前川清成の発言 (財政金融委員会)
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○前川清成君 ちょっと時間が残り少なくなってきたんですが、ちなみに、私は税理士の資格を持っているだけで、税理士の登録はしていないんです。司法試験に付いてくるだけですので、登録はしていませんので。
それで、社会保障の財源のこともいろいろお尋ねをしたかったんですが、法人税のことを。私は何もかも増税すべきだという立場でももちろんないんですが、今の政権で法人税を二〇%台まで引き下げるという方針を立てておられます。仮に三五から二九まで六%引き下げると二兆五千億円ぐらい財源が必要になってまいります。
企業がグローバル競争をしているというのは私もよく分かっています。リーマン・ショックのときに、別に頼まれたわけでもないんですが、トヨタがどれぐらいの売上げ、世界の比率があるのか調べてみました。そうしたら、国内でおよそ二割、アメリカ、北米でおよそ三割、海外で八割で、うち三割はアメリカ。そうしたら、別にトヨタは愛知県に本社を置かなくて、デトロイトに置いてもいいわけです。しかし、トヨタはそれで成り立っても、トヨタや自動車関連産業で働いている人たちの働く場所がなくなってしまう。だから、やはり法人税というのは世界である程度横並びにしなければならない、これもよく分かるんです。
しかし、平成二十四年に特定多国籍企業による研究開発事業等の促進に関する特別措置法、いわゆるアジア拠点化法という法律ができ上がりまして、研究開発拠点を日本に置いてくれたならば、あるいはアジア本社を日本に置いてくれたならば法人税については二九%にしますと、そういうふうな特別措置法ができました。ところが、今国会に提出されたいわゆる租税特別措置の適用実態に関する報告書によりますと、このアジア拠点化法の適用件数はゼロ、一件もない。本当に法人税の引下げというのが企業にとって活動を活発にするために、もちろん、企業だって税金は安ければ安い方がいいんですが、企業の実際の活動にとって本当に重要なのかと。
ジェトロが二〇一四年の二月に日本の海外進出企業に対するアンケート調査をやっていまして、中国に進出している企業の八六%は、なぜ中国に進出したかと、市場規模や成長性。中国の税金が安いからと答えた人は一%。インドも、インドに進出している企業の九二%が市場規模、成長性で、税金と答えたのは一%。
ですから、法人税を引き下げる、財源が潤沢で基礎的財政収支の黒字化も達成していて、そういう時代だったら私はいいと思うんですが、国民の皆さん方に消費税もお願いしなければいけないだろう、所得税もお願いしなければいけないだろう、そして企業の皆さんにも法人税もお願いしなければならないのではないか、法人税をただただ下げれば景気が良くなるという話では私はないのではないかと、こういうふうに考えております。大臣、いかがでしょうか。