんでしたので、原油の値段にスライドして天然ガスの値段が決まるという、しかも長期契約で契約するという、こういうビジネスモデルで来ております。
したがって、昨年のレベルでいいますと、恐らく日本の輸入しておりますLNGは十六ドルMMBTUという、ある燃料単位ですけど、十六ドルぐらいになると思います。一方、アメリカの国内で売られております天然ガスはLNG化しておりません。パイプラインで運ぶだけです。したがって、リンゴとリンゴの比較にはならないんですけど、三ドルとか四ドルとかそういう値段で売られているわけですね。いかにも日本は高いではないかという議論がありました。
それでは油の値段にリンクしたのをやめたらどうかということで、これからアメリカから輸入されるLNGは原油価格にリンクしない値決め方式になると思います。それは値段で換算すると、LNG化のために三ドル、輸送コストで三ドル、若干のマージンと、こう上乗せしていくと、十ドルを少し超えるぐらいのレベルになるというふうに計算できるわけですけれども、今の原油価格のLNGスライドの値段は、恐らく同じかあるいは安くなる可能性があります。
ただし、長期契約の値決め方式というのは一定のタイムラグを置く約束事になっておりまして、去年の後半から原油価格がぐうっと下がってきております。この原油価格がぐうっと下がった分がLNGの値段に反映されるには数か月を要しますので、今年の後半、日本に輸入されるLNGの値段は、こういう契約方式のものであっても相当値下がりするという状況にあるというふうに思っております。
しかし、米国のいわゆるシェールガスのLNGが常に安いとは限らないと同じように、また原油スライドの値決め方式の中東から来るLNGが常に高いとは限らない。それは常にリスクのある話ですので、日本としては多様なソースから買えるようにした方がいいだろうということで、私どもも政府からの要請がありまして、従来の値決め方式とは違う値決め方式で輸入されるLNG、それを開発する事業に対しては、先ほどのリスクマネーの供給でいえば、債務保証の際の料率を多少安くさせていただくというようなことでお手伝いをさせていただいている状況にあります。