黒田東彦の発言 (財務金融委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○黒田参考人 委員御指摘のとおり、二〇一三年四月に量的・質的金融緩和を導入してから約三年が経過いたしました。この間、量的・質的金融緩和は所期の効果を発揮してきたと考えております。実際、量的・質的金融緩和のもとで経済・物価情勢は大きく改善してまいりました。
 すなわち、企業収益は過去最高水準で推移しておりますし、また、労働市場を見ますと、失業率が三%台前半まで低下するなど、完全雇用と言えるような状況となっておりまして、雇用・所得環境は着実に改善しております。物価面でも、生鮮食品、エネルギーを除く消費者物価の前年比は、量的・質的金融緩和導入前はマイナスだったわけですけれども、二〇一三年十月にプラスに転じた後、二十九カ月連続でプラスを継続しております。最近では、プラス一%を上回る水準まで上昇しております。
 もっとも、御案内のとおり、日本銀行は、物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で二%と定義し、これを安定的に実現することを目指しておりまして、二%の実現という観点からは、なお道半ばであります。
 また、本年入り後は、御案内のとおり、原油価格が一段と下落したことに加えまして、中国を初めとする新興国、資源国経済に対する先行き不透明感などから、金融市場が全般的に、あるいは世界的に不安定な動きとなり、企業コンフィデンスの改善、あるいは人々のデフレマインドの転換がおくれて、物価の基調に悪影響が及ぶリスクが増大しておりました。
 こうしたリスクの顕在化を未然に防ぐため、二%の物価安定の目標に向けたモメンタムを維持するという観点から、先般、従来の量的・質的金融緩和を強化するマイナス金利つき量的・質的金融緩和を導入したところでございます。
 委員御指摘の、足元で生鮮食品を除く消費者物価の上昇率がゼロ%程度で推移している最大の理由は、御案内のとおり、一昨年の夏以降、石油価格が大幅に低下したということが非常に大きな原因であったと思いますが、消費税引き上げ後の消費の弱さというのも部分的には影響があったと思います。
 しかし、最大の要因は、やはり石油価格が七〇%以上下落したということが、物価上昇率が二%になかなか達していない、あるいは、生鮮食品を除く指標で見ますとゼロ%程度で推移している最大の理由であろうというふうに思っております。

発言情報

speech_id: 119004376X01220160405_005

発言者: 黒田東彦

speaker_id: 19167

日付: 2016-04-05

院: 衆議院

会議名: 財務金融委員会