長島昭久の発言 (外務委員会)

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○長島(昭)委員 今大臣がお述べになったことはいずれも大事なことだと思いますが、私が伺いたかったのはもう少し基礎的な構造部分というか。
 皆さんのお手元に資料をお配りさせていただきましたが、日米安保条約の第五条と第六条を読んでいただくと、かなり鮮明にこの基本構造というものが浮かび上がってくると私は思っているんですけれども。
 まず五条で、「各締約国は、」つまり日米は、「日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。」と。エリアが限定されているんですね。しかも、日米という締約国にもかかわらず、この条約の射程は、日本国の施政のもとにある領域に限定されている、ここに対する武力攻撃に共同で対処する、こう書かれているのが第五条であります。
 これをアメリカ側から見ると、どう感じるか。これは、最近、共和党のフロントランナーと言われているドナルド・トランプ候補、大統領選挙に出ている候補が、演説のたびに盛んに、日米同盟というのはアメリカにとって不公平だ、日本が襲われたらアメリカが助けるけれども、アメリカが襲われても日本は何もしない、こんなのでいいのかといって、大喝采を浴びているんですね。一度や二度じゃない。演説会のたびに彼はやって、大喝采を浴びている。これは、アメリカ人からすれば実は極めて素朴な疑問だと思うんですね。
 もう一枚めくっていただくと、アメリカとの同盟を結んでいる他の締約国、他の同盟条約ですね、これを列挙させていただきました。
 まず、NATO。NATO条約の五条で、締約国は、ヨーロッパまたは北アメリカにおける、これはかなり広いエリアですね、一つまたは二つ以上の締約国に対する武力攻撃、これは全締約国に対する攻撃とみなして共同で対処すると書かれているわけです。アメリカだけが襲われたらとかヨーロッパだけが襲われたらという話ではないんですね。
 では、アジアの同盟国はどうか。
 まず、米韓。米韓の相互防衛条約の第三条、これは二行目の後ろから見ていただけますように、いずれかの締約国に対する太平洋地域における武力攻撃、これに対して共同で対処するとうたっているわけです。韓国だけでもない、アメリカだけでもない。太平洋地域におけるいずれかに対する武力攻撃。
 では、フィリピン。フィリピンなんというのはほとんど自衛の努力もおぼつかないような国ですよ、言い方はちょっと悪いですけれども。この米比条約の第四条ですら、各締約国は、アメリカとフィリピンは、太平洋地域におけるいずれか一方の締約国に対する武力攻撃、これに共同対処すると書いてある。
 ANZUS、今ちょっとニュージーランドが外れていますけれども、オーストラリアとアメリカとの防衛条約も同じであります。太平洋地域におけるいずれかの。
 つまりは、日本とアメリカとの同盟条約だけが、安保条約だけが、日本の施政のもとにおけるエリアだけに両国の共同行動のエリアが限定されている。私はここに、さっきのトランプさんの発言ではありませんけれども、米側から見た一つの脆弱性というものが隠されていると思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 長島昭久

speaker_id: 29241

日付: 2016-03-16

院: 衆議院

会議名: 外務委員会