吉良よし子の発言 (本会議)
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○吉良よし子君 私は、日本共産党を代表して、地方財政計画外二法案に関連して、総務大臣に質問をいたします。
第一に、地方自治体に必要な財源の確保についてです。
政府は、前年度に比べ約一・二兆円上回る一般財源総額を確保したとしています。しかし、地方交付税不交付団体の水準超経費を除くと、交付税交付団体の歳入の伸びは約七千四百億円にとどまります。加えて、社会保障費の自然増や社会保障関係の制度改定に伴う歳出増を勘案すれば、更に伸びは抑えられてしまいます。これでは、地方財政の厳しい現状に照らして必要な額を適切に確保したとは言えないのではないでしょうか。答弁を求めます。
歳出特別枠について、総務省は、平時モードへの切替えはまだできないとして、地方創生や公共施設の老朽化対策の経費として付け替えることとしました。歳出特別枠は、自治体にとって特別なものでなく経常的に必要なお金です。財務省などは削減や廃止を主張していますが、医療や介護、子育て支援など、重要な役割を担う自治体が経常的に必要な財源の確保なくして平時モードへの切替えなどあり得ません。三位一体改革で地方から奪った地方交付税を今すぐ復元すること、地方交付税の法定率の抜本的な引上げこそ必要ではありませんか。
平成の大合併で、自治体とそこに暮らす住民へのサービスは大きく切り下げられました。例えば、長崎県南島原市では、職員数の削減に、市立保育園や幼稚園、養護老人ホームの廃止や民間移譲などが強いられました。それでも人口が減り、低い自主財源割合の下、今後の財政運営に危機感を持たざるを得ない状況とのことでした。
合併算定替えに伴う地方交付税減額分約九千五百億円の七割に当たる六千七百億円については、算定を見直して回復させるのは当然の措置です。算定見直しに当たっては、合併自治体が必要とするものを取り入れていくべきと考えますが、答弁を求めます。
第二に、外形標準課税の拡大についてです。
政府は、法人事業税の外形標準課税の拡大を行うこととしています。外形標準課税は、賃金や資本金など事業規模に応じて課税されることから、人件費の高い中小企業や赤字企業においては、人件費などの圧縮による雇用の不安定化、ひいては地域経済を更に冷え込ませることにつながると、多くの団体から強い懸念や反対の声が上がっています。
政府は、懸念に応えるとして特例なども設けていますが、その対象となるのは賃上げ三%以上の企業などとされており、効果は限定的です。地域に元気を取り戻そうというのなら、外形標準課税の拡大はやめるべきではありませんか。答弁を求めます。
第三に、公立病院についてです。
現在検討されている新公立病院改革ガイドラインは、都道府県の地域医療構想に基づき、自治体病院の経営効率化や再編などを推進させるものです。この新ガイドライン策定に合わせ、公立病院の再編・ネットワーク化を伴う整備には、病院事業債の元利償還金の四〇%について地方交付税措置するのに対し、通常の整備には二五%の措置と差を付けるとしています。
なぜこのような差を付けるのですか。現在のガイドラインにより自治体病院や診療科の統廃合が進み、地域医療体制の崩壊が指摘されているのに、更に加速させようというのですか。答弁を求めます。
さらに、政府は、公立病院の運営費に関わる地方交付税措置も、稼働病床数を基礎とするとしています。しかし、多くの自治体病院では医師や看護師の不足が常態化しています。入院治療が必要な患者であっても、体制が取れずに患者を受け入れることができないのです。
運営費を稼働病床数に変えて病院の運営費を削減するのは本末転倒ではありませんか。むしろ、医師、看護師を確保する支援にこそ力を注ぐべきではありませんか。答弁を求めます。
全国自治体病院協議会は、自治体病院の使命は、様々な地域で関係機関と連携しながら住民の命と健康を守っていくことで地域の発展に貢献することとしています。しかし、この間の再編とネットワーク化で、地域から病院がなくなった、産科、小児科が足りないという状況が全国各地で起きています。そういう再編とネットワーク化の更なる促進へ地方交付税にひもを付けるやり方はやめるべきではありませんか。答弁を求めます。
第四に、取組の成果に応じて地方交付税の配分に傾斜を付ける問題についてです。
政府は、まち・ひと・しごと創生事業費を創設しますが、その内訳を見ると、三千億円を行革努力分としています。長年にわたりどの自治体も行革努力を求め続けられ、努力できる限界をもう超えています。その認識はありますか。
行革努力によって何が起きているか。退職者の後任が補充されない、あるいは、後任が非正規職員に置き換えられていた、正規職員と同等の職務に従事しているのに、一年や三年といった契約を何回も更新されながら働き続ける非正規職員が増える、一方、正規で働く職員には人員が減った分の仕事が回ってくるといったことが全国で起きています。
行革努力の名によるこれ以上の職員削減はやめるべきです。何より、地域住民にとっては皆同じ役場の職員です。正規も非正規も、職員が安心して働けるようにしてこそ地域を元気にできるのではありませんか。答弁を求めます。
まち・ひと・しごと創生事業費のもう一つは、人口減少等特別対策事業費です。この事業費は、自治体の地方創生に対する取組の成果に基づいて地方交付税の配分に傾斜を付けるものです。
総務大臣は、衆議院で、今は人口増減率などの指標の芳しくない団体の取組の必要度に応じて手厚く配分すると言う一方で、いつまでも指標の芳しくないことを重視して配分することは適切ではないと答弁されました。
頑張る自治体を応援すると言いながら、結果が出なければ地方交付税を減らす、結果次第でペナルティーを科すのでは、自治体間に新たな格差が生じてしまうのではありませんか。答弁を求めます。
自治体も、こうしたやり方に異論を唱えています。昨年十一月に開催された全国都道府県知事会議で、全国知事会会長の山田啓二京都府知事は、一つ間違えば弱肉強食になってしまうんじゃないか、そして格差は広がっていくんじゃないかという懸念を実は多くの知事が持っておりますと述べています。
大臣、この声こそ重く受け止めるべきではありませんか。地方交付税の趣旨をゆがめ、政策誘導することはやめるべきです。答弁を求めます。
最後に、震災復興特別交付税について伺います。
政府は、集中復興期間が終わる二〇一六年度以降、被災自治体にも財政負担を求めることを検討しようとしています。
被災自治体にも負担を求めれば、被災自治体が独自に取り組んでいる医療や介護の負担軽減や住宅再建などの支援策にしわ寄せが行くことになります。被災自治体に自助自立を強いることは断じて認められません。今、政府が検討すべきことは、震災復興特別交付税の継続と拡充ではありませんか。
以上、答弁を求め、質問を終わります。(拍手)
〔国務大臣高市早苗君登壇、拍手〕