法務委員会

2016-04-19 衆議院 全187発言

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会議録情報#0
平成二十八年四月十九日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 葉梨 康弘君
   理事 安藤  裕君 理事 井野 俊郎君
   理事 城内  実君 理事 鈴木 馨祐君
   理事 吉野 正芳君 理事 井出 庸生君
   理事 逢坂 誠二君 理事 國重  徹君
      あかま二郎君    大塚  拓君
      大見  正君    奥野 信亮君
      門  博文君    上川 陽子君
      今野 智博君    白須賀貴樹君
      瀬戸 隆一君    田所 嘉徳君
      谷川 とむ君    辻  清人君
      冨樫 博之君    中谷 真一君
      藤原  崇君    古田 圭一君
      宮澤 博行君    宮路 拓馬君
      八木 哲也君    若狭  勝君
      後藤 祐一君    柚木 道義君
      鷲尾英一郎君    大口 善徳君
      吉田 宣弘君    清水 忠史君
      畑野 君枝君    木下 智彦君
      上西小百合君    鈴木 貴子君
    …………………………………
   法務大臣         岩城 光英君
   法務副大臣        盛山 正仁君
   法務大臣政務官      田所 嘉徳君
   厚生労働大臣政務官    三ッ林裕巳君
   政府参考人
   (法務省入国管理局長)  井上  宏君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 宮川  学君
   政府参考人
   (文化庁文化部長)    内丸 幸喜君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           大西 康之君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           堀江  裕君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局次長)           苧谷 秀信君
   政府参考人
   (厚生労働省職業能力開発局長)          宮川  晃君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           木暮 康二君
   法務委員会専門員     矢部 明宏君
    —————————————
委員の異動
四月十九日
 辞任         補欠選任
  門  博文君     中谷 真一君
  笹川 博義君     大見  正君
  宮川 典子君     瀬戸 隆一君
  階   猛君     後藤 祐一君
  山井 和則君     鷲尾英一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  大見  正君     白須賀貴樹君
  瀬戸 隆一君     八木 哲也君
  中谷 真一君     谷川 とむ君
  後藤 祐一君     階   猛君
  鷲尾英一郎君     山井 和則君
同日
 辞任         補欠選任
  白須賀貴樹君     笹川 博義君
  谷川 とむ君     門  博文君
  八木 哲也君     宮川 典子君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律案(内閣提出、第百八十九回国会閣法第三〇号)
 出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案(内閣提出、第百八十九回国会閣法第三一号)
     ————◇—————
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葉梨康弘#1
○葉梨委員長 これより会議を開きます。
 第百八十九回国会、内閣提出、外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律案及び出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として法務省入国管理局長井上宏君、外務省大臣官房参事官宮川学君、文化庁文化部長内丸幸喜君、厚生労働省大臣官房審議官大西康之君、厚生労働省大臣官房審議官堀江裕君、厚生労働省職業安定局次長苧谷秀信君、厚生労働省職業能力開発局長宮川晃君及び国土交通省大臣官房審議官木暮康二君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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葉梨康弘#2
○葉梨委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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葉梨康弘#3
○葉梨委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。井出庸生君。
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井出庸生#4
