金子勝の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(金子勝君) 私自身は特に公開に関してお二方の参考人と異なるような新しい考え方を持っているわけではないんですが、一般論として考えると、二国間の交渉と違って多国間なので、ある一定段階で合意ができそうになった時点で覆すというのが非常に難しい性格のものだということを考えると、公開の時期と議論の時期というのはもう少し早くして考えるべきだろうと。だから、二国間の協議であれば締結するまで交渉でもんでいくことが可能ですよね。それで合意を作るということが可能なんですけれども、非常に多国間だと難しいので、その点を憂慮しています。
例えば、国会議員にテキストが公開され、秘密会みたいなのが行われたとしても、重要なのは、公の場で、先ほど出ましたけど、交渉参加六原則ということを公約に掲げた党もありますし、国会全体で重要五品目というのも出ていますよね。例えばそういう基本的な、それぞれの政党主張が違うと思いますけど、原則に照らし合わせて、抽象的なテキストでは不十分かもしれないけれども、守るべき線をどこに置くべきかということをかなり早い段階で協議をしないと、一定の合意に近づいた段階で公開されたのでは覆すのが非常に難しくなってしまうということを非常に懸念しております。
そういう意味では、早い段階で公開された方が広く議論がされて問題点も明らかになるし、交渉上も、政府が背負わなきゃいけないものがしっかり増えていきますので、しっかりした交渉をせざるを得なくなっていくだろうというふうに私は思います。
そういう意味では、今のまま行って、ある日突然出たときに、官僚も含めてですけれども、政府に対する国民の信頼が高いならばそれで許されると思いますけど、私は必ずしもそうではないように思うんですね。そうすると、後で、平成の不平等条約ではありませんが、明治維新で二十年掛けてそれを覆すプロセスがあるわけですけど、そういうことになりかねないので、早い公開というのは、信頼がそれほど高くない政府の下では、国会がしっかりとそういう議論をして、厳しい条件を、クリアすべき条件を具体的なところでより明確にしていくプロセスというのが必要なんじゃないか、そのことを背負って政府に交渉をしてもらうという、議会がたがをはめていくというプロセスが極めて重要なんではないかなというふうに私は思います。