菅原淳一の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(菅原淳一君) ありがとうございます。
私に対する御質問は二点というふうに理解しております。
まず、守秘義務の点でございますが、先ほども申し上げましたが、私が先ほど来申し上げているのは、これまでの日本のEPA交渉等に比べてということでTPP交渉について申し上げているということで、これはもう紙議員であれば御覧になっていると思いますけれども、例えば今、日中韓FTA交渉とか、現在京都で行われているRCEP交渉についてどの程度日本政府が情報を開示しているかというと、大体、会議が行われました、何々審議官が参加しましたというところで終わっていますので、はっきり言って、それらに比べれば相当程度TPPは情報が公開されているというふうに申し上げたということでございます。
おっしゃるとおり、WTOに関しては、日本政府も含め、もうちょっと大きな、何というんでしょう、透明度が高くなっておりまして、例えばドーハ・ラウンドにおきましても、日本政府はこういう提案をしましたという日本政府提案というのはホームページで読めるようになっていたわけですね。
そういった意味で、やはりこのTPPについては、結果はもちろん合意したら開示されるわけですけれども、交渉プロセスについてはその後四年間開示されないというふうに言われているわけで、我々はその文書を見たことないわけですけれども、そういったことがあるというのは、これは確かに、これは内田参考人からも金子参考人からも御指摘があったように、今まで見たことないということで、その背景には、これもお話あったと思いますけれども、やはりWTOやその他の交渉の経験から、全てをつまびらかにするとなかなか交渉がまとまらないというところからきているものというふうに私自身も理解しております。
ですから、これについては、先ほど御質問あったように、様々な形でもっと情報公開、透明性を高めるという努力が必要で、そのイニシアチブというのは国会が取るべきではないかというふうに私は考えているというところでございます。
国内対策については、フォローできるか、一〇〇%遺漏なくできるかと問われれば、それは多分できないところも出てくるのではないかと思います、これはやはり全体の影響を見た上での判断ということになると思いますので。ただ、これについてはやはりしっかりと国内対策をやっていくということなんだと思います。
ただ、そのときに、国内対策としてどんなものがあるかというところに関しては、ややひょっとしたら私はほかの二人の参考人や紙議員とは違う考えを持っているのかもしれません。
例えば、農業分野に関しては、例えば高関税を守るということが農業の保護なんだというお考えなのであれば、私はそれには賛成し難いというところでございます。関税というのは、当然のことながら消費税と同じで、これは最終的には消費者が負担するというものであって、消費者が負担する関税であるにもかかわらず、聖域五品目と言われるようないわゆる基礎的食料品を狙い撃ちする形で高関税を課している、この逆進性というのは消費税に比べても高いという指摘がなされているわけであります。そういった意味で、今の日本の高関税による農業の保護というのは低所得者層の犠牲の上に成り立っているというふうな言い方をされる方もいらっしゃるわけです。
したがいまして、国内対策としては、関税を引き下げた分はしっかりとした直接支払といったような形で行うべきということでありまして、一つ強調しておきたいのは、TPPに参加すべきだと考えている方の多くは日本の農業が潰れてしまっても構わないなどとは考えていません。日本の農業はしっかり守らなければならないというところは一致しているわけです。ただし、守り方が、高関税の維持なのか、それとも、やはりこれまで二十年それでやってきてうまくいかなかったんだから直接支払の方に転換すべきかというところに違いがあるということで、私が取るべき国内対策と言った意味はそういった改革を伴う国内対策であって、現状を維持するという意味での国内対策ではないということは申し上げておきたいと思います。