○井出委員 おはようございます。民進党、信州長野の井出庸生です。きょうもよろしくお願いをいたします。
 きょうも、前回に続きまして、この技能実習法案の一番ポイントだと私は思っているんですが、実習生の移籍、移動の自由について、もう少し多角的な論点から話を伺ってまいりたいと思います。
 まず井上さんに伺いたいんですが、前回ちょっとしつこいぐらいに聞いた、法務省のつくられた技能実習生の入国・在留管理に関する指針、また、これと似たようなものが、厚生労働省も、技能実習制度推進事業等運営基本方針、厚生労働大臣公示というもので、「技能実習の継続が不可能となった場合の取扱い」のところで、「技能実習生に責がなく、」と、同じような表現があるんです。
 この二つの指針ですとか基本方針というものは、私が申し上げているように、何かトラブルがあって、実習生が継続をしたい、この人だったら継続できそうだ、そういう人に対して転籍、移動を認めていくようにする、それは、何か運用を変えることで可能なのか。ただ一方で、前回の答弁を聞いておりますと、これはちょっと、運用を変えても法律を変えない限りはなかなか私の思いは届かないかなと思うんです。
 そのあたり、これは法律の修正を求めた方がいいのか、運用の改善を求めた方がいいのか、まず、私の立ち位置、論じ方について、こうしてくれという御教示をいただきたいと思います。
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井上宏#5
○井上政府参考人 おはようございます。きょうもよろしくお願いいたします。
 委員御指摘の、技能実習の継続が困難になった場合に、技能実習生が困難になったことについて責めを有するかどうかで技能実習の継続を認めるかどうかということについて、今、運用上の措置として行っておるところでございます。法律上は、そこの点を明確にする規定は今のところございませんし、今度、新法におきましても、在留資格として、技能実習制度というものは、認定された技能実習計画に基づいて技能を要する業務に従事する活動ということで定めるにとどまります。
 どういう場合に技能実習生の任意に、自由に移動できるようにするかというところは、その制度趣旨との関係で運用で定めているところであります。
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井出庸生#6
○井出委員 基本的には、原則、移動は認めないと。今おっしゃった任意、自由にというのは、前回も自由気ままにというようなことをおっしゃったんですけれども、私もそんなことは到底申し上げるつもりはないんですよ。何か実習先との間に問題があって、どうしても続けたい、そういうものは何とかならないかという視点でやっておりまして、私のきょう質問をさせていただく感覚からすれば、やはりここを変えるとこの制度というものは趣旨が大きく変わってくると思いますので、法律の修正などが必要なのかなとは思っているんですが。
 まず、この間、冒頭に聞きました憲法の公共の福祉問題なんですけれども、私なりにちょっといろいろ調べてまいりまして、私が問題としています職業選択の自由、憲法二十二条の公共の福祉に関連する答弁というものを調べてみました。
 昭和六十一年五月八日、参議院の法務委員会で当時の法務大臣官房司法法制調査部長が言われているんですが、「「公共の福祉に反しない限り」ということがこの条文においてわざわざ書いてあるわけでございまして、その意味合いは、憲法上いろいろ議論されておりますけれども、やはり外国人にも保障されておりますけれども、合理的な理由がある場合には制限があるということも当然である」と。これは恐らく、前回、宮川さんがおっしゃった、法律である程度制限ができるということかなと思います。
 もう一つ、昭和五十七年四月二十二日、これは衆議院の地方行政委員会なんですが、当時の警察庁刑事局保安部長が「憲法二十二条第一項は、公共の福祉に反しない限り職業選択の自由を保障している」「つまり、職業選択の自由といえども、公共の福祉のために政策的見地から、法律をもってこれを制限し得る」と。
 ですから、この二つの答弁を聞いておりますと、外国人技能実習生にいろいろな制限をかけていくということは、ある程度、法律に沿って合理性があるという旨の答弁なんです。
 その一方で、平成二十五年四月二十六日、これは質問主意書に対する答弁書なんですが、長妻昭衆議院議員が出された質問主意書に対する安倍晋三内閣総理大臣の憲法観に対する答弁書。これは、「「公共の福祉」とは、人権相互の矛盾・衝突を調整するための原理である」「その具体的な内容や制約の可能な範囲等については、個別の立法の目的等に応じて具体的に判断する必要」があると。同じような答弁は、第百五十六回国会参議院武力攻撃事態への対処に関する特別委員会、平成十五年五月二十三日、福田康夫大臣がされているんですが、やはり同じように、「その具体的な意味内容は、立法の目的などによって、立法の目的などに応じまして様々でございます。」と。
 ですから、私の解釈ですと、在留資格、外国人技能実習生にさまざまな制限を法律でかけていくということは是とされる、しかし、その範囲というものは、やはり立法の目的に沿うかどうかというところが大変重要であると。
