石破茂の発言 (地方創生に関する特別委員会)
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○石破国務大臣 委員のお考えに、私は、一〇〇%と言ってもいいです、同意をしたいと思っております。
GDP六百兆ということを目指してそれは頑張っていかねばならない。委員御指摘のように、誰でも名前を知っている製造業、ここに雇用されている労働者というのは全体の二割しかいないわけですし、それが稼ぎ出す経済というのは経済全体の三割でしかないわけで、労働者の八割、そして経済の七割はそれ以外の産業が担っているわけでございます。
ですから、そこに伸び代が多くあるのではないか。確かに、世界を相手に頑張っている製造業というのは、本当に伸びるところまで伸びて、少しでも伸ばそうと思ったらこれは大変なことで、ですから製造業も大変な競争の中にいるわけですが、今まで、公共事業があるものね、あるいは誘致企業があるものねということで地方が支えられてきた部分は否めないと思っております。
平成四年、平成十四年、平成二十四年と、四十七都道府県の一人当たりの労働生産高というものをずっと表にしてみると、相当の変化がございます。お金だけをもってして幸せだと言うつもりは私は全くありませんが、そこにおいてこれだけの変化があるのはなぜだろうか。日本全体の経済という抽象的なものがあるわけではございませんで、大分県なら大分県、大分市なら大分市、別府市なら別府市、日田市なら日田市というものがあるんだろうと思います。そこでどのような産業構造になっており、どの部分が伸びていくのか。
お金だけで幸せなのではなくて、例えて言いますと、神奈川県秦野市に鶴巻温泉というところがございます。これも有名な話ですが、あそこには陣屋という大変由緒ある日本旅館があります。これがリーマン・ショックの後、非常に経営が苦しくなりました。そこで、ホンダに勤めていた技術者の方が、四代目として後を継ぐ形で経営をされるようになったんですね。そこで私は本当に驚いたのは、今まで常識では考えられなかった旅館の週休二日制というのをやるわけです。それによって従業員の方々のきちんとしたお休みがとれるようになりましたと。お客様もこの日とこの日はお休みだよねということは知っているわけです。そのことによって従業員のお給料は上がりました。そこの経営の理念は、顧客の満足度も大事だが従業員の満足度を上げていかねばならないということでございました。それによって赤字を解消し黒字に転じたというような例というのを見て、私は非常に感心をしたところでございます。
そこは、ITを使った経営というものがなされる。でも、ITを使うのはなぜなのかといえば、フェース・ツー・フェースの時間をふやすためにITを使うのだという考え方でございました。ですから、農業も漁業も林業もそうです、あるいはサービス業もそうです、そういうところに、労働生産性を上げながら人を幸せにしていくということが可能なのではないだろうかと思います。
大事なのは数字ではなくて人の幸せ感でございまして、もう一つは、委員から、書かれたもので勉強したのですけれども、結局、私たちは、先人の残した遺産の上に生きているところはあるんです。だけれども、日本の場合に、例えば、家というのはローンを払い終わったら価値がゼロになる、これって本当に幸せなんでしょうかということもあります。
ですから、何が人の幸せなのかということを第一に考えていかねばならないのでありまして、それは、生産性を上げる、GDPを上げるということが目的なのではございません。それはあくまで手段だと理解をいたしておるところでございます。