財務金融委員会
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会
会議録情報#0
平成二十八年四月五日(火曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 宮下 一郎君
理事 うえの賢一郎君 理事 神田 憲次君
理事 藤井比早之君 理事 古川 禎久君
理事 松本 洋平君 理事 木内 孝胤君
理事 古川 元久君 理事 伊藤 渉君
井上 貴博君 井林 辰憲君
越智 隆雄君 大岡 敏孝君
大野敬太郎君 大見 正君
勝俣 孝明君 木村 弥生君
國場幸之助君 今野 智博君
鈴木 隼人君 田野瀬太道君
竹本 直一君 中山 展宏君
根本 幸典君 野中 厚君
古川 康君 務台 俊介君
宗清 皇一君 山田 賢司君
落合 貴之君 玄葉光一郎君
鈴木 克昌君 西村智奈美君
前原 誠司君 宮崎 岳志君
上田 勇君 宮本 岳志君
宮本 徹君 丸山 穂高君
小泉 龍司君
…………………………………
財務大臣
国務大臣
(金融担当) 麻生 太郎君
内閣官房副長官 萩生田光一君
財務副大臣 坂井 学君
財務大臣政務官 大岡 敏孝君
厚生労働大臣政務官 三ッ林裕巳君
農林水産大臣政務官 加藤 寛治君
政府参考人
(財務省主計局次長) 美並 義人君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 松尾 泰樹君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 吉本 明子君
政府参考人
(農林水産省農村振興局農村政策部長) 三浦 正充君
参考人
(日本銀行総裁) 黒田 東彦君
参考人
(日本銀行審議委員) 櫻井 眞君
財務金融委員会専門員 駒田 秀樹君
—————————————
委員の異動
四月五日
辞任 補欠選任
助田 重義君 古川 康君
根本 幸典君 大見 正君
福田 達夫君 今野 智博君
宗清 皇一君 木村 弥生君
鷲尾英一郎君 西村智奈美君
同日
辞任 補欠選任
大見 正君 根本 幸典君
木村 弥生君 宗清 皇一君
今野 智博君 福田 達夫君
古川 康君 助田 重義君
西村智奈美君 鷲尾英一郎君
—————————————
四月四日
株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案(内閣提出第二五号)
三月二十三日
消費税の再増税を中止し、生活費非課税・応能負担の税制を求めることに関する請願(宮本岳志君紹介)(第八九一号)
所得税法第五十六条の廃止に関する請願(篠原孝君紹介)(第九二二号)
消費税増税の中止に関する請願(真島省三君紹介)(第九二七号)
同月二十九日
消費税一〇%へのアップ中止を求めることに関する請願(真島省三君紹介)(第一〇四三号)
所得税法第五十六条の廃止に関する請願(本村伸子君紹介)(第一〇六九号)
同(中川正春君紹介)(第一一二四号)
消費税の増税反対に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一〇七〇号)
同(池内さおり君紹介)(第一〇七一号)
同(梅村さえこ君紹介)(第一〇七二号)
同(大平喜信君紹介)(第一〇七三号)
同(笠井亮君紹介)(第一〇七四号)
同(穀田恵二君紹介)(第一〇七五号)
同(清水忠史君紹介)(第一〇七六号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一〇七七号)
同(島津幸広君紹介)(第一〇七八号)
同(田村貴昭君紹介)(第一〇七九号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第一〇八〇号)
同(畠山和也君紹介)(第一〇八一号)
同(堀内照文君紹介)(第一〇八二号)
同(真島省三君紹介)(第一〇八三号)
同(宮本岳志君紹介)(第一〇八四号)
同(宮本徹君紹介)(第一〇八五号)
同(本村伸子君紹介)(第一〇八六号)
同(本村伸子君紹介)(第一一二五号)
消費税増税の中止に関する請願(本村伸子君紹介)(第一一二六号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案(内閣提出第二五号)
財政及び金融に関する件
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 宮下 一郎君
理事 うえの賢一郎君 理事 神田 憲次君
理事 藤井比早之君 理事 古川 禎久君
理事 松本 洋平君 理事 木内 孝胤君
理事 古川 元久君 理事 伊藤 渉君
井上 貴博君 井林 辰憲君
越智 隆雄君 大岡 敏孝君
大野敬太郎君 大見 正君
勝俣 孝明君 木村 弥生君
國場幸之助君 今野 智博君
鈴木 隼人君 田野瀬太道君
竹本 直一君 中山 展宏君
根本 幸典君 野中 厚君
古川 康君 務台 俊介君
宗清 皇一君 山田 賢司君
落合 貴之君 玄葉光一郎君
鈴木 克昌君 西村智奈美君
前原 誠司君 宮崎 岳志君
上田 勇君 宮本 岳志君
宮本 徹君 丸山 穂高君
小泉 龍司君
…………………………………
財務大臣
国務大臣
(金融担当) 麻生 太郎君
内閣官房副長官 萩生田光一君
財務副大臣 坂井 学君
財務大臣政務官 大岡 敏孝君
厚生労働大臣政務官 三ッ林裕巳君
農林水産大臣政務官 加藤 寛治君
政府参考人
(財務省主計局次長) 美並 義人君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 松尾 泰樹君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 吉本 明子君
政府参考人
(農林水産省農村振興局農村政策部長) 三浦 正充君
参考人
(日本銀行総裁) 黒田 東彦君
参考人
(日本銀行審議委員) 櫻井 眞君
財務金融委員会専門員 駒田 秀樹君
—————————————
委員の異動
四月五日
辞任 補欠選任
助田 重義君 古川 康君
根本 幸典君 大見 正君
福田 達夫君 今野 智博君
宗清 皇一君 木村 弥生君
鷲尾英一郎君 西村智奈美君
同日
辞任 補欠選任
大見 正君 根本 幸典君
木村 弥生君 宗清 皇一君
今野 智博君 福田 達夫君
古川 康君 助田 重義君
西村智奈美君 鷲尾英一郎君
—————————————
四月四日
株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案(内閣提出第二五号)
三月二十三日
消費税の再増税を中止し、生活費非課税・応能負担の税制を求めることに関する請願(宮本岳志君紹介)(第八九一号)
所得税法第五十六条の廃止に関する請願(篠原孝君紹介)(第九二二号)
消費税増税の中止に関する請願(真島省三君紹介)(第九二七号)
同月二十九日
消費税一〇%へのアップ中止を求めることに関する請願(真島省三君紹介)(第一〇四三号)
所得税法第五十六条の廃止に関する請願(本村伸子君紹介)(第一〇六九号)
同(中川正春君紹介)(第一一二四号)
消費税の増税反対に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一〇七〇号)
同(池内さおり君紹介)(第一〇七一号)
同(梅村さえこ君紹介)(第一〇七二号)
同(大平喜信君紹介)(第一〇七三号)
同(笠井亮君紹介)(第一〇七四号)
同(穀田恵二君紹介)(第一〇七五号)
同(清水忠史君紹介)(第一〇七六号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一〇七七号)
同(島津幸広君紹介)(第一〇七八号)
同(田村貴昭君紹介)(第一〇七九号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第一〇八〇号)
同(畠山和也君紹介)(第一〇八一号)
同(堀内照文君紹介)(第一〇八二号)
同(真島省三君紹介)(第一〇八三号)
同(宮本岳志君紹介)(第一〇八四号)
同(宮本徹君紹介)(第一〇八五号)
同(本村伸子君紹介)(第一〇八六号)
同(本村伸子君紹介)(第一一二五号)
消費税増税の中止に関する請願(本村伸子君紹介)(第一一二六号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案(内閣提出第二五号)
財政及び金融に関する件
————◇—————
宮
宮下一郎#1
○宮下委員長 これより会議を開きます。
財政及び金融に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
両件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君、審議委員櫻井眞君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として財務省主計局次長美並義人君、文部科学省大臣官房審議官松尾泰樹君、厚生労働省大臣官房審議官吉本明子君、農林水産省農村振興局農村政策部長三浦正充君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →財政及び金融に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
両件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君、審議委員櫻井眞君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として財務省主計局次長美並義人君、文部科学省大臣官房審議官松尾泰樹君、厚生労働省大臣官房審議官吉本明子君、農林水産省農村振興局農村政策部長三浦正充君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
宮
宮
鈴
鈴木克昌#4
○鈴木(克)委員 おはようございます。
それでは、限られた時間でありますが、少し質問させていただきたいというふうに思います。
まず、日銀にお伺いをしたいというふうに思います。
