菅野雅之の発言 (法務委員会)
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○最高裁判所長官代理者(菅野雅之君) お答えいたします。
まず、知財高裁の大合議制についてでございますけれども、これまでに審理された事件は計十四件でございまして、うち十三件におきまして判決及び決定がされております。いずれも社会経済への影響が大きい重要な法律上の争点を含んだ事件でございまして、例えば世界中で共通する最先端の法律問題が対象となったアップル・サムスン事件については、知財高裁におきまして平成二十六年五月十六日に判決及び決定がされておりまして、その判断は国際的にも注目を集めたものと聞いております。
また、審理期間について御説明いたしますが、知財高裁が第一審として専属管轄を有します審決取消し訴訟の平均審理期間につきましては、知財高裁設立直前である平成十六年には十二・六か月でございましたが、平成二十六年には八・二か月となっております。また、知財関係民事事件控訴審の平均審理期間につきましても、同様に、平成十六年には九・〇か月であったわけですが、平成二十六年の知財高裁における平均審理期間は七・一か月となっております。
このように、審理期間の短縮化に加えまして、知財高裁を中心とする日本の知財訴訟は、先ほど御紹介いただきましたように、管轄を集中させることによりまして専門的なノウハウを蓄積しており、知財紛争に精通した多くの弁護士の皆様方などから判決の正確性、信頼性あるいは公平性といった面で積極的な評価を頂戴しております。
また、海外との関係におきましても、知財高裁のウエブサイトなどを通じた英語での情報発信が強化されてきておりますし、外国からの知財高裁への訪問やあるいは国際会議等を通じた国際交流も盛んに行われております。
今後の課題につきましてですが、先ほどアップル・サムスン事件を御紹介いたしましたが、知財訴訟は専門性、国際性が特に強い事件類型と考えております。知財高裁としては、今後とも、そういった知財訴訟の特質、あるいは営業秘密への意識の高まりなどの諸情勢もしっかり踏まえつつ、各事件の適正かつ迅速な審理と判断に努めて国内外からの信頼を高めていく必要があると考えております。
以上でございます。