 そういう見地に立ちますと、技能実習制度の目的の中に、研修をきちっと適切に受けられるような環境、そういう環境の中でやらなければいけないと。決してこれは一カ所でやらなきゃいけないとは書いてないわけなんですよ。今度の法律は、研修をきちっと完遂するためにそういう環境をきちっとつくることが大事なんだと。そういう立法の目的であるとすれば、私が前回申し上げて、またきょうも申し上げていくような、実習生が最初の実習受け入れ先とどうしても合わない、かえたい、そういうことに対しての移動の自由というものは十分認め得る話なんじゃないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。
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井上宏#7
○井上政府参考人 技能実習が継続困難になった場合の原因の帰責事由が技能実習生側にあるのか実習実施者側にあるのかという問題につきましては、個々の事案ごとに全体のことを見渡して判断していかなければならないわけでございます。
 その中で、技能実習生側に責めがあるというのは非常に悪質な場合でございまして、例えば、より高い賃金を求めて失踪した場合でありますとか、およそ指示、命令を聞かずに労働を放棄して働かなくなってしまうとか業務を妨害するとか、そういう非常に悪質な場合でございまして、そうでない場合には、いろいろ事情もございますので、環境が許せば、運用上はかなり広く技能実習を継続する方向で動いているという実情がございます。
 今委員が御指摘になったのと少し違うかもしれませんけれども、例えば、実習の継続を認めた事例といたしまして、技能実習生が近隣住民とトラブルを起こして苦情が続発したために、実習機関が監理団体に実習生を引き揚げてもらったというような事例もございますけれども、このようなものも実習の継続にはつながっておりますので、本当に責めが、明らかに技能実習生側にひどいものがあるというもの以外は、運用上はかなり広く実習の継続を認めて今も行われておりますし、今後とも同じ法律の趣旨の範囲内で運用していくことになると思います。
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井出庸生#8
○井出委員 移動の自由が認められている件数というものは、そんなに多くはないんですけれども、一定数ある、そういうことは前回伺いました。
 ただ、この技能実習制度というものは、一年ないし三年、これから五年になりますが、そういうことを見越して、外国の方が、必要な資金も含めて、借金される方もいると聞いておりますが、そういうかなりの覚悟を持って来ておりますので、転籍がかなう人というのは、もしかしたら大変環境に恵まれた人なのかもしれません。むしろ、いろいろな御苦労を受けながらも、何とかここで研修を全うして頑張らなければ母国に帰っても顔向けができぬ、そういう思いで我慢をされている方も相当数いるのではないか。そういうところから、いろいろな人権侵害の事例ですとか、そういうものが出てくるんじゃないかなと思うんです。
 人権侵害なんかを、そういうものを支援しているような団体に聞きますと、やはり三年の期間であれば、最後の方に、二年九カ月とか、終わりの方にその問題を取り上げるケースが多い、それは実習生の意向でもあって、そういうケースが多いんですという話を聞きますと、結構我慢をされているんじゃないかな、そんなような思いを持っているんです。
 少し話をかえますと、大変アンケートの結果がいいということは何度も言われてまいりました。ただ、アンケートの返事自体が大変少ない、そういうことも言われているんです。
 私、きょうは本を一冊読んでまいりまして、「外国人労働者受け入れと日本社会 技能実習制度の展開とジレンマ」、カミバヤシチエコさんとお読みするんでしょうか、東京大学出版会で出されている、二〇一五年三月に出ている本なのですが、この本の中で大変おもしろいアンケートがありまして、この方は、連合の関連する外国人労働者問題研究会に協力をいただいて、実際に中国人実習生五十人に聞き取りをやっている。そのことが本に書かれているんですが、それは、今までここで議論してきましたアンケートとは大変内容が異なる、そういう中身になっております。
 特に私が注目をしたのは、まず、その五十人の調査対象実習生の半数がもともとは無職だった、または近代的工場労働、技能実習でやるような作業と無縁の農村での就労者であった、そういう結果が一つありました。
 それから、もう一つ私が着目したのは、その五十人に聞き取りをして、帰国後の希望する働き方、その中で、もとの会社に戻りますとか自分で起業しますとか幾つかの回答があるんですが、二〇%の方は、しばらくの間は仕事をしたくないと回答している。もとの会社に戻ると言っているのは、六%、わずか三人にすぎない。
 もう一つ事例を紹介しますと、技能実習をやっている研修生が自覚をする、技能の向上をどの程度感じているのか、そういう設問に対しては、四二%の方が、母国の仕事と異なるのでわからない、技能向上の有無は母国の仕事と違う仕事なのでわからないと。一八%の人は、母国の仕事よりもレベルの低い仕事をしていると。
 こうした調査を見ますと、法務委員会でアンケートで議論されてきた、大変国際貢献になっているという半面と、それと、多くの人権侵害の事例が新聞報道とかでもありまして、それはもしかしたら大変極端な例なのかもしれません。
 ただ、私が今ちょっと概要を紹介しましたこのアンケートというものは、その中間といいますか、非常に実態に即したものではないかなと思っておりますし、これを見ておりますと、やはり、研修生は本当に技能を自分たちの国に伝えるために来ているのかと。