黒田総裁が、二年で二%、二年でマネタリーベース二倍等々、うたったといいますか、主張された量的・質的金融緩和がスタートしたのは、二〇一三年の四月四日のことであります。二年どころか、まさに三年が過ぎ、きょうからちょうど四年目がスタートすることになります。
ここで少しお伺いをしていきたいんですが、総裁の任期といいますか、五年ということでありますので、残り時間の方が短くなってきておるということではないかなと思います。もちろん、再任があるかどうか私はわかりませんけれども。
いずれにしましても、この間、黒田総裁は、量的・質的金融緩和は所期の効果を発揮していると主張を続けられてまいりました。また、二%の物価安定目標についても、あくまで、「二年程度の期間を念頭に置いて」という旗をおろさずに来られました。
ですが、もう四年目に入るわけであります。この間、追加緩和や、まさにマイナス金利政策の導入などの措置をとったにもかかわらず、物価安定目標達成時期は二度三度と後ろ倒し、直近の消費者物価は、生鮮食品を除く総合で前年比ゼロ%、日銀が保有する長期国債ばかりがこの三年間で、二〇一三年の三月の時点で六十三兆円であったのが本年の三月二十日の時点で三百四・七兆円、実に四・八倍にもふえておるわけであります。それでも民間の設備投資や個人消費の大幅な改善にはつながらないままである、このように思います。一日に発表された日銀短観では、大企業製造業の業況判断DIが、二〇一三年六月調査以来の水準に低下。何かもうあらゆることが振り出しに戻ってしまったような感があるわけであります。
そこで、量的・質的金融緩和を導入されてからはや三年が経過したことを踏まえて、改めて総裁に、この三年間の所感をお伺いしたいと思います。
またあわせて、現時点においても物価安定目標の達成やデフレ脱却に至っていない最大の理由と、とりわけ、総裁の思いどおりには進まなかったことがあれば、それは何であるか、お聞かせをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →それでは、限られた時間でありますが、少し質問させていただきたいというふうに思います。
まず、日銀にお伺いをしたいというふうに思います。
黒田総裁が、二年で二%、二年でマネタリーベース二倍等々、うたったといいますか、主張された量的・質的金融緩和がスタートしたのは、二〇一三年の四月四日のことであります。二年どころか、まさに三年が過ぎ、きょうからちょうど四年目がスタートすることになります。
ここで少しお伺いをしていきたいんですが、総裁の任期といいますか、五年ということでありますので、残り時間の方が短くなってきておるということではないかなと思います。もちろん、再任があるかどうか私はわかりませんけれども。
いずれにしましても、この間、黒田総裁は、量的・質的金融緩和は所期の効果を発揮していると主張を続けられてまいりました。また、二%の物価安定目標についても、あくまで、「二年程度の期間を念頭に置いて」という旗をおろさずに来られました。
ですが、もう四年目に入るわけであります。この間、追加緩和や、まさにマイナス金利政策の導入などの措置をとったにもかかわらず、物価安定目標達成時期は二度三度と後ろ倒し、直近の消費者物価は、生鮮食品を除く総合で前年比ゼロ%、日銀が保有する長期国債ばかりがこの三年間で、二〇一三年の三月の時点で六十三兆円であったのが本年の三月二十日の時点で三百四・七兆円、実に四・八倍にもふえておるわけであります。それでも民間の設備投資や個人消費の大幅な改善にはつながらないままである、このように思います。一日に発表された日銀短観では、大企業製造業の業況判断DIが、二〇一三年六月調査以来の水準に低下。何かもうあらゆることが振り出しに戻ってしまったような感があるわけであります。
そこで、量的・質的金融緩和を導入されてからはや三年が経過したことを踏まえて、改めて総裁に、この三年間の所感をお伺いしたいと思います。
またあわせて、現時点においても物価安定目標の達成やデフレ脱却に至っていない最大の理由と、とりわけ、総裁の思いどおりには進まなかったことがあれば、それは何であるか、お聞かせをいただきたいと思います。
黒
黒田東彦#5
○黒田参考人 委員御指摘のとおり、二〇一三年四月に量的・質的金融緩和を導入してから約三年が経過いたしました。この間、量的・質的金融緩和は所期の効果を発揮してきたと考えております。実際、量的・質的金融緩和のもとで経済・物価情勢は大きく改善してまいりました。
すなわち、企業収益は過去最高水準で推移しておりますし、また、労働市場を見ますと、失業率が三%台前半まで低下するなど、完全雇用と言えるような状況となっておりまして、雇用・所得環境は着実に改善しております。物価面でも、生鮮食品、エネルギーを除く消費者物価の前年比は、量的・質的金融緩和導入前はマイナスだったわけですけれども、二〇一三年十月にプラスに転じた後、二十九カ月連続でプラスを継続しております。最近では、プラス一%を上回る水準まで上昇しております。
もっとも、御案内のとおり、日本銀行は、物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で二%と定義し、これを安定的に実現することを目指しておりまして、二%の実現という観点からは、なお道半ばであります。
また、本年入り後は、御案内のとおり、原油価格が一段と下落したことに加えまして、中国を初めとする新興国、資源国経済に対する先行き不透明感などから、金融市場が全般的に、あるいは世界的に不安定な動きとなり、企業コンフィデンスの改善、あるいは人々のデフレマインドの転換がおくれて、物価の基調に悪影響が及ぶリスクが増大しておりました。
こうしたリスクの顕在化を未然に防ぐため、二%の物価安定の目標に向けたモメンタムを維持するという観点から、先般、従来の量的・質的金融緩和を強化するマイナス金利つき量的・質的金融緩和を導入したところでございます。
委員御指摘の、足元で生鮮食品を除く消費者物価の上昇率がゼロ%程度で推移している最大の理由は、御案内のとおり、一昨年の夏以降、石油価格が大幅に低下したということが非常に大きな原因であったと思いますが、消費税引き上げ後の消費の弱さというのも部分的には影響があったと思います。
しかし、最大の要因は、やはり石油価格が七〇%以上下落したということが、物価上昇率が二%になかなか達していない、あるいは、生鮮食品を除く指標で見ますとゼロ%程度で推移している最大の理由であろうというふうに思っております。
この発言だけを見る →すなわち、企業収益は過去最高水準で推移しておりますし、また、労働市場を見ますと、失業率が三%台前半まで低下するなど、完全雇用と言えるような状況となっておりまして、雇用・所得環境は着実に改善しております。物価面でも、生鮮食品、エネルギーを除く消費者物価の前年比は、量的・質的金融緩和導入前はマイナスだったわけですけれども、二〇一三年十月にプラスに転じた後、二十九カ月連続でプラスを継続しております。最近では、プラス一%を上回る水準まで上昇しております。
もっとも、御案内のとおり、日本銀行は、物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で二%と定義し、これを安定的に実現することを目指しておりまして、二%の実現という観点からは、なお道半ばであります。
また、本年入り後は、御案内のとおり、原油価格が一段と下落したことに加えまして、中国を初めとする新興国、資源国経済に対する先行き不透明感などから、金融市場が全般的に、あるいは世界的に不安定な動きとなり、企業コンフィデンスの改善、あるいは人々のデフレマインドの転換がおくれて、物価の基調に悪影響が及ぶリスクが増大しておりました。
こうしたリスクの顕在化を未然に防ぐため、二%の物価安定の目標に向けたモメンタムを維持するという観点から、先般、従来の量的・質的金融緩和を強化するマイナス金利つき量的・質的金融緩和を導入したところでございます。
委員御指摘の、足元で生鮮食品を除く消費者物価の上昇率がゼロ%程度で推移している最大の理由は、御案内のとおり、一昨年の夏以降、石油価格が大幅に低下したということが非常に大きな原因であったと思いますが、消費税引き上げ後の消費の弱さというのも部分的には影響があったと思います。
しかし、最大の要因は、やはり石油価格が七〇%以上下落したということが、物価上昇率が二%になかなか達していない、あるいは、生鮮食品を除く指標で見ますとゼロ%程度で推移している最大の理由であろうというふうに思っております。
鈴
鈴木克昌#6
○鈴木(克)委員 常々おっしゃっておる考え方と、三年が経過した現段階でも変わらないということであります。
確かに、原油の問題、中国の問題等々、これは正直、思いも寄らない状況であったということについては私も理解をしないわけではありませんけれども、しかし、やはり最初、出だしで、二%、二年でということをはっきりとおっしゃったわけでありますし、マネタリーベースも二年で二倍にするということもおっしゃってきたわけであります。それがやはり実現されていないということは、ある意味では、原油、中国等々の問題はあるにしても、私は、何かそこに政策的な誤りというのか、間違いがあったやもしれないというふうに思うわけであります。
その辺のところを後で少し議論させていただきたいというふうに思うんですが、ここで、櫻井新委員がお越しをいただいております。御就任早々で恐縮でありましたけれども、ぜひ私はお考えをお聞きしたいということでお呼びをいたしました。一、二お伺いしますので、会議が後に控えておるということも伺っておりますが、大変恐縮ですが、お願いをしたいと思います。
マイナス金利政策が決定されたときの政策委員会の賛否は、御案内のように五対四、賛成五、反対四。これが、三月十四、十五に行われた直近の金融政策決定会合では七対二ということであるように聞いております。名前が明記をされておりますので、白井さゆり委員と石田浩二委員が賛成に回った、このように伺っておるわけであります。
