古賀友一郎の発言 (農林水産委員会)
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○古賀友一郎君 ありがとうございました。
是非、統合を期して新しい取組をやっていただいて、その統合の成果が実感できるような、現場が実感できるような、そういう新しい法人として頑張っていただきたいと、このように思っておりますので、よろしくお願いいたします。
本日の本来の課題は独法の改革でございますけれども、先月二十八日には農協の改革法案が成立したわけであります。本会議の討論では、儀間委員から我々与党議員に対しての大変厳しい御指摘も賜ったところでございますけれども、我が国の農業が危機的な状況にある中で、農協もこのままではいけないという認識は恐らく広く共有できているのではないかなと、このように思います。ただ、今回の法改正では、JAグループや農業委員会の組織論ばかりにスポットが当たり過ぎて、農業や農家にとってのより本質的な課題が見えにくくなってしまったことが議論を分かりにくくしてしまったのではないかと、このように感じております。
その本質的な課題という観点から私が注目いたしましたのは、先月十八日の当委員会参考人質疑で、全国農協青年組織協議会、通称全青協の天笠淳家会長が資料として提出されました「JA全青協ポリシーブック二〇一五」でありました。その冊子では、これからの日本農業を担う若手農家の視点から、何が課題なのか、その課題解決のために農家自身がまず何をすべきか、そして農協が何をすべきか、さらには政府、行政に何をしてもらうかということが、まさに自助、共助、公助の観点から網羅的に列挙をされているわけであります。全青協によりますと、内容的にはこれからブラッシュアップしたい、していかなければならないという話で伺っておりますが、非常に示唆に富む指摘が多いと感じました。
その中でも私が特に注目したのは、農畜産物の価格形成に関する問題提起の部分でございました。これは配付資料の二ページに抜粋しておりますけれども、概略このように書かれております。大半の農畜産物の市場・販売価格が生産費を下回り、適正な価格となっていない、また、スーパーなどの量販店の力が強く、売値を基に仕入れ値を決められているので販売価格が伸びないということであります。
私がこれに注目した理由は、もしこれが事実であるとするならば、要するにコスト割れなのに価格を抑えられているというわけでありますから、日本農業衰退の構造的な問題ではなかろうかと思うからであります。我が国の農業が持続可能であるためには、当然ながら労働に見合った所得が得られなければならないということは自明でありますけれども、仮にそうした構造によって農業の魅力が失われて衰退しているとすれば、非常にこれは本質的な問題でございまして、幾らもうかる農業などといってほかの対策を頑張ったとしてもむなしいのではないかと、このように思うところであります。
実は、こうした指摘はこの全青協だけではございませんで、当委員会の現地視察でも私自身伺ったことがございましたし、これは水産物についても私自身、地元で同様の話を聞くことがございますから、事は一次産業全体の構造的問題ではないかと懸念をいたしております。ただ、そもそも事実として正しいのかどうかということが確認できているわけではございませんし、仮に事実だとしても、その解決は一筋縄ではいかない難しい問題だということも認識はいたしております。
このポリシーブックでは、解決方策として、生産費に見合った所得補償制度、あるいは生産費に見合った最低取引価格の設定といったことが提案されておりますけれども、それが意味するところは、片や納税者負担であり、片や消費者負担ということでありますから、いずれにしても国民負担につながるわけでございますし、また、これまでの政策の流れとしても、食管制度や減反制度のような政府による価格維持政策から、新しい米政策のように生産者が各自判断する方向に転換してきているという、そういう流れもあるわけであります。しかし、さはさりながら、事はこの農業再生の本質に関わる問題でありますから、私は、この指摘に対して正面から取り組む、少なくとも事実関係について検証してみる必要があるのではないかと、このように思っております。
さきの農協法案審議の中で、私は、農協の本質がバーゲニングパワーの発揮にあるとするならば、単協中心主義を強調するだけでなく全農をもっと活用すべき旨主張をいたしました。私も売手と買手のパワーバランスが崩れているのではないかという問題意識を持っておりますけれども、そうした根源的な問題については今回の農協法案ではほとんど議論されておりませんし、農水省の事務方の皆さんとやり取りする中でも特に意識されているようには感じられません。
そこで、ここは林大臣にお伺いしたいのでありますけれども、こうした構造的な問題についてどのように認識をされておられるのか。私は、農協改革がスタートするこの機会を捉えて、政府や農業、農協関係者を始め、流通業者や消費者も含め、この事実関係の確認から問題意識の共有あるいは解決方策の模索について検討するための全庁横断的なプロジェクトチームを立ち上げてもよいと、このように思いますけれども、大臣のお考えはいかがでしょうか、お聞かせください。