 もう一つ言えば、このアンケートでは、技能実習の職場で困ったことということで、七四%の方が、賃金が低いと回答されているんですが、これを見ますと、やはり技能実習生という方は、出稼ぎという言葉がふさわしいかどうかわかりませんが、ある程度決められた期間、しっかりこっちで仕事をして、予定していたお金を稼ぐかどうかが最大の満足度であると。
 私もこの質疑を始めてから現実的なことを考え始めておりまして、外国の皆さんのニーズをきちっと受けとめるのであれば、なおのこと、研修の完遂、途中で帰らない、きちっと三年間やっていく、そういうことに対する、これはどっちが国際貢献なのかいまだ私も整理がついていないのですが、日本が国際貢献を受けているのか、それとも、外国の貧しい労働者に対して一定の労働と給料を提供しているという国際貢献になるのかわかりませんが、現実的な側面を見ても、研修をきちっと達成させること、そしてそのためには移動を認めていくこと、これは、技術云々、何とか云々というよりも、このことは非常に重要じゃないかなと思うんですけれども、局長、いかがでしょうか。
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井上宏#9
○井上政府参考人 始めた研修をきちんと遂行して、技能を適切に身につけて持って帰っていただくというのがこの制度の趣旨でございます。
 それで、新法のもとにおきましては、技能実習計画につきましては、外国人技能実習機構におろしますけれども、主務大臣の認定制にいたしまして、その内容とか体制とか待遇とか、いろいろな要件がきちんとしているということを確認して、適切であるということを認定したものに従ってやる。この技能実習計画は、技能実習の実施者が技能実習生ごとに、かつ、一号、二号、三号の段階ごとにつくるというものでございまして、それに沿って業務に従事する活動を在留の条件として認めるという制度になってございます。
 したがって、本来の一番いい形は、技能実習計画どおりにその場でずっと働き続けて、技能をしっかり身につけて帰っていただくということになりますが、一号から二号に上がる段階、二号から三号に上がる段階で、ほかの実施者にかえられるかどうかという論点がもう一つございます。
 その点につきましては、今までは一号、二号だけでございましたので、初歩のレベル、初級に達するレベルでございますので、それは一貫したところでやった方が合理的、効率的に修得できるだろうということですが、今度、三号に行くときには、いわば初級を超えて応用段階に入りますので、体制がきちんとしておれば、そこの段階では移動できるように、そういうふうに取り扱いを変えていこう、新たにそういう取り扱いをしていこうということにしているところでございます。
 そのようなことも含めまして、一つの段階の中でかわるということは原則的には考えておりませんが、二号から三号に上がるところではひとつ考えていこう、そういうふうにする予定でございます。
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井出庸生#10
○井出委員 この制度というのは、もともとは一年だったわけですよね。それが三年になり、今度五年になります。どこを次の段階、応用段階というかといえば、私は、一カ所一年だったら結構耐えられるんじゃないかと思うんですよ。私の応用段階というのは、やはり一号から二号の現行制度の中でもやはり移動は必要じゃないか、そういう考えを持っております。
 局長がおっしゃっている、計画的に、効率的に進めていくために一カ所にいなければいけないんだ、そういう話なので、実際に実施計画書というものをちょっといただいて見てみたんです。済みません、資料には提示はしておりませんが、到達目標というものは確かに書いてあるんですよ、技能評価試験中級合格、技能検定基礎二級の技能レベルと。あとは、研修の期間、それから監理団体、また、実習生の、恐らく名前、人数。それと、技能実習で何をやるかという作業と、あと、ここに数字で、一月から十二月までこの作業を毎月どのくらいの割合でやりますということが書かれているんですけれども、これは、一号を見ても二号を見ても、正直言って、どこに段階的なものがあるのか、一体どこに効率的なものがあるのか、単に総時間を十二なり十四で割り振っているだけじゃないかと。もっと言えば、これだったらなおのこと、移動したって、やりやすい環境でやった方がいいんじゃないか。
 この計画書を見る限り、全然、計画的とか効率的とか、そもそも計画書は、本人はかかわっていませんからね、つくるのに。そうすると、この程度の計画書で、何をもって計画的、効率的というのか。これを変えていくというならわかりますよ。最初の三カ月はこうやる、次の一カ月はちょっと疲れているからエネルギーをためてもらって、また次の二カ月は頑張りますとか、そういうことをやってくれるというのであれば、なるほど、一カ所にいなきゃいけないなと思うんですけれども、この計画書を見ている限り、一カ所にいなきゃいけない理由というものは見当たりませんし、一年が三年になり、三年が五年になるのであれば、それは確かに、受け入れ先があるかという問題は、受け入れ先の金銭事情がありますけれども、やはり制度として、移動の自由、受け入れ先の確保もやっていくということが法律にも書いてありますけれども、もう少しこのことを、受け入れ先の確保というものを具体的に実現可能なものにしていくということが必要じゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
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宮川晃#11