その白井委員がこの三月末で、そして、石田委員が六月末でそれぞれ任期を終えられるということでございます。そして、その白井委員の後任が櫻井眞さんであるということであります。私は、大変御無礼ですが、政策委員の委員構成が、黒田執行部あるいは安倍政権寄りの人選に偏っているのではないかというような危惧を実はいたしております。
といいますのも、櫻井委員については実はどのような方なのか、私も、勉強不足もありまして、情報も少なく、よくわからなかったわけでありますが、きょう改めてお考えを聞かせていただきたいというふうに思っています。
少ない情報の中で、私もよく存じ上げております自民党の山本幸三議員がブルームバーグのインタビューで、親友であるということを紹介されました。そして、政策方針は基本的に黒田・岩田路線と一緒の方向ではないかということを述べられて、櫻井氏の起用で黒田路線が強まるかということの問いに対して、そう思うというふうに答えている記事が出たわけであります。
また、高橋洋一氏が書かれた記事によると、櫻井氏は、アベノミクスの御意見番的存在の浜田宏一教授との共著論文があるとのことで、その上で高橋氏は、「日銀がマイナス金利を決定した際には、反対票を投じた委員が金融機関関係者を中心に四人もいた。」ちょっと略させていただきますが、「そうした人たちの代わりに桜井氏が日銀審議委員になるのは国益にかなう。」と言われておるわけであります。
これはお二方の考え方でありますが、こういった記事で、ある種のイメージが櫻井委員に対してついてしまったのではないのかなというふうに思います。
そこで、繰り返しになりますが、ぜひきょうは御自身の言葉で、アベノミクス全般の評価、そして、アベノミクスを踏まえた黒田日銀のこれまでの緩和政策に対する評価、特に、マイナス金利政策の導入に対する評価と、今後マイナス金利政策を続けていくべきかどうかといった点について、御自身でぜひひとつお聞かせいただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →確かに、原油の問題、中国の問題等々、これは正直、思いも寄らない状況であったということについては私も理解をしないわけではありませんけれども、しかし、やはり最初、出だしで、二%、二年でということをはっきりとおっしゃったわけでありますし、マネタリーベースも二年で二倍にするということもおっしゃってきたわけであります。それがやはり実現されていないということは、ある意味では、原油、中国等々の問題はあるにしても、私は、何かそこに政策的な誤りというのか、間違いがあったやもしれないというふうに思うわけであります。
その辺のところを後で少し議論させていただきたいというふうに思うんですが、ここで、櫻井新委員がお越しをいただいております。御就任早々で恐縮でありましたけれども、ぜひ私はお考えをお聞きしたいということでお呼びをいたしました。一、二お伺いしますので、会議が後に控えておるということも伺っておりますが、大変恐縮ですが、お願いをしたいと思います。
マイナス金利政策が決定されたときの政策委員会の賛否は、御案内のように五対四、賛成五、反対四。これが、三月十四、十五に行われた直近の金融政策決定会合では七対二ということであるように聞いております。名前が明記をされておりますので、白井さゆり委員と石田浩二委員が賛成に回った、このように伺っておるわけであります。
その白井委員がこの三月末で、そして、石田委員が六月末でそれぞれ任期を終えられるということでございます。そして、その白井委員の後任が櫻井眞さんであるということであります。私は、大変御無礼ですが、政策委員の委員構成が、黒田執行部あるいは安倍政権寄りの人選に偏っているのではないかというような危惧を実はいたしております。
といいますのも、櫻井委員については実はどのような方なのか、私も、勉強不足もありまして、情報も少なく、よくわからなかったわけでありますが、きょう改めてお考えを聞かせていただきたいというふうに思っています。
少ない情報の中で、私もよく存じ上げております自民党の山本幸三議員がブルームバーグのインタビューで、親友であるということを紹介されました。そして、政策方針は基本的に黒田・岩田路線と一緒の方向ではないかということを述べられて、櫻井氏の起用で黒田路線が強まるかということの問いに対して、そう思うというふうに答えている記事が出たわけであります。
また、高橋洋一氏が書かれた記事によると、櫻井氏は、アベノミクスの御意見番的存在の浜田宏一教授との共著論文があるとのことで、その上で高橋氏は、「日銀がマイナス金利を決定した際には、反対票を投じた委員が金融機関関係者を中心に四人もいた。」ちょっと略させていただきますが、「そうした人たちの代わりに桜井氏が日銀審議委員になるのは国益にかなう。」と言われておるわけであります。
これはお二方の考え方でありますが、こういった記事で、ある種のイメージが櫻井委員に対してついてしまったのではないのかなというふうに思います。
そこで、繰り返しになりますが、ぜひきょうは御自身の言葉で、アベノミクス全般の評価、そして、アベノミクスを踏まえた黒田日銀のこれまでの緩和政策に対する評価、特に、マイナス金利政策の導入に対する評価と、今後マイナス金利政策を続けていくべきかどうかといった点について、御自身でぜひひとつお聞かせいただきたいというふうに思います。
櫻
櫻井眞#7
○櫻井参考人 お答えいたします。
このたび辞令交付を受けまして、日本銀行審議委員に就任いたしました櫻井でございます。
先生の御質問、どのような基本的な考え方を金融政策に持っておるかということでございますが、日本銀行は、御承知のとおり、大変長きにわたるデフレ脱却というものを目指して二%の目標というものを掲げました。これまでの三年間で、私はある程度成果が上がっているというふうに考えております。これは、先ほど黒田総裁が申し上げたとおりの、雇用であるとか企業収益といったところでもわかるかと思います。
ただ、委員御指摘のとおり、やはり二%の物価安定目標というものが今のところ達成はできていない、道半ばだというふうに思っております。特に現時点では、世界経済の成長の減速、下振れというのがありまして、そのリスクがあるのか、また、一年前とか半年前に比べれば高まっておるということで、このような時期に審議委員に就任するということで大変責任が重大であるということで、身が引き締まる思いがしているというのが本音でございます。
あと、これからどういうふうに政策委員会に参加していくかということでありますが、私、これまで、国際協力銀行その他でいろいろと研究調査という仕事をしてまいりました。そのときの経験、知見というものを十分生かして政策委員会にしっかりと自分の意見を述べさせていただいて、金融政策を円滑に、日本経済のために実施していくというのに参加していきたいと思っております。
それから、アベノミクスに関する評価ということでありますが、御承知のとおり、アベノミクスは三本の矢ということで始まりました。アベノミクス自体は、これまでの長い停滞から見れば、大きなレジームチェンジだったというふうに考えております。
その中で金融政策は、役割の分担としては、やはりデフレの脱却ということ、先ほど申し上げましたとおり、ある程度成果は上がってきていると思っていますし、また、あと、マクロ経済の景気の回復という役割だろうと思っておりますので、そこを今後も引き続き責任を全うするように頑張っていきたいというふうに考えております。
それから、あと、マイナス金利ということでございますけれども、確かに、これまで過去三年間に、比較的大きな金融政策のデシジョンというものを三回行ってきたというふうに思います。最初の、一三年の委員御指摘のとおりを四月に行われたこと、それから一四年の十月、それからこの間のマイナス金利ということの三回でありますが、やはり、私は、マイナス金利政策自体は間違っているとは思っておりません。
その大きな重要な点は、金融政策の手段をやはり数多く持つということが大事なのではないか。そうすることによって、物価目標というものを達成するためにいろいろな選択あるいは組み合わせができるのであろうというふうに考えておりますので、マイナス金利の政策についても、それなりの役割というものをそれぞれの局面でしっかりと使っていくということが大事なのではないかというふうに今考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →このたび辞令交付を受けまして、日本銀行審議委員に就任いたしました櫻井でございます。
先生の御質問、どのような基本的な考え方を金融政策に持っておるかということでございますが、日本銀行は、御承知のとおり、大変長きにわたるデフレ脱却というものを目指して二%の目標というものを掲げました。これまでの三年間で、私はある程度成果が上がっているというふうに考えております。これは、先ほど黒田総裁が申し上げたとおりの、雇用であるとか企業収益といったところでもわかるかと思います。
ただ、委員御指摘のとおり、やはり二%の物価安定目標というものが今のところ達成はできていない、道半ばだというふうに思っております。特に現時点では、世界経済の成長の減速、下振れというのがありまして、そのリスクがあるのか、また、一年前とか半年前に比べれば高まっておるということで、このような時期に審議委員に就任するということで大変責任が重大であるということで、身が引き締まる思いがしているというのが本音でございます。
あと、これからどういうふうに政策委員会に参加していくかということでありますが、私、これまで、国際協力銀行その他でいろいろと研究調査という仕事をしてまいりました。そのときの経験、知見というものを十分生かして政策委員会にしっかりと自分の意見を述べさせていただいて、金融政策を円滑に、日本経済のために実施していくというのに参加していきたいと思っております。
それから、アベノミクスに関する評価ということでありますが、御承知のとおり、アベノミクスは三本の矢ということで始まりました。アベノミクス自体は、これまでの長い停滞から見れば、大きなレジームチェンジだったというふうに考えております。
その中で金融政策は、役割の分担としては、やはりデフレの脱却ということ、先ほど申し上げましたとおり、ある程度成果は上がってきていると思っていますし、また、あと、マクロ経済の景気の回復という役割だろうと思っておりますので、そこを今後も引き続き責任を全うするように頑張っていきたいというふうに考えております。
