白眞勲の発言 (本会議)

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○白眞勲君 民主党の白眞勲でございます。
 私は、民主党・新緑風会を代表して、参議院我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会委員長鴻池祥肇君の問責決議案に賛成の立場から討論をさせていただきます。
 その前に、ちょっと一言言いたくなっちゃいました、私は今の自民党の上野議員に対して。ルールを守れという言葉を今おっしゃいました。ちょっと待ってください。そのままその言葉を自民党の皆さんにお返ししなければならないんですよ。
 上野さん、あなたはこの委員会の委員だったんですか。私は見たことがない。鴻池委員長がどういう差配をされていたか分かっていないままやらないでいただきたかったな、私はそういうふうに思っております。
 さて、七月十六日に衆議院より受領した平和安全法制二法案が本委員会に付託された七月二十七日以降、鴻池委員長は野党にも極めて公平な委員会運営を心掛けておられるように見受けられました。まさに良識の府参議院のかがみとなるようなお方であると私自身感じておりました。このようなお方、鴻池委員長に対し問責決議案に賛成の立場から討論をしなければならないこと、幾らお役とはいえども、済まない気持ちでいっぱいであります。本当に申し訳ございません。
 ただ、鴻池委員長、あなたは分からなかったかもしれません。そして、このインターネット中継あるいはテレビ中継等で御覧になっている多くの国民の皆様にも、もう一度、昨日、九月十七日の午後四時半頃、鴻池委員長の不信任動議の否決から後の状況についてここで御報告しましょう。
 当日、この動議の否決までは、議場の皆様も御存じのように、極めて穏やかな通常の委員会の様子でした。しかしながら、委員会の外で待機していた委員長が、右、左、そして正面とおじぎをして委員長席に腰を下ろし、当然そのとき委員は与野党を問わず静かに着席をしておりました。また、第一委員会室後方には与野党の多くの議員がおとなしく見守っておりました。そして、我が党の福山理事が、これからの議題は何ですかと話しかけながら委員長席に歩み寄った瞬間、大変なことが起きたのであります。要するに、この特別委員会の委員でもない連中が委員会の場に乱入したのであります。その後は怒号と混乱の状況です。
 ここで委員長に申し上げますが、神聖な委員会の場で与野党の国会議員が国民の負託を受けて理路整然と審議をしているような場所に、事もあろうに、この委員会に選ばれてもいない関係のない連中が乱入して混乱をさせる、こんなことが許されていいのでありましょうか。私も国会議員としていろいろな形態の採決というものを経験してまいりました。しかし、これほどひどい議事妨害はありません。まさに暴力そのものであります。
 そして、更に残念なことがあるんですよ。委員会の場に乱入した連中を本来必死に止めてなだめなければならないある与党議員が、立ち上がってけしかける姿が目撃され、テレビでも放映されているんですよ。分かりますね、誰だか。あなたですよ。あなたの行ったことはこの憲政史上最大の歴史の汚点であります。そして、それが記録される。それを忘れないでいただきたい。武士の情けで、あなたの名前は、日本国が存在する以上保存されるであろうこの議事録には残さないようにしましょう。しかし、心からの猛省を促したいと思う次第であります。
 さてさて、この後の委員会は怒号と混乱の状況で、採決したと言うけれども、どのような採決が行われたというのでしょうか。そもそも、委員会審議の再開の宣言はなされておりません。議事録に記録されていないんですよ。もちろん、国会法第四十八条には、委員長は委員会の議事を整理し、秩序を保持する機能は認められています。しかし、この権能はあくまで議事の運営に関する権限であり、つまり委員会審議が再開された以降の条文であることは明白であるんですよ。つまり、いつも皆さんが、議事の始まるあのせりふ、分かっていますよね。ただいまから何とか委員会を開会いたしますとか再開いたします、あるいは速記を起こしてくださいという文言が議事録にない以上、この条文の適用以前の問題になるんではないでしょうか。
