関英昭の発言 (農林水産委員会)

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○参考人(関英昭君) 難しいと思いますね。行政や政治の皆さんがむしろどんなことを考えておられるか、それをお聞きしたい。
 つまり、さっき田代先生もおっしゃいましたが、協同組合の存在というのは非常に重要であるわけで、株式会社とカウンターベーリング・パワーの関係にあるのが恐らく望ましい世界かと思います。それを、一方は企業社会、株式会社を中心とする営利企業だけを何か活動しやすいようにして、協同組合活動や他の非営利活動の活動が制約されているとすれば、これは同じ土俵には上れない。時々、協同組合イコールフッティングしようという議論出てきますが、協同組合については株式会社とは違う様々な制約があります。私が一番思っているのは、定款の自治がないということです。許認可制度が必ず付いてくるということです。事業法でそれをある程度やるのはイコールフッティングになりますが、その組織法の中にそれを入れておりますので、どうしても制約があります。そういう意味では、同じ市場での競争にはなりません。
 したがって、今後、例えば中央会制度が中小企業等協同組合における中央会に影響を及ぼすことを少し懸念しています。あるいは、今回、協同組合を、一部を生協にしなさい、あるいは一般社団法人にしなさい、あるいは医療制度を、厚生連がやっているのを医療法人にしなさいというのは、生協でも医療制度をやっていますから、例えば厚生連病院は、古い資料ですけれども、百十もある。生協のやっている医療生協は八十五もあります。二百近い協同組合の医療制度、病院が医療法人になりなさいということは、果たして何を意味するかですね。そちらに影響があるというふうなことも少し懸念しています。
 先ほど私は、テンニースの場所のゲマインシャフトということを話しました。日本はこの場所のゲマインシャフト的な精神構造がまだいっぱい残っています。だから、法制度の枠組みをどうするかということは、この習慣やあるいは慣習やあるいは文化を抜きにして、一挙に机の上だけで法の仕組みをこうしようということはなかなか難しい。
 ちょっと関連しますけれども、女性の参画も同じです。僕はちょっとヨーロッパに生活していたことがあるものですから、女性の社会進出はとてもじゃないけれども、日本、及びも付きません。私は法律が専門ですから、例えば裁判制度、裁判員の女性の数、物すごく多いです。日本の司法試験合格者の中で裁判官になる人はどのくらいおられるか、女性の占める割合はどのくらいか、国会議員の中に女性の占める割合はどのくらいか、企業の経営トップの中で女性の占める割合はどのくらいか、ヨーロッパと比較すると比較にはなりません。それは、恐らくやはり日本の文化が影響している。でも、この文化を否定した法はやはりなかなか機能しにくいと思っています。徐々に徐々に変わっていくしかない、せいてはいかぬと僕は思っています。
 したがって、その協同組合制度が今回の農協法改正に影響を受けて、他の協同組合制度に場合によっては影響あるとすれば、それはもうちょっとお考えくださいと言いたい。協同組合が置かれている日本の法の仕組みの中での立ち位置、存在というのは、他の国と比べると全然違います。その中で日本の協同組合は非常によくやっていると思っています。

発言情報

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発言者: 関英昭

speaker_id: 9200

日付: 2015-08-25

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会