それから、あと、マイナス金利ということでございますけれども、確かに、これまで過去三年間に、比較的大きな金融政策のデシジョンというものを三回行ってきたというふうに思います。最初の、一三年の委員御指摘のとおりを四月に行われたこと、それから一四年の十月、それからこの間のマイナス金利ということの三回でありますが、やはり、私は、マイナス金利政策自体は間違っているとは思っておりません。
その大きな重要な点は、金融政策の手段をやはり数多く持つということが大事なのではないか。そうすることによって、物価目標というものを達成するためにいろいろな選択あるいは組み合わせができるのであろうというふうに考えておりますので、マイナス金利の政策についても、それなりの役割というものをそれぞれの局面でしっかりと使っていくということが大事なのではないかというふうに今考えております。
以上でございます。
鈴
鈴木克昌#8
○鈴木(克)委員 お考えの一端をお示しをいただきましてありがとうございました。
続いてもう一問、委員にお伺いしたいんですが、一日の就任の会見のときに、金融政策はそんなに乱発すべきものではない、こういう御発言をされたというふうに報じられております。
このことについて、追加緩和の必要性を示唆する発言を期待していた市場関係者が肩透かしを食らったというような見方もあるわけでありますが、金融政策はそんなに乱発すべきものではないというこの発言の真意について御答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →続いてもう一問、委員にお伺いしたいんですが、一日の就任の会見のときに、金融政策はそんなに乱発すべきものではない、こういう御発言をされたというふうに報じられております。
このことについて、追加緩和の必要性を示唆する発言を期待していた市場関係者が肩透かしを食らったというような見方もあるわけでありますが、金融政策はそんなに乱発すべきものではないというこの発言の真意について御答弁をいただきたいと思います。
櫻
櫻井眞#9
○櫻井参考人 お答え申し上げます。
確かに私、就任の記者会見で金融政策はそんなに乱発すべきものではないと、これは個人的な意見でございますが、述べさせていただきました。
先ほど申し上げましたが、これまで過去三年間、やはり大きな金融政策のある意味では変更といいますか、あるいは進捗ということからいうと、三回やったわけです。
それぞれの政策委員会でいろいろな細かい変化というのはもちろんあるんですけれども、やはり一番大事なことは、日本経済に関して、ファンダメンタルズ等が大きなリスクを伴うとか、そういうときにきちっとした政策をとるということが必要なのではないだろうか。そうすると、余り小さな政策の変更を政策会合のたびにやるというようなことはむしろ避けた方がよろしいのではないか。ある程度きちっとファンダメンタルズをよく見ながらどういう金融政策をとるべきなのかということで、そんなに乱発すべきではないのではないかということを申し上げたわけでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →確かに私、就任の記者会見で金融政策はそんなに乱発すべきものではないと、これは個人的な意見でございますが、述べさせていただきました。
先ほど申し上げましたが、これまで過去三年間、やはり大きな金融政策のある意味では変更といいますか、あるいは進捗ということからいうと、三回やったわけです。
それぞれの政策委員会でいろいろな細かい変化というのはもちろんあるんですけれども、やはり一番大事なことは、日本経済に関して、ファンダメンタルズ等が大きなリスクを伴うとか、そういうときにきちっとした政策をとるということが必要なのではないだろうか。そうすると、余り小さな政策の変更を政策会合のたびにやるというようなことはむしろ避けた方がよろしいのではないか。ある程度きちっとファンダメンタルズをよく見ながらどういう金融政策をとるべきなのかということで、そんなに乱発すべきではないのではないかということを申し上げたわけでございます。
以上でございます。
鈴
鈴木克昌#10
○鈴木(克)委員 大変どうもありがとうございました。
私、初めてこうしてお話をさせていただいて、大変失礼なことを申し上げるかもしれませんけれども、委員は黒田執行部の賛成要員ではないかというような厳しい声も上がっておるわけであります。一方で、あの岩田副総裁も就任後に、学者時代にはわからなかったことや詳細なデータが日銀の中に入ってからわかるようになった、こういうことをおっしゃっておられました。
委員にも御持論はあると思いますし、そのことと同時に、ぜひ、日本経済に今実際に起きている問題に目を向けていただいて、柔軟に金融政策を考えていただきたい。それだけの御見識と御経験がおありだというふうに思っておりますので、これではいけないというふうに思ったときにはきちっと総裁に物を申していただきたい。また、日銀の中にお入りになったからには、そういう存在になっていただきたい。このことを御期待を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきたい。
後、会議があるようでございますので、どうぞ御退席いただいて結構でございます。ありがとうございました。
それでは、少し視点を変えて質問をさせていただきたいというふうに思います。
まず、総裁がいつも説明でお使いになっております、量、質、金利の三次元での緩和についてお伺いをしたいと思います。
質についてはいいんですけれども、量と金利の関係について、私、いささかわからない部分があるのでぜひお聞きをしたいというふうに思いますが、量は、日銀当座預金を含むマネタリーベースをふやそうという、いわゆる非伝統的金融政策だというふうに思います。もう一方の金利は、資本コストに係る部分で、いわゆる伝統的金融政策だというふうに思うわけであります。
この関係で何がわからないかといいますと、今回のマイナス金利つき量的・質的金融緩和では、日銀当座預金の、図でいうとこの表でありますけれども、上の方の部分である政策金利残高、いわゆる限界部分と言った方がいいのかもしれませんけれども、これに対してマイナス金利が適用されるということになるわけであります。
そうすると、今まで日銀当座預金に銀行がお金を預けると収益が得られていたということに対して、逆に、今回の措置によって費用が発生するわけであります。そうすると銀行は、まさに別の収益を求めて運用先を探しに行くということになるわけです。一方で企業は、マイナス金利政策によって資本コストが下がっているので、仮に信用コストが一定だとした場合に、両者の利害は一致して、貸し出しに運用がスイッチするという流れになるかというふうに思うんです。
そこまでは理解できるんですけれども、そうすると、量というのは現金保有コスト等との見合いになりますが、今までの量的緩和のようにはふえないことが容易に想像できるわけであります。
要するに、量とマイナス金利の政策というのは、同時に行うには非常に相性の悪い政策となるというふうに思うんですが、量と金利を補完的な関係で政策を実施していくということは、経済学の教科書的に言えばどういうような整合性になるのか、また説明ができるのか。また、今後のマネタリーベースの残高という指標はどのように見ればいいのか。この点についてお尋ねしたいと思います。
この発言だけを見る →私、初めてこうしてお話をさせていただいて、大変失礼なことを申し上げるかもしれませんけれども、委員は黒田執行部の賛成要員ではないかというような厳しい声も上がっておるわけであります。一方で、あの岩田副総裁も就任後に、学者時代にはわからなかったことや詳細なデータが日銀の中に入ってからわかるようになった、こういうことをおっしゃっておられました。
委員にも御持論はあると思いますし、そのことと同時に、ぜひ、日本経済に今実際に起きている問題に目を向けていただいて、柔軟に金融政策を考えていただきたい。それだけの御見識と御経験がおありだというふうに思っておりますので、これではいけないというふうに思ったときにはきちっと総裁に物を申していただきたい。また、日銀の中にお入りになったからには、そういう存在になっていただきたい。このことを御期待を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきたい。
後、会議があるようでございますので、どうぞ御退席いただいて結構でございます。ありがとうございました。
それでは、少し視点を変えて質問をさせていただきたいというふうに思います。
まず、総裁がいつも説明でお使いになっております、量、質、金利の三次元での緩和についてお伺いをしたいと思います。
質についてはいいんですけれども、量と金利の関係について、私、いささかわからない部分があるのでぜひお聞きをしたいというふうに思いますが、量は、日銀当座預金を含むマネタリーベースをふやそうという、いわゆる非伝統的金融政策だというふうに思います。もう一方の金利は、資本コストに係る部分で、いわゆる伝統的金融政策だというふうに思うわけであります。
この関係で何がわからないかといいますと、今回のマイナス金利つき量的・質的金融緩和では、日銀当座預金の、図でいうとこの表でありますけれども、上の方の部分である政策金利残高、いわゆる限界部分と言った方がいいのかもしれませんけれども、これに対してマイナス金利が適用されるということになるわけであります。
そうすると、今まで日銀当座預金に銀行がお金を預けると収益が得られていたということに対して、逆に、今回の措置によって費用が発生するわけであります。そうすると銀行は、まさに別の収益を求めて運用先を探しに行くということになるわけです。一方で企業は、マイナス金利政策によって資本コストが下がっているので、仮に信用コストが一定だとした場合に、両者の利害は一致して、貸し出しに運用がスイッチするという流れになるかというふうに思うんです。
