三宅伸吾の発言 (法務委員会)

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○三宅伸吾君 ありがとうございます。
 最近、国の利害に関する大型の訴訟が私、大変増えているように思う次第であります。例えば、連日新聞で記事が報じられております一票の格差をめぐる憲法訴訟があろうかと思います。また、最近ですと、アスベストの被害防止について国の不作為責任が問われた国家賠償法の裁判がございました。また、いわゆる沖縄返還時の密約に関する文書の開示と損害賠償を求める請求訴訟もございました。
 今日は、少し前の最高裁判決でございますけれども、四年前の事件を題材に、適切というところで、負けっぷりも大事だというちょっとお話をしてみたいと思います。
 これは、大手の消費者金融会社の経営者である父が息子に国外資産を贈与したという事件でございまして、評価額で約千六百五十三億円を平成十一年に贈与をいたしました。これに対しまして、国は約千三百億円の追徴をいたしました。内訳は、約千百五十七億円の贈与税、そして百七十三億円余りの加算税の賦課でございます。合わせまして約千三百億でございます。もらった息子の方は、自分は贈与を受けたときには海外に住んでおったので贈与税の納付義務はないということで争ったわけでございます。
 結局、平成二十三年になりまして、最高裁判決が出ました。国敗訴でございまして、何が起きたかと申しますと、利子が発生しますので、還付加算金が約四百億円発生したわけでございます。来年度の法務省の訟務関係の予算の二十倍強という還付加算金を、国は消費者金融の経営者の息子さんに還付するというような報道があるわけでございます。結果論かもしれませんけれども、もっと早く負けていれば還付加算金は四百億に達していなかったというわけであります。
 租税の裁判におきましては、どうしてもグレーなところがございますので、負ける可能性もあるかもしれないと思って追徴に動くということがひょっとしたらあるのかもしれません。負けることによって、法の欠缺と申しますか、これは、現行法では形式上納税義務はないけれども、公平な観点からやっぱり穴を塞ぐべきだという議論が高まることも私は想定されると思います。
 ですから、絶対負けると思って追徴すると多分違法な行為だと思いますけれども、グレーな場合に、どうも勝てそうにないなと途中で分かったときには負けっぷりが大事だということでございます。還付加算金が膨らまないように早期の時点で判決を確定をして次の制度改正につなげるというような戦略的発想も私は適切な訟務機能の一部ではないかというふうに思うわけでございます。
 次に、単に勝っても駄目だというような話をしたいと思います。勝ちっぷりが大事だというわけでございます。
 本年一月二十九日、衆議院予算委員会におきまして、戦後補償をめぐる訴訟に関し、稲田朋美委員の質問に対しまして、上川大臣はこのように答弁をされております。日韓請求権協定や日華平和条約等によって解決済みで、原告らの請求に理由がないことが法的に明らかであるということが大変多いということもございまして、これまで御指摘のような訴訟方針を取ってきたものと答弁されておられます。
 この文脈で大臣が御指摘の訴訟方針と述べられておりますけれども、何を念頭に置いての御発言でしょうか。

発言情報

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発言者: 三宅伸吾

speaker_id: 22470

日付: 2015-03-26

院: 参議院

会議名: 法務委員会