麻生太郎の発言 (財務金融委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○麻生国務大臣 これで、財務大臣につきましてから三年四カ月ぐらいがたったんだと思いますが、やはり初志貫徹というか、もともと資産デフレ不況からの脱却というのを優先順位の一番に掲げてまいりましたので、これがきちんとした形になって、だって、インフレになれば必ずよくなるとは限りませんので、インフレでも不況はありますし、デフレでも好況はありますから、そういった意味では我々は、少なくとも今のデフレ不況から脱却していくということは、優先順位として一番に置かねばならぬところだというのを念頭に置いて経済財政運営というのをこの三年四カ月やってきたと思っております。
おかげさまで、企業の収益は過去最高になりましたし、有効求人倍率、いわゆる就職難という面でいきますと、これは間違いなく二十四年ぶりの高水準というところになりましたし、また、よく言われる、春闘等々においてことしは上がり方が少ないとかわかったようなことを言っている人がいっぱいいますけれども、その前はベアなんか一回も上がったことはないんですから。ベアなんていう言葉すら出てわからなかった人もいるぐらい、ベアという言葉は絶えて久しく聞かない時代、それがベースアップというところまで来たので、三年連続ベースアップが続いたというところは、私どもとしては、非常に状況としては脱却しつつあるんだと思っております。
次に出てこなくちゃいかぬのは、やはり民間の活力というものが出番なのであって、過去最高の企業収益を出し、企業における内部留保も年間で二十四兆だ二十五兆だというような話が出ていますけれども、傍ら、それに見合う設備投資はどうかといえば、その二年間で五十兆出た企業利益、企業の内部留保に対して設備投資は五兆ですから。賃金が上がったといったって五千億ですから。
そういった意味では、やはり経営者も企業も、そういった状況を踏まえて、デフレではない、これからのことを考えて、長い間更新していなかった設備というものを新しくすることによって生産性は上がるし、また、電気等々の省エネが進んだ新しい設備はいっぱいありますし、いろいろな意味で新しい機械、設備というものが幾つも出てきますので、そういったものに置きかえてもらう。いわゆる設備投資の更新です。
そして、企業において従業員というものを見た場合に、やはり従業員の賃金というものが、リーマン・ショックのころに比べて日本の場合は、あれを一〇〇とすれば今は九七、八か九ぐらいだと思いますので、アメリカ等々の国はみんな一二〇とか一三八とか上がっていますので、そういったところを見ると、日本の所得というものをもう少し上げていく方向を考えてしかるべきなんだと、私どもはそう思っております。
方向としては私どもは決して間違った方向で歩いていないとは思いますけれども、少なくとも企業の労働分配率、労働分配率というのは、企業が持っている金をいかにどれだけ従業員に払うかということだと思いますが、労働分配率はこの三年間下がってきているんですから、何だかんだ言っても労働分配率は、かつては七七、八が今は六七、八ぐらいしかないと思いますので、そういった意味では、間違いなくここらのところも考え直さないかぬところに来ている。やはり経営者もマインドを変えないかぬ、そういったことになってきているんだと思いますので、我々としては引き続き、政労使の会議を含めていろいろ経営者の方々とも率直な話をして、この日本という国というので次なる方向としてきちんとしたものを出して、日本という国は、やはり技術的にははるかにすぐれたものがいっぱいありますし、それを点々としている部分をきちんとみんなつなぎ合わせていくというようなことを今確実にやりつつありますけれども、そういったものから新しいものが生み出されることイコールイノベーションとかいろいろな、片仮名が多いですけれども、生産性が上がってくるということに全力を挙げていかねばならぬことだと思っております。