そこまでは理解できるんですけれども、そうすると、量というのは現金保有コスト等との見合いになりますが、今までの量的緩和のようにはふえないことが容易に想像できるわけであります。
要するに、量とマイナス金利の政策というのは、同時に行うには非常に相性の悪い政策となるというふうに思うんですが、量と金利を補完的な関係で政策を実施していくということは、経済学の教科書的に言えばどういうような整合性になるのか、また説明ができるのか。また、今後のマネタリーベースの残高という指標はどのように見ればいいのか。この点についてお尋ねしたいと思います。
黒
黒田東彦#11
○黒田参考人 このマイナス金利つき量的・質的金融緩和というものは、基本的には、量的・質的金融緩和の主な波及メカニズムである実質金利の低下というものをより強力に進めるというものであります。
量的・質的金融緩和というのは、御案内のとおり、大規模な長期国債の買い入れによりイールドカーブ全体にわたって名目金利に低下圧力を加える、それと同時に、二%の物価安定の目標に対する強く、明確なコミットメントとそれを裏打ちする大規模な金融緩和によって人々のデフレマインドを転換して予想物価上昇率を引き上げるということ、この二つ、これによって実質金利が引き下げられて民間需要が刺激されるというものであります。
マイナス金利つき量的・質的金融緩和のもとでは、御案内のとおり、日本銀行当座預金金利、一番短期の部分ですけれども、これをマイナス化することによってイールドカーブの起点を引き下げ、そして大規模な長期国債買い入れを続けるということとあわせまして、金利全体に強い下押し圧力を加えていくということでありまして、マイナス金利と長期国債の買い入れというものは相互補完的なものであるというふうに考えております。
御案内のとおり、欧州中央銀行、ECBも、マイナス金利と量的緩和とを、両方を現在実行いたしております。
また、この日銀当座預金金利をマイナスにすることで、例えば国債の買い入れが困難になるのではないかという議論が一部にございますけれども、当然のことながら、委員御指摘のとおり、限界的な部分にマイナス〇・一%という金利が付されますので、金融機関としては、日本銀行のオペに応じて国債を売却した場合には、その限界的な部分にマイナス金利がつけられるということを踏まえて行動しているわけでございまして、そのマイナス金利のコスト負担というものは、国債の売買価格の上昇、つまり金利の低下によってつり合う形になっておりまして、実際に金利も低下しております。
したがいまして、この日銀当座預金金利のマイナス化によって長期国債の買い入れが困難になり、量的・質的金融緩和というものが難しくなるということにはなっておりませんし、今後もならないというふうに考えております。
この発言だけを見る →量的・質的金融緩和というのは、御案内のとおり、大規模な長期国債の買い入れによりイールドカーブ全体にわたって名目金利に低下圧力を加える、それと同時に、二%の物価安定の目標に対する強く、明確なコミットメントとそれを裏打ちする大規模な金融緩和によって人々のデフレマインドを転換して予想物価上昇率を引き上げるということ、この二つ、これによって実質金利が引き下げられて民間需要が刺激されるというものであります。
マイナス金利つき量的・質的金融緩和のもとでは、御案内のとおり、日本銀行当座預金金利、一番短期の部分ですけれども、これをマイナス化することによってイールドカーブの起点を引き下げ、そして大規模な長期国債買い入れを続けるということとあわせまして、金利全体に強い下押し圧力を加えていくということでありまして、マイナス金利と長期国債の買い入れというものは相互補完的なものであるというふうに考えております。
御案内のとおり、欧州中央銀行、ECBも、マイナス金利と量的緩和とを、両方を現在実行いたしております。
また、この日銀当座預金金利をマイナスにすることで、例えば国債の買い入れが困難になるのではないかという議論が一部にございますけれども、当然のことながら、委員御指摘のとおり、限界的な部分にマイナス〇・一%という金利が付されますので、金融機関としては、日本銀行のオペに応じて国債を売却した場合には、その限界的な部分にマイナス金利がつけられるということを踏まえて行動しているわけでございまして、そのマイナス金利のコスト負担というものは、国債の売買価格の上昇、つまり金利の低下によってつり合う形になっておりまして、実際に金利も低下しております。
したがいまして、この日銀当座預金金利のマイナス化によって長期国債の買い入れが困難になり、量的・質的金融緩和というものが難しくなるということにはなっておりませんし、今後もならないというふうに考えております。
鈴
鈴木克昌#12
○鈴木(克)委員 量と金利はあくまでも補完的な関係である、こういうお話でありますが、私は、果たして本当にそうであるのかなというところに疑問を持っておりまして、そのところをこれからの状況の中でまた見させていただきたい、このように思っています。
それで、先ほどちょっと申し上げたんですが、ここで大臣と総裁に御答弁をいただきたいんですが、マイナス金利政策の総需要政策としての有効性というものについてお伺いをしていきたいというふうに思うんです。
プラスマイナスの符合について今回はちょっと横へ置いておいて、単純に金利水準だけで見れば、今までのゼロ金利でも十分に資金調達コストは低かったというふうに私は言えると思います。それに加えて、政府側からは、機動的な財政出動と銘打って幾多の財政出動もしておるわけであります。
それにもかかわらずデフレ脱却に至らないのは、もちろん、先ほどの御説明のように、原油価格とか中国とかいろいろな外的要因はあるのでしょうけれども、そもそも、デフレの原因が慢性的な総需要不足であるという認識そのものが間違っていたのではないかという疑問が実は出てくるわけであります。
そうすると、長期的に見て緊急に必要な政策は、潜在的成長率の引き上げ効果のない金融政策でも財政出動でもなく、特に、労働投入や生産性向上のための供給側の構造改革ではないのか、このように実は思うわけであります。
ようやくそこに気がつかれたかどうかわかりませんが、政府も、我が党が従来から主張してきた同一労働同一賃金、そしてまた少子化対策というようなことを重視をし始めているわけでありますが、私は、もっと早くからこのことをやるべきではなかったかな、このように思うわけであります。
そこでお二方にお伺いしますが、金融政策や財政出動がコストなしで実施できるなら、これはまあいいんですけれども、金融政策にも財政出動にも、長い目で見れば相応のコストが発生するということであります。相応のコストとは、例えば、増税の可能性であるとか、日銀としては、国庫への納付金を減らすとかいうようなコストが発生する可能性があります。そうすると、処方箋の誤りはそのまま国民負担に直結するわけであります。
政府側から見れば、超低金利下に加えて、固定金利で国債を発行しているから大丈夫という見方もありますけれども、今度、その大部分を日銀が買っている以上、バランスシートを統合すれば、政府、日銀で変動金利の負債を持っているに等しいというふうに思うわけであります。
この処方箋の誤りとコスト問題について、大臣と総裁の考え方をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →それで、先ほどちょっと申し上げたんですが、ここで大臣と総裁に御答弁をいただきたいんですが、マイナス金利政策の総需要政策としての有効性というものについてお伺いをしていきたいというふうに思うんです。
プラスマイナスの符合について今回はちょっと横へ置いておいて、単純に金利水準だけで見れば、今までのゼロ金利でも十分に資金調達コストは低かったというふうに私は言えると思います。それに加えて、政府側からは、機動的な財政出動と銘打って幾多の財政出動もしておるわけであります。
それにもかかわらずデフレ脱却に至らないのは、もちろん、先ほどの御説明のように、原油価格とか中国とかいろいろな外的要因はあるのでしょうけれども、そもそも、デフレの原因が慢性的な総需要不足であるという認識そのものが間違っていたのではないかという疑問が実は出てくるわけであります。
そうすると、長期的に見て緊急に必要な政策は、潜在的成長率の引き上げ効果のない金融政策でも財政出動でもなく、特に、労働投入や生産性向上のための供給側の構造改革ではないのか、このように実は思うわけであります。
ようやくそこに気がつかれたかどうかわかりませんが、政府も、我が党が従来から主張してきた同一労働同一賃金、そしてまた少子化対策というようなことを重視をし始めているわけでありますが、私は、もっと早くからこのことをやるべきではなかったかな、このように思うわけであります。
そこでお二方にお伺いしますが、金融政策や財政出動がコストなしで実施できるなら、これはまあいいんですけれども、金融政策にも財政出動にも、長い目で見れば相応のコストが発生するということであります。相応のコストとは、例えば、増税の可能性であるとか、日銀としては、国庫への納付金を減らすとかいうようなコストが発生する可能性があります。そうすると、処方箋の誤りはそのまま国民負担に直結するわけであります。
政府側から見れば、超低金利下に加えて、固定金利で国債を発行しているから大丈夫という見方もありますけれども、今度、その大部分を日銀が買っている以上、バランスシートを統合すれば、政府、日銀で変動金利の負債を持っているに等しいというふうに思うわけであります。
この処方箋の誤りとコスト問題について、大臣と総裁の考え方をお伺いしたいと思います。
麻
麻生太郎#13
○麻生国務大臣 これは鈴木先生御存じのように、金融政策につきましては、これはまず何といっても、日銀による大胆な金融緩和ということによって、固定化したデフレマインドから間違いなく着実に脱出しつつあることは確かなんじゃないでしょうか。これははっきりしていると思っております。
