古賀友一郎の発言 (農林水産委員会)
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○古賀友一郎君 ありがとうございました。
今、林大臣から一つのメッセージが発せられました。これを受けてJAグループも本当に考えてほしいなと思うんです。やっぱり問題意識を共有すること、そこからきちんとやっぱり意識をすり合わせていくということは大変重要だと思いまして、これから農協改革始まっていきますけれども、そういった問題意識をきちんと組織同士が共有していくことは大変重要でございますから、そういった意味も含めて是非これは積極的に取り組んでいただきたいと要望を申し上げたいと思います。
次に、ややちょっと今度は大風呂敷を広げますけれども、農政の政策体系について伺いたいと思います。
今日は、独法改革、それから農協改革ということで話を進めてまいりましたけれども、農水省の政策の在り方についても問題提起をしたいと思います。
私は、農政が産業政策であり、かつ地域政策であることはそのとおりだと思いますけれども、より本質的には安全保障政策であると捉えておりまして、食料有事の際も国民を飢えさせないだけの食料自給力を保持しておかねばならないからこそ、他の産業とは差別化され、二兆円以上もの税金を投入して支えることも許容されるんだと、このように考えております。
そうした観点から、昨年来、この食料自給力の問題について自分なりにこだわって取り上げてまいりまして、その指標を目標化すべきなどと主張をしてきておりますけれども、今回、問題提起する農政の体系整備という観点からも、この食料自給力目標を中心に据えることによってぶれない体系を構築できるのではないかと考えております。
もちろん、現行でも農政が体系化されていないと言うつもりはありません。しかし、例えば、食料自給率四五%を目指すという目標はございますけれども、その四五という数字がどういう意味を持つ数字かというと、今が三九パーですから、それよりも高くて、かつ頑張れば手が届きそうなレベルということで、その数字自体に特に戦略性があるとは私は見ておりません。
また、農地の確保は十年後に四百四十万ヘクタール、あるいは農業労働力の確保は十年後に六十歳代以下で九十万人以上という、それぞれ当面の目標はございますけれども、そもそも、これだけの生産力を保持しておく必要があるという、そういうビジョンはないわけでありますから、農地や労働力をどれだけ確保しなければならないかが分からないわけでございまして、その目標で十分なのかどうかもこれは当然分からないわけであります。また、輸出についても、一兆円という目標はございますけれども、その数字の持つ意味というのもこれははっきりしないわけであります。
加えて、その目標の関連性についても、これはもう明確ではないところがありますので、これもまた山田太郎委員がかねてから問題提起されております一人十ヘクタール問題のように、農地面積の目標と労働力目標がかみ合っていないのではないかという、こういう指摘も出てくるわけであります。
こうしたことは水産行政も同様でございまして、水産基本計画では、平成三十四年度の漁業生産量の目標を平成十七年度水準の四百四十九万トンとしておりますけれども、その目標も、これはその前の基本計画策定時の実績値を参考にしているということで、特に戦略性があるものとは見ておりません。
農水省の政策がどういう着地点を目指して、私、よく北極星という表現を使うんですけれども、どういう北極星を見ながら進んでいっているのかという、それがまさに農政のビジョンでありまして、そこからこの体系というものが形成をされていくのではないかと、このように思っております。
そのためには、まず究極の目標というものをピン留めする必要がありますけれども、食料自給率というのは平時を含めた現状の自給状況を表しているにすぎない指標でありますから、一概にこれが何%がいいのかという究極の目標値を設定するのは難しいのではないかと思っております。
その点、食料有事の際も国民を飢えさせないだけの生産力保持というこの食料自給力目標はそうした目標にふさわしいのではないかと思いますし、これだけの生産力を保持するにはこれだけの農地を確保しておく必要があるんだ、その農地を耕作するにはこれだけの農業労働力が要るんだと、もし仮にそれだけの農地と労働力の確保が客観的に困難であるとするならば、それをカバーするために単位当たりの収穫量を何割伸ばす必要があるというような話になってくるんじゃないかと思いますし、さらには、それだけの供給力、生産力を維持するためには、平時において余剰となる分は少なくともこれだけは輸出に回しましょうとか、あるいは飼料用に回しましょうとか、そういうように各種の施策が有機的に関連をして自給力目標を中心に一つの体系としてまとまってくるんじゃないかなと、このように思うわけでありますけれども、そうした私に言わせればより進化した体系といいますか、そういう体系の構築について、林大臣の御見解をお伺いできればと思います。