下村博文の発言 (文教科学委員会)

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○国務大臣(下村博文君) 道徳教育は、人が人として生きるために必要な規範意識や社会性、思いやりの心など豊かな人間性を育み、一人一人が自分に自信を持って、また社会の責任ある構成者として幸福に生きる基盤をつくる上で不可欠なものであるというふうに考えます。
 戦後の我が国における道徳教育は、学校教育の全体を通じて行うという方針の下に進められてきたという経緯があったと思います。特に、昭和三十三年の改訂で初めて告示として制定された学習指導要領におきまして、教科とは別に、小中学校に各学年週一時間の道徳の時間が設置されて以降、この道徳の時間が学校教育全体で行う道徳教育の要として位置付けられてきたという経緯がございます。
 そして、先ほどもちょっと申し上げましたが、平成二十年の学習指導要領の全面改訂の際には、教育再生実行会議、これは当時は教育再生会議ですね、教育再生会議などにおける議論も踏まえて道徳の教科化についても検討をされましたが、結論としては、指導内容をより体系的なものに見直すことや道徳教育推進教師を配置することなどによりまして指導の充実を図ることとして、道徳の教科化というのは見送ったという経緯がありました。
 しかしながら、我が国の道徳教育を全体として捉えると、歴史的な経緯に影響され、いまだに道徳教育そのものを忌避しがちな風潮があることや、読み物から一定の価値観を読み取るべきとする一方、形式的な指導も見られることなど各教科等に比べて軽視しがちであることなど、多くの課題が指摘されております。
 また、いじめの問題などに起因して、子供の心身の発達に重大な支障を生じる事案や、尊い命が絶たれるといった痛ましい事案まで生じておりまして、いじめを早い段階で発見し、その芽を摘み取り、全ての子供を救うことが喫緊の課題ともなっております。
 こうした状況の下で、教育再生実行会議の第一次提言、道徳教育の充実に関する懇談会報告や中央教育審議会答申を踏まえて、今回、道徳の時間を従来の教科とは異なる特別の教科として新たに位置付けたものであります。このことによりまして、その目標や内容等を見直すとともに、検定教科書も導入し、また見方や立場によって答えは一つでない課題、道徳は特にこれだけが正義でこれだけが正しいとは言えない部分があると思います。自分の問題として考え、捉え、そして真剣に議論するための道徳、アクティブラーニング等もここに入れる必要があるのではないかと思います。そういうふうに質的に転換をし、学校の道徳教育全体の真の要として機能する、そのことが可能になるのではないかと考えております。

発言情報

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発言者: 下村博文

speaker_id: 34381

日付: 2015-04-16

院: 参議院

会議名: 文教科学委員会