一方で、二月二十二日のこの財金委で私が申し上げましたのは、二十年近く続いたデフレ、正確には資産のデフレ不況のもとで企業の投資意欲というものが回復するのは容易ではないというのは、これは一九三〇年代を見ても同様のことが言えるということで、安倍内閣としては、最初から日本銀行の金融政策だけで頼っていけない、マネタリーベースがふえてマネーサプライがふえないということはもうはっきりして、問題意識を持っていたから最初から三本の矢ということを申し上げてきたわけであって、一番目に金融政策、二番目が財政、三番目がいわゆる成長戦略という三本の矢の経済政策をずっと進めて、その結果、企業は結果的には過去最高の利益を出してきて、有効求人倍率も二十四年ぶりで最高というのになるなど、これは、ファンダメンタルズが確かなものだということになったということははっきりしておりますので、次は民間の出番であることははっきりしています。金がないんじゃない、需要がないんだというのも最初からはっきりしています。
そういった意味では、過去最高水準の企業収益が出ているんですから、その収益を賃金とか設備投資に回していくということが重要なんだということで、政府としても、政界と労働組合との会議やら、また、官民対話等々いろいろな表現がありますけれども、そういうところに働きかけて、コーポレートガバナンスだ何だかんだいろいろな形で、企業側が積極的にそういったことをやっていかなければならぬ、需要をつくり出さないかぬということを申し上げてきているのであって、こうした動きがしやすいような後押しをできる政策を我々としてはこれだけやってきましたので。
この正月を見ましても、経済三団体の各長の発言というのは、これからは民間の出番なんだということをはっきり言っておられますので、そういったことが積極的な形として出てくることを期待して、事実、ベースアップも三年連続ベースアップ。このところ二十数年ベースアップなんというのがなかったものが三年連続ベースアップということになったのは、それなりのあらわれ方だと思っております。
この発言だけを見る →一方で、二月二十二日のこの財金委で私が申し上げましたのは、二十年近く続いたデフレ、正確には資産のデフレ不況のもとで企業の投資意欲というものが回復するのは容易ではないというのは、これは一九三〇年代を見ても同様のことが言えるということで、安倍内閣としては、最初から日本銀行の金融政策だけで頼っていけない、マネタリーベースがふえてマネーサプライがふえないということはもうはっきりして、問題意識を持っていたから最初から三本の矢ということを申し上げてきたわけであって、一番目に金融政策、二番目が財政、三番目がいわゆる成長戦略という三本の矢の経済政策をずっと進めて、その結果、企業は結果的には過去最高の利益を出してきて、有効求人倍率も二十四年ぶりで最高というのになるなど、これは、ファンダメンタルズが確かなものだということになったということははっきりしておりますので、次は民間の出番であることははっきりしています。金がないんじゃない、需要がないんだというのも最初からはっきりしています。
そういった意味では、過去最高水準の企業収益が出ているんですから、その収益を賃金とか設備投資に回していくということが重要なんだということで、政府としても、政界と労働組合との会議やら、また、官民対話等々いろいろな表現がありますけれども、そういうところに働きかけて、コーポレートガバナンスだ何だかんだいろいろな形で、企業側が積極的にそういったことをやっていかなければならぬ、需要をつくり出さないかぬということを申し上げてきているのであって、こうした動きがしやすいような後押しをできる政策を我々としてはこれだけやってきましたので。
この正月を見ましても、経済三団体の各長の発言というのは、これからは民間の出番なんだということをはっきり言っておられますので、そういったことが積極的な形として出てくることを期待して、事実、ベースアップも三年連続ベースアップ。このところ二十数年ベースアップなんというのがなかったものが三年連続ベースアップということになったのは、それなりのあらわれ方だと思っております。
黒
黒田東彦#14
○黒田参考人 日本銀行といたしましては、金融政策というものは、いわゆる自然利子率、これは景気に対して中立的な自然利子率でございますが、それよりも、実質金利をより引き下げるということによって民間需要を刺激するということを通じて効果が出るものだというふうに考えております。
日本銀行のマイナス金利つき量的・質的金融緩和は、先ほど申し上げましたように、日銀当座預金金利をマイナス化することでイールドカーブの起点を引き下げ、大規模な長期国債買い入れとあわせて金利全般により強い下押し圧力を加えていくものでありまして、そうしたもとで、貸し出しの基準となる金利や住宅ローンの金利は既にはっきりと低下をいたしております。
このように、マイナス金利つき量的・質的金融緩和は、総需要政策として効果的なものであるというふうに考えております。
その一方で、麻生大臣が触れられましたように、金融政策だけで全ての問題が解決するということはないというふうに考えております。
この発言だけを見る →日本銀行のマイナス金利つき量的・質的金融緩和は、先ほど申し上げましたように、日銀当座預金金利をマイナス化することでイールドカーブの起点を引き下げ、大規模な長期国債買い入れとあわせて金利全般により強い下押し圧力を加えていくものでありまして、そうしたもとで、貸し出しの基準となる金利や住宅ローンの金利は既にはっきりと低下をいたしております。
このように、マイナス金利つき量的・質的金融緩和は、総需要政策として効果的なものであるというふうに考えております。
その一方で、麻生大臣が触れられましたように、金融政策だけで全ての問題が解決するということはないというふうに考えております。
鈴
鈴木克昌#15
○鈴木(克)委員 私も、全く今大臣のおっしゃったこと、総裁のおっしゃったことを否定するというつもりはありませんけれども、あえて申し上げれば、要するに、同一労働同一賃金、そしてまた少子化対策などを見ても、ツーリトル・ツーレートという言い方ができるかどうかわかりませんけれども、私はやはり遅いと思うんですよ。
どうしてもそういうようなところがはっきり見えてこないものですから、何か金融に偏っておる、財政出動に偏っておる。そしてその両方とも、先ほど申し上げましたようにやはりコストがかかるわけでありますので、どちらがこのコストがかからずにやれるかということも含めて、今後はやはりこの労働投入や生産性向上のためのいわゆる供給側の構造改革というものをしっかりと考えていっていただく必要があるのではないか、このように思って御質問をさせていただいたということであります。
最後に、総裁はもう会議が迫っておるということでありますのでお伺いしたいんですが、現金の壁ということで少しお話を伺いたいと思います。
政策金利の残高について、金融機関から見れば、現金保有にかかるコストによって、どの程度のマイナス金利を許容するかどうかが決まってくるわけであります。そう考えると、マイナス金利水準の限界には現金の壁が存在をするということになるわけであります。
そして、これは日銀と金融機関の間だけではないんですね。例えば、預金者と金融機関の間にも当然成り立つ話になるわけであります。何もマイナス金利に限った話ではないんですけれども、超低金利下では、現金需要をふやすという関係があるというふうに考えられます。先ほど議論をしてまいりましたような資金需要の伸びない構造下では、金融機関においては当座預金が現金にスイッチする、また、預金者においては預金を現金にスイッチするという、いわゆる政策効果を無効にするような事態が発生するというふうに考えられるわけであります。
したがって、指標として日銀券発行残高は、経済活動が活発化したことによる決済手段の拡大という側面から、超低金利下における一時的な価値貯蔵手段の拡大という側面に変わってきてしまいます。
今日の日銀券発行残高という指標の見方と、総裁の、日銀の壁によって政策効果が失われないようにする手段としてどのような政策が考えられるのか、その点をお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →どうしてもそういうようなところがはっきり見えてこないものですから、何か金融に偏っておる、財政出動に偏っておる。そしてその両方とも、先ほど申し上げましたようにやはりコストがかかるわけでありますので、どちらがこのコストがかからずにやれるかということも含めて、今後はやはりこの労働投入や生産性向上のためのいわゆる供給側の構造改革というものをしっかりと考えていっていただく必要があるのではないか、このように思って御質問をさせていただいたということであります。
最後に、総裁はもう会議が迫っておるということでありますのでお伺いしたいんですが、現金の壁ということで少しお話を伺いたいと思います。
政策金利の残高について、金融機関から見れば、現金保有にかかるコストによって、どの程度のマイナス金利を許容するかどうかが決まってくるわけであります。そう考えると、マイナス金利水準の限界には現金の壁が存在をするということになるわけであります。
そして、これは日銀と金融機関の間だけではないんですね。例えば、預金者と金融機関の間にも当然成り立つ話になるわけであります。何もマイナス金利に限った話ではないんですけれども、超低金利下では、現金需要をふやすという関係があるというふうに考えられます。先ほど議論をしてまいりましたような資金需要の伸びない構造下では、金融機関においては当座預金が現金にスイッチする、また、預金者においては預金を現金にスイッチするという、いわゆる政策効果を無効にするような事態が発生するというふうに考えられるわけであります。
したがって、指標として日銀券発行残高は、経済活動が活発化したことによる決済手段の拡大という側面から、超低金利下における一時的な価値貯蔵手段の拡大という側面に変わってきてしまいます。
今日の日銀券発行残高という指標の見方と、総裁の、日銀の壁によって政策効果が失われないようにする手段としてどのような政策が考えられるのか、その点をお聞かせいただきたいと思います。
黒
黒田東彦#16
○黒田参考人 一般的にマイナス金利政策につきましては、御指摘のように、預金を引き出して現金の形で保有することが可能であるために、現金を保有する各種のコストがマイナス金利の限界を画するものであるという議論があることはよく承知をいたしております。
