大久保勉の発言 (財政金融委員会)
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○大久保勉君 私は、民主党・新緑風会、維新の党、日本共産党、無所属クラブ、生活の党と山本太郎となかまたち及び新党改革・無所属の会の六会派の発議者を代表いたしまして、ただいま議題となりました法人税法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。
政府は、今般の所得税法等の一部を改正する法律案において、法人税改革の一環として、法人税率を二五・五%から二三・九%に引き下げること等を提案しております。企業の国際競争力強化や産業の空洞化防止などのため、その必要性を否定するものではありませんが、大企業は各種措置などにより、特定の業種において実質的な法人税負担率が相当低くなっている中で、一律に法人税の引下げ等を行うことは、疑問と言わざるを得ません。また、国際的な法人税率の引下げ競争や国境を越えた脱税・租税回避等への対応が課題となる中で、OECDによるBEPS(税源浸食と利益移転)プロジェクトが進められておりますが、依然として、我が国の大企業の法人税の納税実態が明らかになっていない状況にあります。
こうしたことから、国民に対し大企業の納税実態を明らかにし、法人税に関する議論を活発化させるためのスキームを導入することが不可欠であります。
平成十八年度税制改正で廃止された旧公示制度は、所得金額が一定額を超えた場合に法人の名称や所得金額等を公表するもので、第三者の監視による牽制的効果が発揮されたものと評価しております。しかし、「個人情報保護とは何ら関係のない法人の公示制度の廃止は隠ぺいを助長するだけ」として我々が反対したにもかかわらず、公示制度は廃止されました。その際、参議院財政金融委員会では、「公示制度の廃止に伴い、今後の税制改革に資するため、税務に関する統計情報の在り方について検討すること」との附帯決議を付しましたが、その後の政府の取組において、この附帯決議に基づき、法人の納税実態等を具体的に明らかにしているとは到底言えません。これでは、安倍政権が進めようとしている法人税改革に関して、その是非を判断できないだけでなく、国民による法人への監視機能を働かせることもできません。
本法律案は、こうした法人の公示制度について、最近における経済社会の変化やOECDによるBEPSプロジェクトの議論等を踏まえ、資本金の額等が一定額を超える大企業を対象に、新たな制度として創設することを目的としております。具体的には、法人の納税実態の透明性を向上させるため、内国法人のうち、各事業年度終了の日における資本金の額等が百億円を超える法人等について、その名称、確定申告書等に記載された各事業年度の所得の金額及び法人税の額等を公示するものであります。
以上が本法律案の提案の理由及びその概要であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。