麻生太郎の発言 (本会議)
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○国務大臣(麻生太郎君) 藤巻先生から五問頂戴いたしております。
税収を百兆円に増やして財政健全化を行おうとしているのかとのお尋ねがありましたが、政府といたしまして、財政健全化に向けて百兆円の税収確保といった考え方は取っておらず、まずは二〇二〇年度の国、地方の基礎的財政収支の黒字化目標をしっかりと堅持、本年夏までにその達成に向けて具体的な計画を策定することといたしております。
その策定に当たりましては、現内閣のこれまでの取組を更に強化し、デフレ脱却・経済再生、歳出の改革、歳入の改革の三つの柱を軸に検討を進めていくことといたしており、経済再生と財政健全化の両立を目指し、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
次に、デフレ不況と消費税率一〇%への引上げで財政健全化が実現できるかとのお尋ねがありました。
内閣府の中長期試算では、平成二十九年度四月の消費税率一〇%への引上げと、名目三%以上、実質二%以上の経済成長率を織り込んだ経済再生ケースにおいてさえ、二〇二〇年度の基礎的財政収支が九・四兆円の赤字となる姿が示されておりますのは御存じのとおりです。
したがって、デフレを脱却し消費税率を一〇%に引き上げれば、それだけで財政が盤石になるとは全く考えておりません。このため、二〇二〇年度の国、地方の基礎的財政収支の黒字化目標の達成に向け、具体的な計画を策定することといたしております。
次に、歳出改革と身を切る改革についてのお尋ねがありました。
現内閣のこれまでの三か年の予算編成におきましては、生活保護の見直し、診療報酬改定、介護報酬改定などを実施する中で、社会保障を徹底的に見直すなど、歳出の重点化、効率化を進めてまいったのは御存じのとおりです。こうした取組もありまして、平成二十七年度予算は二〇一五年度の財政健全化目標を達成する予算にすることができたところであります。
今後とも、二〇二〇年度の財政健全化目標の達成に向けて、社会保障の改革を含め、聖域なく歳出全般の徹底的な重点化、効率化を図ってまいりたいと考えております。
また、議員の定数、歳費、政治活動の諸経費に関する問題は、議会政治や議員活動の在り方、すなわち民主主義の根幹に関わる重要な課題であり、国会において国民の代表たる国会議員が真摯に議論を行い、国民の負託をしっかり応えてまいるべきものだと考えております。そのためには、まずは各党各会派において議論を深め、国会において合意を得る努力を行わなければならないものと考えております。
ハイパーインフレと出口戦略についてのお尋ねもありました。
御懸念のハイパーインフレーションは、戦争などを背景とした極端な物不足や財政運営及び通貨に対する信認が完全に失われた状態など、極めて特殊な状況下において発生するものと考えております。現在の日本経済、財政の状況においてハイパーインフレーションが直ちに発生することは考えにくいと存じますが、仮に急速なインフレが進むような場合には、日本銀行は物価の安定を図るという目的に照らして、適切な対応を行われるものと考えております。
また、日本銀行の黒田総裁は、金融緩和からの出口について述べるのは、市場の混乱を招くおそれが高いため時期尚早であると述べられているものと承知をしております。日本銀行から出口論について何らかの方針が示される前の段階で私から出口についてお答えをするということは、市場に無用の混乱を招くというおそれがありますので、差し控えさせていただきたいと考えております。
日本銀行がCPI、消費者物価が二%に達する以前に量的緩和をやめた場合の政府の資金繰りについてのお尋ねがありました。
政府としては、デフレからの脱却を確実なものとするため、日本銀行が今後とも二%の物価安定目標の達成に向けて大胆な金融緩和を着実に推進していかれることを期待をいたしております。また、日本銀行の黒田総裁は、金融緩和からの出口について述べるのは時期尚早であると述べられているものと承知をいたしております。
したがって、日本銀行が消費者物価が二%に達する以前に量的緩和をやめても政府の資金繰りは大丈夫なのかといった仮定の御質問にお答えすることは困難であります。
政府としては、経済再生と財政健全化の両立を目指すことにより、日本の財政に対する市場や国際社会の信認を引き続きしっかりと確保してまいりたいと考えております。(拍手)
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