この点、今回日本銀行が導入いたしましたスキームでは、金融機関の現金保有額が大きく増加した場合には、その増加額に見合う形で、当該金融機関の当座預金残高のうちマイナス金利が適用される部分を増加させるということにいたしております。こうした対応によりまして、技術的には、現行のマイナス〇・一%より大きいマイナス金利を実施することが可能であるというふうに考えております。
なお、マイナス金利をかなりの期間適用しております欧州の例を見ますと、個人の預金について金利がマイナスになるという例がないということもあると思いますけれども、特に現金の保有が異常にふえているというようなことはないというふうに欧州で分析をされているようでございます。
我が国の場合に、低金利がかなり長く続いてまいりましたので、そのもとで銀行券の発行残高が伸びていることは事実でございますけれども、マイナス金利の導入に伴って、何か特にトレンドが変化するというようなことは生じていないようでございます。
ただ、今後の動向はよく見てまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →この点、今回日本銀行が導入いたしましたスキームでは、金融機関の現金保有額が大きく増加した場合には、その増加額に見合う形で、当該金融機関の当座預金残高のうちマイナス金利が適用される部分を増加させるということにいたしております。こうした対応によりまして、技術的には、現行のマイナス〇・一%より大きいマイナス金利を実施することが可能であるというふうに考えております。
なお、マイナス金利をかなりの期間適用しております欧州の例を見ますと、個人の預金について金利がマイナスになるという例がないということもあると思いますけれども、特に現金の保有が異常にふえているというようなことはないというふうに欧州で分析をされているようでございます。
我が国の場合に、低金利がかなり長く続いてまいりましたので、そのもとで銀行券の発行残高が伸びていることは事実でございますけれども、マイナス金利の導入に伴って、何か特にトレンドが変化するというようなことは生じていないようでございます。
ただ、今後の動向はよく見てまいりたいと思っております。
鈴
鈴木克昌#17
○鈴木(克)委員 この現金の壁によっていろいろ打ってきておる政策効果が失われないようなことを、やはりきちっと手段として考えていっていただく必要はあるんじゃないかな、このことを申し上げておきたいと思います。
私は、壁というと、例えば貧困の壁とか、かつては「バカの壁」とか、どうも壁と聞くとかなり関心を持つというのか、私自身の祖父が左官業でありまして、壁塗りでありました。したがって、世の中の壁を取っ払っていくことが私の使命だというふうに思っております。そこで出てきたのがこの現金の壁なものですから、きょう、総裁のお考え方を聞かせていただいたということであります。ありがとうございました。
総裁もお時間があると思いますので、これで御退席いただいて結構でございます。ありがとうございました。
まだ若干時間があるようでございますので、麻生大臣に一、二点伺ってまいりたいと思います。
前段はともかくとしまして、この前、国際金融経済分析会合でスティグリッツ教授やクルーグマン教授のお話が、流れとしては、来年四月に予定されている消費税率の引き上げについて延期すべきであるというふうに言われたというふうに聞いております。こうした意見に対して麻生大臣は、過日の参議院の委員会で、私どもとは見解が違う、このように発言をされているわけであります。
麻生大臣は、少なくともスティグリッツ教授との意見交換をした会合には出席をされていないというふうに聞いておるわけでありますが、そうであれば、私どもとは見解が違うというのは、スティグリッツ教授がどのような理由で消費税率引き上げの延期を主張されたのかを確認された上での発言であったという理解でよろしいのか、これが一点。もう一点は、どのような見解の違いを感じられたのか。この二点を御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →私は、壁というと、例えば貧困の壁とか、かつては「バカの壁」とか、どうも壁と聞くとかなり関心を持つというのか、私自身の祖父が左官業でありまして、壁塗りでありました。したがって、世の中の壁を取っ払っていくことが私の使命だというふうに思っております。そこで出てきたのがこの現金の壁なものですから、きょう、総裁のお考え方を聞かせていただいたということであります。ありがとうございました。
総裁もお時間があると思いますので、これで御退席いただいて結構でございます。ありがとうございました。
まだ若干時間があるようでございますので、麻生大臣に一、二点伺ってまいりたいと思います。
前段はともかくとしまして、この前、国際金融経済分析会合でスティグリッツ教授やクルーグマン教授のお話が、流れとしては、来年四月に予定されている消費税率の引き上げについて延期すべきであるというふうに言われたというふうに聞いております。こうした意見に対して麻生大臣は、過日の参議院の委員会で、私どもとは見解が違う、このように発言をされているわけであります。
麻生大臣は、少なくともスティグリッツ教授との意見交換をした会合には出席をされていないというふうに聞いておるわけでありますが、そうであれば、私どもとは見解が違うというのは、スティグリッツ教授がどのような理由で消費税率引き上げの延期を主張されたのかを確認された上での発言であったという理解でよろしいのか、これが一点。もう一点は、どのような見解の違いを感じられたのか。この二点を御説明いただきたいと思います。
麻
麻生太郎#18
○麻生国務大臣 会議と重なっておりましたので、一回目のスティグリッツさん、クルーグマン、ジョルゲンソンと外国人は三人だと思いますが、そのときは岩田一政先生もおられましたので、それで四人と思いますので、最初のところは会議と重なったので出ておりませんが、内容は、いわゆる法人税減税の、それでは生まない等々の御説はもう前々から言っておられましたので、この話を知らないわけではありませんから、私とは意見が違う、そのとおりであります。
それから、その内容を知った上での話かと言われれば、その内容を申し上げた上で、私どもとしては、有識者の方々がさまざまな意見を言われるというのは、これは大事なことなのでありまして、率直な意見を伺うという機会、環境というのを確保するということは私どもとしては当然のことなんですが、有識者の方々一人一人のコメントについて私はどう思うかというようなことをコメントする立場にはない、そういったことは差し控えるべきだと前々から申し上げております。
この発言だけを見る →それから、その内容を知った上での話かと言われれば、その内容を申し上げた上で、私どもとしては、有識者の方々がさまざまな意見を言われるというのは、これは大事なことなのでありまして、率直な意見を伺うという機会、環境というのを確保するということは私どもとしては当然のことなんですが、有識者の方々一人一人のコメントについて私はどう思うかというようなことをコメントする立場にはない、そういったことは差し控えるべきだと前々から申し上げております。
鈴
鈴木克昌#19
○鈴木(克)委員 見解の違いということは大臣の御方針ということでしょうが、これはあえてちょっと聞かせていただきたいんですが、今、大臣の御答弁は麻生総理とも共有されているというふうな理解でよろしいでしょうか。ヤジ安倍総理とも共有されているという理解でよろしいでしょうか。麻生大臣に御答弁いただきたいと思います。
この発言だけを見る →麻
麻生太郎#20
○麻生国務大臣 まず最初に、安倍総理ね、間違えないでくださいね。
それについてさまざまな意見というのがなされておる、消費税の引き上げ等々に関して総理の発言がさまざまなされているという話は聞いていますよ、新聞にそう書いてありますから。
しかし、私どもが伺っておりますときの答弁は常にこれまで一貫しておられまして、リーマン・ショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り、確実に実施していくと言われておりまして、この発言が今まで公式で変わられたという記憶はありませんし、また、そういう記録もない。そう思っておりますので、私どもとしては、私どもと意見が大きく違っているというふうに感じたことはありません。
この発言だけを見る →それについてさまざまな意見というのがなされておる、消費税の引き上げ等々に関して総理の発言がさまざまなされているという話は聞いていますよ、新聞にそう書いてありますから。
しかし、私どもが伺っておりますときの答弁は常にこれまで一貫しておられまして、リーマン・ショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り、確実に実施していくと言われておりまして、この発言が今まで公式で変わられたという記憶はありませんし、また、そういう記録もない。そう思っておりますので、私どもとしては、私どもと意見が大きく違っているというふうに感じたことはありません。
鈴
鈴木克昌#21
○鈴木(克)委員 申しわけない。両方とも総理経験者といいますか、麻生さんも総理を経験されたものですから、ちょっと私もとちってしまいました。
そうしますと、ちょっとくどくなりますけれども、消費税率引き上げ延期の条件についても麻生大臣は安倍総理と共有している、こういう理解でよろしいんでしょうか。
この発言だけを見る →そうしますと、ちょっとくどくなりますけれども、消費税率引き上げ延期の条件についても麻生大臣は安倍総理と共有している、こういう理解でよろしいんでしょうか。
麻
麻生太郎#22
○麻生国務大臣 リーマン・ショック、大震災というような重大な事件が発生しない限り、確実に実施していく、これは、一昨年の選挙を行われる前のときに言われた発言が基本なんだと思いますが、私どもとしては、消費税率の引き上げに関しましては、そういった事態が起こらない限りは基本的に実施をさせていただくということを申し上げてきていると思います。
この発言だけを見る →鈴
鈴木克昌#23