○宮川(晃)政府参考人 お答えさせていただきます。
 技能実習計画につきましては、適正に作成いただき、その計画に基づいて実施するという趣旨で行っているところでございますが、今先生御指摘のありました、自由にというわけではないけれども、移動できるようにした方がいいのではないかという趣旨でございますが、一方で、その場合に、では、どこまでを認めるのか、どういう理由があれば移転を認めるのかといった際に、特に、自由に認めることとの区別とした場合に、例えば、賃金が高い方に行きたいというようなことについては、趣旨、目的としてはちょっとそれはおかしいのではないのかというふうなこともありますし、逆に言えば、それに歯どめをすることもかなり難しい面もあるのではないかと承知しているところでございます。
 いずれにいたしましても、計画を立てて、計画どおりやっていくということについて、何か問題があって、計画どおりにいかないという趣旨が、御本人の責めに帰するようなもの、御本人の責任にない分野については、先ほど入管局長が答えましたように、もうそこでの実習が耐えられないというものについての移動については、そこは運用面で考えるにしても、一方で、そういう移動というものを、自由にというか、ある意味認めてしまいますれば、その点のところについての歯どめというものがなかなか難しくなるのではないかなと考えているところでございます。
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井出庸生#12
○井出委員 ちょっと先日も議論をしました、技術とか研究は、そういったものを続けているのであれば移動の自由が認められると。でも、それだって、基本的には、移動したらまた届け出も出さなければいけないですし、ほかのそういう技術とか研究並みに、研修という在留資格をそれと同じような制度設計にすることはできないんですか。
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井上宏#13
○井上政府参考人 委員のただいまの御指摘は、恐らく、外国人の受け入れの基本政策にかかわる論点にかかわってくると思います。
 つまり、いわゆる専門的、技術的分野の外国人は積極的に受け入れるということで、御指摘の研究でございますとか技術、人文知識等のところは、広く活動を認めて積極的な受け入れを図っておりますけれども、技能実習で取り扱っているような分野は、いわば非専門的、技術的分野でございまして、その辺の受け入れは基本的には慎重にやっていくという中でのことでございます。
 したがいまして、その中で、在留資格の定め方も、認定された技能実習計画に基づいてその業務に従事するという形にしてございます。ほかの専門的、技術的分野の在留資格は、例えば知識を要する業務とか、もう少し一般的に広く書かれておりますけれども、そういう意味で、技能実習計画は、計画どおり技能を身につけていただくのが一番合理的だという精神に基づいて、ある意味活動の幅を狭く定めておりますので、そこで、技能実習の期間中に自由に移動できるようにするというのは、技能実習とは別の観点での労働力の受け入れを認めることにかなり近づいてまいりますので、少し慎重な考慮が必要であろうと考えております。
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井出庸生#14
○井出委員 非専門的仕事なんだけれども技能を学ぶために一カ所にいなければいけない、専門的な技術や研究は移動してもいいと。それは何だか、日本語を聞いているだけでもおかしな制度だなと思うんですが、今、外国人受け入れの基本的な考え方というお話が出ましたので、その基本的なところを少し伺いたいのです。
 先ほど紹介した本の方は、まるでこの質疑のためにこの本を書いてくださったようなものでありまして、この著者の方が作成した資料の中に、低学歴労働力に占める外国生まれの人の割合、低学歴労働力というものを単純労働と定義されているんですけれども、その低学歴の労働に占める外国生まれの人の割合というものを各国別に出してくださっているすばらしい資料がありまして、アメリカは五四・一%が低学歴労働力に占める外国生まれの割合、これは二十五歳から三十四歳の層なんですけれども。要するに、アメリカは、半分以上の人、二十五歳—三十四歳の中で、低学歴、単純労働をやる、そういう人たちの半分は外国人だと。オーストラリアは四一・九%、若い人で学歴が低くて単純労働をする人の四一・九%は外国人だと。ドイツも三九・六%、スイスも七一・九%。つまり、ほかの国を見ると、若い人で単純労働をする人に外国人が大変多くなってきている。
 対して日本はどうなのか。日本はこういう数字というのは出したことはありますか。
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苧谷秀信#15
○苧谷政府参考人 そういう数字を出したことは今のところございません。
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井出庸生#16
○井出委員 そうなんですね。この本を見ていても、日本は、全体の労働力に占める低学歴者の割合、そういうものは例えば八・四%とあるんですが、今私が、アメリカは五四%だ、スイスは七一・九%だと、若い人の中で単純労働をするような低学歴の人の割合、その中に外国人が占める割合というものはやはりデータがないようで、この本でも横線になっているんですね。