 分かりますか。つまり、この委員会は、その場にいる委員全員が開会の宣言をされたことを知らない以上、開会はされていないんですよ。議長も聞いていただきたい。くどいようですが、この委員会は開会あるいは再開されてはいないんですよ。その中で、この議場に委員ではない連中が乱入し、乱暴ろうぜきの数々の悪事を働いたということじゃありませんか。こんなこと許されていいんですか。とんでもないことじゃありませんか。
 さらには、今までのいわゆる強行採決のような、野党が委員長を取り囲んだという場合とは全く異なる状況なんですね。何と委員長を与党の委員でもない連中が取り囲み、野党議員は何ら、全く委員長の発言を聞くことができなかった。それに関しては、野党議員には全く原因もないのであり、本件の表決と称されるものは委員会の議決とは全く認められるものではないのであります。
 山崎議長、今までの話を聞かれてどうでしょうか。当然のごとく、委員会の採決を前提とした本会議の開催も全く正当性がありません。
 次に、採決と言っているものについて申し上げます。
 新聞によりますと、この採決は、質疑終局と直ちに採決する動議一つ、安保関連法案の二法案、法案に賛成した野党三党と与党の合意で盛り込まれた附帯決議などの合わせて五個だそうですが、委員長の声が全く聞こえない中で、議員によっては六回起立したり、七回起立したり、ばらばらじゃないですか。でたらめじゃありませんか。立っている議員も何だか分からないで、採決なんて言えるんでしょうか。要は、開会されていない議場で、いいですか、開会されていない議場で、起立、着席、起立、着席していただけじゃありませんか。
 鴻池委員長、あなたは、これらの事実については、与党の関係ない連中に囲まれ、さっぱり分からなかったことは理解できますが、であるならば、一体、昨日のあの議場でどんなことが起こっていたか、その事実関係をきちんと把握し、適切に処理する必要があったのではないでしょうか。
 鴻池委員長、あなたのホームページに東日本大震災に関連してこう書いてあります。日本人の誇り、それは個、個人の個よりも公の公、金よりも徳、競走よりも和、見失われたと思っていた日本国民の精神性、世界に誇れる美しいものが日本には残っていた、それを大切にしていかなければならないという思いが伝わってきます。
 しかしながら、昨日の出来事、まさに鴻池委員長が日本人そして議員として長年大切にしてきた全てのものが、あなたが全責任を持っている議場で、あの連中の傍若無人の振る舞いで音を立てて崩されているのです。
 私は、昨日の出来事全てを把握してくれなどと申し上げるつもりはございません。しかし、少なくとも、ぶち壊された委員会をもう一度やり直すことは、今なら間に合うんですよ。昨日の委員会を再開しましょう。良識の府参議院としての先頭を是非委員長に立っていただきたいと思うんですよ。みんな、与野党、委員長の後を付いてまいりますことをここでお誓い申し上げます。
 そもそも、このすばらしい委員長に恥をかかせた原因は何かといえば、この法案のいいかげんさ、政府・与党の委員会運営のでたらめさ、委員会における政府答弁のちぐはぐさに由来する問題が元凶にあり、委員長はその尻拭いをさせられたということが実態ではなかったのでしょうか。
 この法案は、衆議院の審議段階から憲法違反とほとんどの憲法学者が主張しておりましたが、六月四日の官房長官の記者会見で、官房長官はこう言っているんですよ。全く違憲じゃないと言う著名な憲法学者もいっぱいいると御発言されましたので、その折、同僚の我が党の衆議院議員辻元議員から、いっぱいいるならいっぱい挙げてくださいという趣旨の質問をしたことに対し、たった三人の憲法学者しか挙げられなかったのであります。たった三人ですよ、たった三人。官房長官はいっぱいいると言うんだから、同僚議員からはいっぱい挙げてくださいと繰り返し聞いたのに、たった三人。つまり、現政権は、三人はいっぱいということですか。一足す二はいっぱいと答えるんですか。
