今村雅弘の発言 (東日本大震災復興特別委員会)

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○今村委員長 これより会議を開きます。
 東日本大震災復興の総合的対策に関する件について調査を進めます。
 この際、東日本大震災の復旧・復興状況等調査のため、岩手県に委員を派遣いたしましたので、派遣委員を代表いたしまして、私からその概要を御報告申し上げます。
 なお、派遣の日程につきましては、当初五月十五日から十六日の二日間を予定しておりましたが、諸般の事情により一週間延期し、去る五月二十二日から二十三日に委員を派遣いたしましたので、御了承願います。
 派遣委員は、理事小田原潔君、島田佳和君、冨樫博之君、西村明宏君、金子恵美君、階猛君、委員鈴木俊一君、藤原崇君、真山祐一君、高橋千鶴子君、畠山和也君、椎木保君、そして、私、今村雅弘の十三名であります。
 それでは、調査の概要について御報告申し上げます。
 二十二日、復興庁岩手復興局より岩手県の被害状況及び復興現状等について説明を聴取しました。
 中でも、水産業及び漁港に係る推計被害額が県全体の約七割を占め、沿岸部の被害率は推定資本ストックの四七%と、他県と比較し極めて高いとのことでありました。水産業の復旧状況については、水揚げ量が約六割、水揚げ金額が約九割回復し、漁船、養殖施設及び水産流通施設はほぼ全てが復旧し、水産加工業者も約九割が事業を再開しているものの、人手不足や販路の回復が課題である等の説明がありました。
 翌二十三日、久慈市、九戸郡野田村及び下閉伊郡田野畑村を視察しました。
 久慈市では、遠藤市長より、久慈港の湾口防波堤の早期完成、再生可能エネルギーの普及に向けた送電網の強化及び津波浸水想定区域内にある小学校の高台移転改築費に対する高率の補助について要望が出されました。その後、久慈市の被害状況及び復旧状況について概要の説明があり、久慈港周辺地域では津波により水産加工施設は全壊したものの、中小企業等グループ補助金制度等の活用によりほぼ復旧していること、観光振興については、ドラマのロケ地となった知名度を生かしインバウンドの誘致にも力を入れていく方針とのことでした。
 続いて、久慈市漁業協同組合のオリジナル商品である冷凍しめサバの加工現場を視察し、市場は全国に展開されているが、現在の課題として水揚げ高の減少による原料価格の高騰、労働力不足、物流ルートの拡大等が挙げられるとの説明が組合長からありました。
 その後、株式会社マルサ嵯峨商店久慈工場を視察し、代表取締役より説明を聴取しました。水産加工施設が東日本大震災復興交付金等により再建したこと、工場再建後は黒字経営が続いていること、年間を通じた生ウニの全国販売に向けた保存技術の開発を模索していること等、震災後の新たな一歩を踏み出した一方で、補助金にかかる重い税負担の現状、会社の継承者問題等、さまざまな課題について現場の生の声を聞く機会となりました。
 次いで、野田村に入り、都市公園整備事業と城内土地区画整理事業を視察し、小田村長より説明を聴取しました。
 野田村が進めている都市公園整備事業は、防災集団移転跡地を災害危険区域に指定することにより、都市公園整備事業として全面的な用地買収を可能としたものであり、整備された都市公園は津波防災緑地としての緩衝機能も期待されるとのことでありました。また、城内土地区画整理事業では、インフラ整備と住宅建設を同時に進めることにより住民の入居までの時間を短縮する試みを行ったとの説明がありました。
 その後、震災当日八十一名の園児と十四名の職員全員が無事避難し、全国からも注目される取り組みを行っていた野田村保育所を視察し、野田村副村長及び保育所関係者から説明を聴取しました。同保育所は、平成十七年、岩手県のハザードマップ見直しにより津波浸水想定区域に指定されたことを受け避難訓練の取り組みを開始し、月三回の早歩き散歩、保護者同伴の避難訓練、年齢に応じた訓練と個別配慮、私有地を横切る承諾の事前取りつけ等を盛り込んだ津波避難訓練計画を作成し、日ごろの訓練を絶やさなかったとのことです。
 次いで、田野畑村に入り、石原村長より復興状況の概要を聴取するとともに、島越地区自治親交会の方々との意見交換会を行いました。
 同地区においては、復興交付金を活用した島越駅前広場整備事業により、津波で流失した島越駅舎が復旧し、コミュニティーの維持を目的とした島越コミュニティーセンターが完成しておりました。
 意見交換会では、二つの団地に分かれて整備された災害公営住宅と自力再建による住まいへの入居もおおむね完了した一方で、津波により水産加工関連施設が全滅したこと等から島越地区の世帯数は震災前の半数近くに減少し、公営住宅を含み現在約百三十世帯となってしまった、小さな地域にもっと目を向けてほしいとの声がありました。また、集落の分断による郵便局や金融機関のある地区への高齢者の移動手段の確保、若い世代が戻り始めているにもかかわらず産業の再生が進まないこと、観光資源の活用や地元の海産物に付加価値をつけて売り出すPR手法のノウハウ不足等といった課題が挙げられました。
 以上が調査の概要であります。
 震災後五年余を経て、水産加工施設の復旧、防災集団移転促進事業や住宅再建等の基盤整備は進展しているものの、産業、なりわいの再生、地域コミュニティーの維持等の課題に対しては、引き続き被災地の声に耳を傾け、よりきめ細かい柔軟な対応が必要であると強く認識いたしました。
 最後になりましたが、今回の調査に御協力いただきました皆様に心から御礼を申し上げまして、御報告とさせていただきます。
 以上であります。
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発言情報

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発言者: 今村雅弘

speaker_id: 13113

日付: 2016-05-27

院: 衆議院

会議名: 東日本大震災復興特別委員会