 この外国人技能実習制度、基本的なところを伺うんですけれども、今、十九万人いらっしゃいますよね。これはどちらの局長に伺ったらいいのかわからないんですが、これからほかの国も技術的に進歩してきて、もう日本の技術貢献は要らなくなった、十九万人がいなくなった、そうなったときに、日本の労働というものは各産業で成り立つかどうか、そのあたりの所見を、やはり厚労省ですかね、教えてください。
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苧谷秀信#17
○苧谷政府参考人 議員御指摘のとおり、今後、長期的に見ますと労働力人口が減少傾向で推移するという中で、成長を実現していくために働き手の数の確保が重要である、これはそのとおりでございます。
 そういうことで、厚生労働省といたしましては、現在、一億総活躍社会の実現に向けまして、非正規雇用対策の推進あるいは多様な働き方の推進を初め、女性、若者、高齢者、障害者等の活躍推進、子育て、介護分野等における人材確保対策の推進等に全力で取り組んでいるところでございます。
 こうした中で、では、外国人労働者の受け入れをどうするかという基本的考え方につきましては、我が国の経済社会の活性化の観点から、先ほども申し上げていますが、専門的、技術的分野の外国人労働者の就業を積極的に推進するということにしております。
 一方、外国人労働者の受け入れ範囲をどう拡大していくかにつきましては、我が国の労働市場及び国民生活全体に与える影響に鑑みまして、我が国のあるべき将来像とあわせ、中長期的観点から、国民的コンセンサスを踏まえつつ、検討、議論していくべきものと考えてございます。
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井出庸生#18
○井出委員 答えを一生懸命理解しようとしていたら、何を質問したのかもわからなくなってしまったんですが、要は、外国人技能実習制度がなくても、では、日本人で全部の労働をやっていけるんですか。
 あくまでもこれは国際貢献だと言ってやってまいりましたけれども、例えば、今、十九万人いますよね。昔は少なかった。これを見ていると、どうも景気の動向と連動している。
 その中で私がちょっと着目をしたのは、一九九〇年代です。バブルが崩壊して、外国人の労働者が減った。日系人の方に至っては向こうに帰ってもらうような、そういう政策もあったと聞いておりますが、それでも、その時代、四万人台の外国人、この制度を使った受け入れがあった。それはどういうことかというと、景気とかに関係なく、技術貢献とかに関係なく、少なくとも九〇年代の日本で、四万人の外国人の方がいないと産業構造に穴があく、そういうことを端的に示しているのではないかなと思うんですよ。ですから、まず慎重に考えていく必要があるのはわかるんですけれども、慎重に、慎重にといって、一体いつまで慎重にやっていくのか。十九万人の数をどう見ていくのか。
 私は、別にここから何か高いレベルの要求をするつもりは全くないんですよ。十九万人を現実的に必要なんだと公式に認めなくても、やはり公式に認めてほしいですけれども、公式に認めないとしても、ただ、その人たちに移動の自由がない、職業選択の、職業選択と言ったらあれですけれども、同じ職種の別の選択肢というものがないというのは、労働関係のさまざまな基本権の中でこれは決定的に欠けていると思いますけれども、そういう御認識というのがあるのかないのか、伺いたいと思います。
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宮川晃#19
○宮川(晃)政府参考人 答弁させていただきます。
 先ほど入管局長からも話がありましたように、外国人技能実習制度も、研修、外国人技能実習という枠組みの受け入れの中での制約が当然あるものと考えております。そのためにも、研修を効果的、効率的に行うためにはどのようなある意味規制が必要なのかという観点もその枠組みの中にあると思います。
 その面で、憲法上の職業選択の自由について一定程度制約を受けるということがあるのもいたし方ないという点については御理解いただきたいと思いますし、また、そういう点で、今回の外国人技能実習制度が、技能実習制度である以上、技能実習が効果的に行われるべく判断された中での仕組みというふうに御理解いただきたいと思います。
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井出庸生#20
○井出委員 今度のこの法律が動き出したら、外国人技能実習生の数はふえるのかどうか、減るのかどうか、そういう見込みみたいなものは何か考えられているんですか。
 これからの日本の、外国人の労働と言うと国際貢献だという話になっちゃうんですけれども、外国人の方が労働にかかわっていくということは非常に大事なことであって、それは確かにいろいろな意見もありますけれども、現実として十九万人、大不況のときだって四万人、拡大せよという話があって今回の制度がある。そうした将来の予測、見立てというものは非常に大事だと思いますけれども、その辺は、労働力の確保という点で、何かそういう予測というのがあるのかないのか、教えてください。
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宮川晃#21
○宮川(晃)政府参考人 お答えいたします。
 この制度が、技能実習という、労働力確保の政策ではないという点について御説明させていただいているところでございますが、その観点から、労働力を確保するという発想のもとでの数字を予測するなり推計するということは、当然のことながら行っておりません。
