井出庸生の発言 (法務委員会)

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○井出委員 基本的には、原則、移動は認めないと。今おっしゃった任意、自由にというのは、前回も自由気ままにというようなことをおっしゃったんですけれども、私もそんなことは到底申し上げるつもりはないんですよ。何か実習先との間に問題があって、どうしても続けたい、そういうものは何とかならないかという視点でやっておりまして、私のきょう質問をさせていただく感覚からすれば、やはりここを変えるとこの制度というものは趣旨が大きく変わってくると思いますので、法律の修正などが必要なのかなとは思っているんですが。
 まず、この間、冒頭に聞きました憲法の公共の福祉問題なんですけれども、私なりにちょっといろいろ調べてまいりまして、私が問題としています職業選択の自由、憲法二十二条の公共の福祉に関連する答弁というものを調べてみました。
 昭和六十一年五月八日、参議院の法務委員会で当時の法務大臣官房司法法制調査部長が言われているんですが、「「公共の福祉に反しない限り」ということがこの条文においてわざわざ書いてあるわけでございまして、その意味合いは、憲法上いろいろ議論されておりますけれども、やはり外国人にも保障されておりますけれども、合理的な理由がある場合には制限があるということも当然である」と。これは恐らく、前回、宮川さんがおっしゃった、法律である程度制限ができるということかなと思います。
 もう一つ、昭和五十七年四月二十二日、これは衆議院の地方行政委員会なんですが、当時の警察庁刑事局保安部長が「憲法二十二条第一項は、公共の福祉に反しない限り職業選択の自由を保障している」「つまり、職業選択の自由といえども、公共の福祉のために政策的見地から、法律をもってこれを制限し得る」と。
 ですから、この二つの答弁を聞いておりますと、外国人技能実習生にいろいろな制限をかけていくということは、ある程度、法律に沿って合理性があるという旨の答弁なんです。
 その一方で、平成二十五年四月二十六日、これは質問主意書に対する答弁書なんですが、長妻昭衆議院議員が出された質問主意書に対する安倍晋三内閣総理大臣の憲法観に対する答弁書。これは、「「公共の福祉」とは、人権相互の矛盾・衝突を調整するための原理である」「その具体的な内容や制約の可能な範囲等については、個別の立法の目的等に応じて具体的に判断する必要」があると。同じような答弁は、第百五十六回国会参議院武力攻撃事態への対処に関する特別委員会、平成十五年五月二十三日、福田康夫大臣がされているんですが、やはり同じように、「その具体的な意味内容は、立法の目的などによって、立法の目的などに応じまして様々でございます。」と。
 ですから、私の解釈ですと、在留資格、外国人技能実習生にさまざまな制限を法律でかけていくということは是とされる、しかし、その範囲というものは、やはり立法の目的に沿うかどうかというところが大変重要であると。
 そういう見地に立ちますと、技能実習制度の目的の中に、研修をきちっと適切に受けられるような環境、そういう環境の中でやらなければいけないと。決してこれは一カ所でやらなきゃいけないとは書いてないわけなんですよ。今度の法律は、研修をきちっと完遂するためにそういう環境をきちっとつくることが大事なんだと。そういう立法の目的であるとすれば、私が前回申し上げて、またきょうも申し上げていくような、実習生が最初の実習受け入れ先とどうしても合わない、かえたい、そういうことに対しての移動の自由というものは十分認め得る話なんじゃないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 井出庸生

speaker_id: 30597

日付: 2016-04-19

院: 衆議院

会議名: 法務委員会