 また、政府は、この法案の憲法解釈変更の根拠の一つとして四十七年政府見解を挙げましたが、九月の十五日の中央公聴会において、元最高裁判所の判事であった濱田公述人は、この四十七年見解なるものの作成経過及びその後の当時の国会での答弁等を考えますと、政府として、明らかに外国による武力行使というものの対象は我が国であると、これは日本語の読み方として、普通の知的レベルの人ならば問題なくそれは最後の方を読めばと、したがってと書いてあります。つまり、この意味するところは、今の現政権は普通の知的レベルではないと言っているにほかならないじゃありませんか。
 さらに、その後、それを強引に外国の武力行使というのが日本に対するものに限られないんだというふうに読替えをするというならば、法匪という言葉がございます。ここで、この法匪という言葉、分かりますか。私もよく自信がないので辞書調べましたら、法律の文理解釈に固執し、民衆を顧みない者とのこと。この言葉を使って濱田公述人は今の政府解釈を痛烈に批判しております。
 さらに、十六日の地方公聴会においては、広渡清吾公述人は、反知性主義だと断言しております。
 もう一度、確認するために申し上げます。今の政権与党は、三人いるというのはいっぱいと同じであり、さらには普通の知的レベルにも満たない、そして法匪であり、反知性主義の政権与党だという評価が日本を代表する有識者から出ている、とんでもやばい政権与党なのであります。
 であるからして、良識ある鴻池委員長にとっては、とてもじゃないけど、こんな与党の一員として、良心の呵責を感じ、居心地の悪い思いをしているのではないか、そう思い、極めて我々は同情しているのであります。
 さて、この法案の問題点は、同僚議員から様々な指摘がありますが、多くは申し上げません。例えば、私が質問した、今回の法案で核兵器の輸送はできるかという質問に対して、政府は、法文上排除していないと、非核三原則堅持のことを言っています。しかし、そもそも非核三原則というのは、核を保有しない、製造もしない、持ち込まないの三原則で、主語は書いていなくたって、当然日本はということですよ。
 今回のように、海外でA地点からB地点に輸送する際には何の関係もありません。要するに、家でたばこを吸わないからといって、家の外では吸いませんとは言いませんよ。分かりますか、この論理のすり替え。今回のお得意の手口なんですよ、これが。
 またもう一回、国民を欺く言葉を指摘しておきましょう。それは後方支援という言葉ですよ。後方だから安全か、ごまかしを言わないでもらいたい。皆さん、今の戦争は弓矢でやっているわけじゃないんですよ。後方で現に戦闘が行われていない現場だから安全だ、冗談はやめてください。自衛隊員の命が懸かっているんですよ。そういう中で、狙われる可能性は高いんじゃないんですか。安全なわけないじゃありませんか。
 いろいろありますよ。でもね、もう一つ言いましょう。朝鮮半島有事の件について、八月二十五日に総理はこう言っていますよ。朴槿恵大統領の迷彩服姿の写真を出して、例えば多くの数十隻という潜水艦をと、潜水艦の話をしました。非常に今危険な状況であることは間違いないと。
 しかし、私も分かりますよ。私も韓国とは縁がないわけじゃありません。恐らく、この議場におられる議員の中でハングルを話せる議員はほとんどいないんではないんですか。北朝鮮の女性アナウンサーのまねだって私ぐらいしかできませんよ。ですから、そういう中で、北朝鮮のことも人並み以上に知っているんですよ。
 ですから、私は言えます。過去に国会で行われている質問でも、そもそも潜水艦があるなら、これは個別的自衛権の話であって、集団的自衛権じゃないじゃありませんか。それに、北朝鮮の潜水艦については韓国政府も公式に認めていないんですよ。そういう話を持ち出す意味が分かりません。
 それにもまして、日本の国会でこの北朝鮮の脅威の話を議論していた際、同じ日の八月二十五日の韓国の新聞、朝鮮日報の第一面の見出しにはこう書いてあります。聞いておいて。北朝鮮、謝るから、対北朝鮮へのスピーカー、永久に中断してと書いてあるんですよ。こういう態度です。

発言情報

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発言者: 白眞勲

speaker_id: 14326

日付: 2015-09-18

院: 参議院

会議名: 本会議