 外国人技能実習制度そのものがどうなるのかということについては、これは民間ベースでのものでございまして、そういう意味では、相手国のニーズ、日本の受け入れキャパシティー、その他さまざまな要因があって、これがふえるか減るのかという点については一概にお答えすることは難しい点はありますが、いずれにいたしましても、ただ、三年から五年に延びるという点についてはふえる要因となると考えてはおりますが、実際どれくらいふえるのかとか、そういうことについての推計を行っているところではございません。
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井出庸生#22
○井出委員 根本的なところなので大臣に伺いたいんですが、外国人の方が、技能実習で十九万人、それから、恐らく、ほかの資格で働いている方も含めると七十万人という数字も最近あったかと思うんですけれども、それだけの方がおります。
 技能実習の十九万人だけとっても、今、ふえる要因はあるというお話がありましたけれども、日本の外国人の方の将来の労働とのかかわりを考えていくのは非常に重要なことだ。だけれども、今、宮川さんがおっしゃったように、この制度が技能実習である以上、そういう予測が立てられないというのは、日本の将来にとって大変な障害だと私は思いますよ。もう少し現実的に認めるものは認めて、私がさんざんこだわっている移動の自由ですけれども、来てもらうからにはちゃんと働きやすい環境を整えるとか、そういうことをやっていかなきゃいけないと思うんです。
 今の宮川さんの答弁、技能実習制度である以上、そういう労働力としての試算をしない、これは日本のこれからを考えるときに大変憂うべきことだと思いますけれども、いかがですか。
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岩城光英#23
○岩城国務大臣 先ほど来お話がありまして、関係局長から答弁しておりますとおり、技能実習制度は、労働力の受け入れを目的とする制度ではなくて、開発途上国等への技能移転を通じた国際貢献という重要な意義を有する制度であります。したがいまして、外国人労働者の受け入れ制度によって代替されるものではございません。
 そういう意味で、今回の法案により適正化を図りつつ、その制度趣旨に沿ったものとして今後とも活用していくべきものでありまして、外国人労働者受け入れにつきましては、技能実習制度の見直しとは別に議論されるべきものであると考えております。
 そこで、人口減少時代への対応について、まず、出生率の向上とか生産性の向上とか、あるいは女性や高齢者など潜在的な労働力の活用等の施策に取り組むことが必要と認識しておりますけれども、そうした取り組みがなされることを前提に、今後の外国人の受け入れのあり方につきましては政府全体で検討していく必要があると認識しておりまして、実際そういった取り組みもなされているわけでありますが、その中で、将来的な外国人の方々の受け入れの数の問題とか、そういったことについて検討されるべきものであると考えております。
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井出庸生#24
○井出委員 これもちょっと宮川さんに伺いたいんですけれども、さっき井上局長が、高度な専門的な技術を持っている人は積極的に受け入れるんだ、その一方で、非専門的な単純作業的な人たちの受け入れについては慎重でなければいけないと。それはそのとおりだと思うんですけれども、私が思うのは、そんなに悠長なことを言っている場合なのかなと。
 技能実習制度の一番の送り出し国というのは中国でした、最近ベトナムが急激に伸びてきているんですが。中国の中で、この技能実習に対する受けとめの変化、送り出しの変化、この制度が始まって三十年ぐらいになるんですかね、前身の制度からも含めると三十年近くなるかと思うんですけれども、送り出し国の感覚というものも大分変わってきているような気がしますけれども、その辺の認識というものはございますか。
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宮川晃#25
○宮川(晃)政府参考人 お答えいたします。
 技能実習制度は、繰り返しになりますけれども、開発途上地域等への技能等の移転を図り、その経済的発展を担う人づくりに協力するということを目的としていると申し上げさせていただきました。そういう中で、送り出し国の経済情勢、さまざまな変化が起こり得るということは先生御指摘のとおりだと思います。
 そういう中で、この技能移転を求める意図あるいは実習ニーズということについても、職種追加等に当たりましては把握しているところでございますが、今後の各送り出し国におけるそのようなニーズというものについてどのような形で把握していくことができるかどうかということについては、今後検討してまいりたいと思います。
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井出庸生#26
○井出委員 中国では、最初、八〇年代、九〇年代にこの制度が始まったときに、当時は、恐らく中国は、外国に行ける人も限られていた。一部のエリートが日本に来てやっていた。それが、中国の日本への派遣というものは、もう国を挙げて、省を挙げてやりますから、国や省がそういう会社みたいなものを設立して、三千人の実習生を日本に送り込んで、駐在員も送って、それをきちっとチェックしていくというようなこともやっているんですけれども、ただ、その中で、最近は中国も経済状況がよくなってきて、沿岸部ですね、沿海部に工場が建って、そういうところは経済的によくなってきた。そして、逆に、農村部の中で技能実習の人を確保するようになっていると。
