中村愼の発言 (法務委員会)
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○中村最高裁判所長官代理者 お答えいたします。
裁判所といたしましては、司法制度改革審議会以来、民事訴訟事件について合議率を一〇%に、人証のある対席判決事件の審理期間を平均十二カ月にするということを目標としてきており、平成二十四年の定員法の審議の際には、この目標を実現するために、当時の事件数を前提として四百人規模の増員が必要であるというふうにお答えさせていただいたところでございます。
その後、平成二十七年までの四年間で百三十名弱の増員を認めていただいたところでございますが、医事関係訴訟、建築関係訴訟、ITシステムに関する訴訟など専門的知見を要する事件、また、老人介護施設での死傷事故に関して人的、物的体制が当時の要求水準を満たしていたものであったかどうかということが論点になる訴訟のように、先例に乏しく、社会活動に与える影響を踏まえた判断が求められる事件という、複雑困難な事件が増加しているという状況にあります。
そのような状況のもとで、合議率は依然四・七%、人証のある対席判決の事件の審理期間は平均二十・一カ月にとどまっているところでございまして、さきの目標に向けて、さらに合議による審理ということをこれまで以上に充実強化していく必要があるというふうに考えております。
また、家庭裁判所の分野におきましても、近年、累積的に増加しております成年後見関係事件について、不正の早期発見や被害拡大防止のための適切な監督ということが必要ですし、個人の権利意識の高揚、少子化の急速な進行を背景として、子をめぐる事件を初めとする複雑困難な事件がふえてきております調停事件の適正迅速な処理を行うため、裁判官の人的体制を強化するということが必要であるというふうに考えております。
このように、民事及び家事部門における事件の適正処理のために、人的体制の強化が必要な状況にはございます。ただ、判事の給源が限られておりまして、一度に増員するということが困難でありますため、判事にどれだけ充員できるかどうかということを踏まえつつ毎年の増員数を決定してきているところでございまして、平成二十八年については三十二名の増員をお願いしているというところでございます。