植澤利次の発言 (政府開発援助等に関する特別委員会)

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○参考人(植澤利次君) お答え申し上げます。
 まず、冒頭、委員の方から、非常に、シンガポールの例を挙げながら交番制度について御説明いただいたこと、誠にありがとうございます。
 私どもJICAは、途上国で、様々な国で様々な援助をさせていただいております。その中で、援助が成功する条件が幾つかあるわけですが、最も大事なことの一つは、人々が安心して生活できる安全な社会という環境でございます。
 ただ、途上国におきましては、貧しさゆえに様々な問題や課題がございます。そのような条件の下で、警察だけで治安と安全を保持していくことには限界がございます。警察と地域の住民が一体となって、あるいはコミュニティー全体で取組が必要でございます。
 このような取組を世界に先駆けて行ってきたのが、先生御案内のとおり日本でございます。地域住民とコミュニケーションを大事にし、地域住民の理解を深め、警察と住民との信頼関係を構築しながら地域の安全と安心を確保していくという日本独特の取組が、先生今言及されましたところの交番制度でございます。
 JICAといたしましては、日本が誇れるこの交番制度のノウハウ、地域警察のノウハウを途上国に広げ、途上国全体の発展に役立てればということで邁進してまいりました。既に、今御指摘のございましたように、三十数年前、一九八一年、シンガポールへの交番制度を含む地域警察の技術協力を皮切りに、現在、ブラジル、インドネシア、東ティモール等々に広がりを見せております。具体的には、相手国の警察官を我が国に招聘し、交番や駐在所の視察等を通じた日本の地域警察活動を学んでいただく研修、あるいは我が国の警察官を専門家として相手の国に派遣し、地域の巡回による安全確保や、そして市民からの相談対応等、地域住民の信頼を高めるための活動への助言をさせていただいております。
 今日は時間がございますので全てを申し上げられませんが、一例といたしましては、例えばインドネシアでは、ジャカルタ近郊のブカシ県というところで交番制度、地域警察の協力をした結果、住民からの相談件数がたったの三年間で四倍にも膨れ上がったという事例もございます。また、少し前、ブラジル・ワールドカップにおきましても、防犯対策というのが大変重要なイシューでございましたが、その際にも日本の交番制度というものが一役買わせていただきました。また、特にシンガポール、今まさに歴史を御披露いただきましたが、特に一九九五年からは、おっしゃいましたところの南南協力ということに力を入れておりまして、シンガポールに根付いた我が国の協力をアジアを中心に広げるということで、今現在三十か国以上、五百名近い人間に対しての研修ができております。
 交番制度を含む地域警察の協力は市民に安全と安心を与えるものであり、また、人間の安全保障の見地からも重要な課題と認識しておりますので、今後とも、相手国のニーズを十分に踏まえ、また、主務省外務省、警察庁等と十分に御相談させていただきながら協力の可能性を積極的に検討してまいりたいと思いますので、引き続き御指導よろしくお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 植澤利次

speaker_id: 3200

日付: 2015-04-06

院: 参議院

会議名: 政府開発援助等に関する特別委員会