長沢広明の発言 (本会議)

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○長沢広明君 公明党の長沢広明です。
 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして質問いたします。
 世界に例を見ない少子高齢化、人口減少社会が急速に進展する日本にあって、若い世代を始めとした皆様が希望と生きがいを持って働ける労働環境をつくることは喫緊の課題です。
 非正規雇用で働く人がこの二十年間で増加しています。本法律案は、非正規雇用の一形態である労働者派遣について、現行制度の問題点を見直し、労働者と経営者の双方にとって分かりやすいルールに変更するとともに、派遣労働者の雇用の安定や正社員化に向けたキャリアアップ支援に取り組むものであると評価しています。
 現在、派遣労働者として就業している人の中には、特に短い有期契約を繰り返し更新して働いているような場合、雇用が不安定な状態に置かれ、能力開発やキャリアアップの機会にも恵まれないという問題に直面している派遣労働者も少なくありません。
 しかしながら、現行制度には派遣労働者の能力開発に関する定めがなく、雇用安定の取組も不足しています。また、若者や女性などが柔軟な就業機会と捉えて派遣労働を利用する一方、不本意ながら派遣で働かざるを得ない人も少なくないのが現実であります。労働者派遣を多様な働き方のニーズに応え安心して働ける制度に改善しつつも、希望する方には正社員への道を開くことが重要です。
 そこで、初めに労働者派遣制度の位置付けについて確認をさせていただきます。
 労働者派遣制度は臨時的、一時的な働き方との位置付けを原則としており、今般の改正でこのことが明文化されます。雇用政策全体の中において労働者派遣制度をどのように位置付けているのか、また、派遣制度の位置付けを踏まえて、今般の改正案はどのような意義と目的を持つのか、安倍総理に御見解をお伺いします。
 次に、改正による派遣労働者への影響について伺います。
 今般の改正については規制緩和との指摘もありますが、派遣労働者保護の観点から、全ての労働者派遣事業を許可制とするなど、規制強化の内容も盛り込まれています。
 労働者派遣は、制度が複雑であるため、その見直しの方法も分かりづらい面があり、現に派遣労働者として働いていて、制度見直しに対して漠然とした不安を抱いている方々もいるでしょう。政府は、改正によって、今後、派遣労働者の働き方にどのような変化があると考えているのでしょうか。また、これまで公明党が主張してきた派遣労働者の処遇改善はどのように前進するのでしょうか。改正法による派遣労働者のメリットを含め、国民の皆様に分かりやすい説明を塩崎厚生労働大臣に求めます。
 キャリアアップ支援についてお伺いします。
 公明党は、従来から派遣労働者へのキャリアアップ支援の重要性を指摘しており、今回の改正案に派遣期間を通じた計画的な教育訓練の実施などのキャリアアップ措置が盛り込まれたことは評価したいと思います。さらに、派遣先が派遣労働者を正社員として雇用する場合に支払われるキャリアアップ助成金の拡充が図られています。
 しかしながら、労働の現場において、名ばかりの教育訓練が行われるおそれや、支援の形骸化を不安視する声も聞いています。これらのキャリアアップ支援によって、派遣労働者の正社員化、賃金上昇など、どの程度の効果が上がったのかを把握しつつ、実効性を担保していくことが必要です。キャリアアップ措置の実効性をどのように担保していくのでしょうか。厚生労働大臣の答弁を求めます。
 常用代替の防止について伺います。
 労働市場において、派遣が野方図に拡大されて若者の就職先が派遣しかないというような状況は当然あってはならず、常用代替を防止する観点は重要であると考えます。見直しによって、正社員が行っている業務が派遣労働者に取って代わられるのではないかと懸念する意見もあります。今般の改正に当たり、常用代替防止という基本的な観点は維持されるのでしょうか、確認します。
 また、派遣先事業所単位の期間制限に関し、派遣先が受入れ上限である三年を延長しようとする際には、過半数組合か過半数代表者の意見を聞くこととしています。この趣旨は、一つには常用代替の防止を図るものと理解していますが、この手続については、現場の実態を踏まえ適正に運用されるべきであると考えます。厚生労働大臣の見解を求めます。
 派遣労働者個人単位の期間制限について伺います。
 改正案では、有期雇用の派遣労働者個人が同じ職場で働ける期間を三年としています。まず、その目的についてお伺いします。
 また、現行法では、派遣元は派遣期間終了後の派遣労働者の雇用継続を図る責務がありませんでした。今般の改正で、期間制限を迎える派遣労働者に対しては、その雇用を継続させるための措置として、派遣先への直接雇用の依頼又は新たな派遣先の提供などを講じる雇用安定措置が新たに派遣元の義務とされます。この措置により、期間制限を迎える派遣労働者の生活をどのように守れるか、具体的な答弁を厚生労働大臣に求めます。
 以上、改正案に盛り込まれた処遇改善、キャリアアップ支援、雇用の安定などの取組についてお伺いしました。
 大切なことは、これらの派遣労働者保護のための措置の実効性を政府がどう担保するかだと考えます。また、附則に均等・均衡待遇の在り方を検討することが明記されました。更なる派遣労働者の処遇確保の在り方についての検討も急がなくてはなりません。
 最後にこの点についての安倍総理の御決意をお聞きして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 長沢広明

speaker_id: 16635

日付: 2015-07-08

院: 参議院

会議名: 本会議