○鈴木(克)委員 今後どのような流れになるのか、また、安倍総理がどんな決断をされるのか、そのときに、麻生大臣というか財務省としてどのような主張をされていくのか。その辺は、くどい話ですけれども、やはり一番国民が今関心を持ち、ある意味では固唾をのんで成り行きを見守っているというところなものですから、こうして重ねてお伺いをしたということであります。
時間でありますので、最後に、やはりこのスティグリッツ教授が、法人税減税は投資拡大には寄与しない、むしろ、国内での投資や雇用創出に積極的でない企業に対して法人税を引き上げる方が投資拡大を促すのではないか、こういうようなことを主張されたというふうに聞いております。
しかしながら、麻生大臣が常々指摘されている、企業の内部留保の増加傾向や今春の前年を下回る賃上げ状況を踏まえると、政府が期待するほどの税率引き下げ効果は生じないのではないかというふうに私は考えるんですけれども、こうした現状や有識者の意見を踏まえて、法人税改革のあり方について麻生大臣の見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →時間でありますので、最後に、やはりこのスティグリッツ教授が、法人税減税は投資拡大には寄与しない、むしろ、国内での投資や雇用創出に積極的でない企業に対して法人税を引き上げる方が投資拡大を促すのではないか、こういうようなことを主張されたというふうに聞いております。
しかしながら、麻生大臣が常々指摘されている、企業の内部留保の増加傾向や今春の前年を下回る賃上げ状況を踏まえると、政府が期待するほどの税率引き下げ効果は生じないのではないかというふうに私は考えるんですけれども、こうした現状や有識者の意見を踏まえて、法人税改革のあり方について麻生大臣の見解をお伺いしたいと思います。
麻
麻生太郎#24
○麻生国務大臣 スティグリッツ教授の言われた中で、法人税につきましては、単に税率を引き下げるだけでは効果がないという御指摘なんだと思いますが、私としても、スティグリッツという教授はそういう御意見に関しましては、法人税に関して税率引き下げは効果的ではない、投資をして雇用を創出させる企業に減税し、投資や雇用創出に消極的には増税する施策が効果的なんだと主張しておられるんだというように記憶をします。
私どもとしては、少なくとも、私が申し上げたように、企業がこれまでのデフレーションというようなマインドカラーを変えて、単に現金をためて内部留保をふやすだけではなくて、労働分配率を大幅に引き下げるというような形ではなくて、賃金の引き上げとか設備投資というものに対して積極的に取り組むということが大切なのであって、それを促すような政策、後押しするような政策ということで、私どもの税制改正におきましても、所得拡大促進税制とか、いろいろな形での税制改正をやらせていただいたのでありまして、私どもとしては、課税ベースを拡大するということもやらせていただいておりますし、そういった意味で、財源をしっかりと確保しながら税率を引き下げるということをやらせていただいておりますので、いわゆる企業の収益力の拡大がそのまま設備投資につながるとか労働分配率の向上につながるとか、そういったものを促すという形で今その効果が徐々にあらわれてきつつあるのではないか、設備投資が少しずつ伸びてきつつあるような感じがいたしますので、その経過が少しずつではありますけれども、まあ二十年かかりましたので、二十年以上デフレが続いていましたので、そういった意味では、そういったマインドの変更までには少々時間がかかるかなとは思っております。
この発言だけを見る →私どもとしては、少なくとも、私が申し上げたように、企業がこれまでのデフレーションというようなマインドカラーを変えて、単に現金をためて内部留保をふやすだけではなくて、労働分配率を大幅に引き下げるというような形ではなくて、賃金の引き上げとか設備投資というものに対して積極的に取り組むということが大切なのであって、それを促すような政策、後押しするような政策ということで、私どもの税制改正におきましても、所得拡大促進税制とか、いろいろな形での税制改正をやらせていただいたのでありまして、私どもとしては、課税ベースを拡大するということもやらせていただいておりますし、そういった意味で、財源をしっかりと確保しながら税率を引き下げるということをやらせていただいておりますので、いわゆる企業の収益力の拡大がそのまま設備投資につながるとか労働分配率の向上につながるとか、そういったものを促すという形で今その効果が徐々にあらわれてきつつあるのではないか、設備投資が少しずつ伸びてきつつあるような感じがいたしますので、その経過が少しずつではありますけれども、まあ二十年かかりましたので、二十年以上デフレが続いていましたので、そういった意味では、そういったマインドの変更までには少々時間がかかるかなとは思っております。
鈴
宮
宮
宮崎岳志#27
○宮崎(岳)委員 民進党・無所属クラブ、宮崎岳志でございます。
まず、麻生大臣そして黒田日本銀行総裁にお伺いをいたします。
総論ということでございますが、先日発表されました日銀短観、業況判断DIはかなり悪化をしているということだと思います。また、企業物価見通し等も下がっていて、経済はどうも下降局面に入ってきたんじゃないかということが言えるんじゃないかと思いますが、ちょっとそこについての御見解をお願いをしたいと思います。
それで、先ほどと、鈴木委員の質問とかなりかぶるところもありますので、そういったところは割愛していただいて結構ですので、手短にお願いできればと思います。
この発言だけを見る →まず、麻生大臣そして黒田日本銀行総裁にお伺いをいたします。
総論ということでございますが、先日発表されました日銀短観、業況判断DIはかなり悪化をしているということだと思います。また、企業物価見通し等も下がっていて、経済はどうも下降局面に入ってきたんじゃないかということが言えるんじゃないかと思いますが、ちょっとそこについての御見解をお願いをしたいと思います。
それで、先ほどと、鈴木委員の質問とかなりかぶるところもありますので、そういったところは割愛していただいて結構ですので、手短にお願いできればと思います。
麻
麻生太郎#28
○麻生国務大臣 これは宮崎先生、四月一日でしたっけ、あれのときに日銀の三月の短期観測、通称短観というものが発表されておりますが、大企業並びに製造業を中心に、業況判断、いわゆるDI、ディフュージョンインデックスというものが低下したということは承知をいたしております。
これは、主にアジアの新興国なんかにおいて弱さが見られることを背景に、特に鉄鋼業等々は、少なくとも需要の何倍というような製造能力を持っておる中国等々の状況もありますので、これが急激に悪化したというのも大きな一因だと考えておりますが、他方、二〇一五年度の設備投資の計画については、全規模の全産業で少なくとも二〇一四年度対比でプラスの八・〇%ということで、前年度を上回るという形が出されておりますし、また、日本の経済を見ますと、企業収益が過去最高水準であることははっきりしておりますし、有効求人倍率も引き続き極めて高い水準で、二十四年ぶりと言われるほどの高さでありますので、ファンダメンタルズというものは極めて良好、これはG20で皆合意をしておられるところなんだと思っております。
したがいまして、今後、雇用とか所得の環境というものが、緩やかではありますけれども回復が続いておりますので、各種の政策の効果というものも出てきて、景気は、緩やかではありますけれども回復に向かっていく方向というように私どもは考えております。
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したがいまして、今後、雇用とか所得の環境というものが、緩やかではありますけれども回復が続いておりますので、各種の政策の効果というものも出てきて、景気は、緩やかではありますけれども回復に向かっていく方向というように私どもは考えております。
黒
黒田東彦#29
○黒田参考人 最近発表されました三月短観の結果を見ますと、御指摘のとおり、企業の業況感、これは総じて良好な水準を維持しておりますけれども、新興国経済の減速の影響などから、前回十二月調査と比べますと慎重化しております。
事業計画を見ますと、経常利益は、二〇一五年度については増益となり、過去最高水準となったほか、二〇一六年度についても、前年度との比較では幾分低下するものの、過去最高水準を維持する見込みであります。
こうした良好な収益環境を背景に、設備投資は、先ほど麻生大臣も述べられたとおり、二〇一五年度は前年比かなりのプラスになった模様でありますし、二〇一六年度についても、この時期の調査としてはしっかりとした計画となっております。
こうした三月短観の結果は、我が国の経済について、新興国経済の減速の影響から輸出、生産面に鈍さが見られつつも、基調としては緩やかな景気回復を続けているという見方に沿ったものであると考えております。
なお、企業の物価見通しについては、エネルギー価格が下落した中で、前回十二月調査と比べて下振れております。もっとも、企業が先行きの物価上昇率の高まりを予想しているという点は、これまでとは変わっておりません。
この発言だけを見る →事業計画を見ますと、経常利益は、二〇一五年度については増益となり、過去最高水準となったほか、二〇一六年度についても、前年度との比較では幾分低下するものの、過去最高水準を維持する見込みであります。
こうした良好な収益環境を背景に、設備投資は、先ほど麻生大臣も述べられたとおり、二〇一五年度は前年比かなりのプラスになった模様でありますし、二〇一六年度についても、この時期の調査としてはしっかりとした計画となっております。
こうした三月短観の結果は、我が国の経済について、新興国経済の減速の影響から輸出、生産面に鈍さが見られつつも、基調としては緩やかな景気回復を続けているという見方に沿ったものであると考えております。
なお、企業の物価見通しについては、エネルギー価格が下落した中で、前回十二月調査と比べて下振れております。もっとも、企業が先行きの物価上昇率の高まりを予想しているという点は、これまでとは変わっておりません。