 また、もう一つ、ちょっといろいろなデータを見ていて私は着目をしているんですけれども、中国は非常に力を入れていて、希望のあった人数に対して、その人数だけを集めるのではなくて、中には、希望している人数があって、日本人に来てもらってそれを面接する。希望の三倍ぐらいの人を用意して送り出しをしているところもあると。にもかかわらず、農村部の人が選ばれている。
 しかも、最近は男性女性比も逆転をしていると。この本によると、単純作業をやる、かつての日本の農村からの出稼ぎの女性の部分、女性がやってきた、何か縫い物をするとか、そういうところへのニーズがあるんじゃないかというような分析もありましたけれども、中国の送り出しの中の実態も変わってきている。
 もっと言いますと、日本はまだ、恐らくほかの国と比べると、単純作業をしたいという外国人が一つ行きたいところではあると思うんですよね。日本の給料は高いだろう、日本なら稼げると。これは研修制度ですという話は、また言っていただいても結構ですけれども、脇に置いておいて、日本に来るわけですよ。
 だけれども、中国はそういう貧しい人たちを中国に置いておけなかったから日本に送り出してきた。それが今は、中国だってこれから少子化になったり人不足になったら、そういうことはなくなるかもしれない。日本よりもっとほかの国に出した方が稼げるとなれば、そっちにかじを切るかもしれない。
 そういうことを考えると、今、外国人技能実習で受け入れている人たちの仕事というのは、さっき井上さんがおっしゃったように、高度の専門技術がある人は積極的にとってこなきゃいけない、だけれども、今、技能実習生にやってもらっている分野の人たちも、これから積極的にとっていかなきゃいけない、そういう時代にもう差しかかっているんじゃないか。にもかかわらず、技能実習なんだ、先の人数の予測はないんだ、一億総活躍だ女性の何とかだと。九〇年代のバブルがはじけた後でも四万人の人が雇用され続けたという事実もあるわけですよ。
 その辺、技能実習、技能実習と言い続けて、今、そうした日本の労働力を確保する大事なものを全部脇に置いてきているんじゃないですか。それでいいんですか。
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宮川晃#27
○宮川(晃)政府参考人 お答えいたします。
 繰り返しになりますけれども、技能実習制度はあくまでも人づくりという制度の設計になってございまして、先生の御指摘のようなさまざまな動きというものが、今後、世の中が大きく動いていくことがあり得ると考えているところでございます。
 今回の技能実習制度の見直しの中では、実習生の送り出しを希望する国との間での政府当局間取り決めをやっていこうということ、これは、一つは管理監督体制の強化という一環ではございますが、そういう中で、相手国政府なり当局との間での運用面での意思疎通を図りつつ、そういう面でのニーズの把握という形のものについては今後重視していかなければならない。
 そういう中で、技能実習制度を今後それぞれの送り出し国がどのように考えていくかということについては、私どもとしてもウオッチしていく必要があるんじゃなかろうかなと考えているところでございます。
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井出庸生#28
○井出委員 多分、今度は井上さんに伺いたいんですけれども、実習生に移動の自由がない、それは実習という性格上のものだという話。私は、憲法ですとか、技能実習を完遂する、実習しやすい環境をつくるこの法律の目的の観点からも、移動はあってしかるべきじゃないかという議論をさせていただきました。
 それと、もう一つ今、宮川さんと議論をさせていただいたんですけれども、今、外国人の方が技能実習の形で来てもらってやってもらっている単純作業を、では、これからその人たちがいなくて日本人でやれるのか。一億総活躍社会、女性の活躍する社会、大変結構です。
 また一方で、教育行政を見てみると、高校は今、無償化になっています。大学だって、憲法改正でただだ、そういう話も出てきております。子供が減っていって、教育にかける国の政策というものもこれからますます厚くなっていくでしょう。
 そうしたときに、今、外国人技能実習生の人たちがやっている仕事というものは、私は、技能実習でも、制度の名前は変えた方がいいと思いますけれども、いずれ、最初に申し上げているように、外国から来る人にとっても日本にとってもウイン・ウインでなければいけないと思うんですよ。在留資格というのは、いろいろ調べてみると、前おっしゃっていたように、国際慣習法で、外国人をどう受け入れるかはその国が決められるんだ、それは確かにおっしゃるとおりでいいんですけれども、だからといって、この間、國重先生が、反日感情で帰られたら困るというようなお話、来たくない日本、日本はちょっと環境も悪い、移動もできない、そういう時代がもう来ているんじゃないか。
 そういう視点を、いつまでも技能実習、技能実習と言っていて、そこも議論した上でこの制度が必要なんですと言うのなら、私も百歩譲って考えるんですけれども、この制度を現行とりあえず続けなきゃいけないのであれば、やはりこの移動の自由を一つとるかとらないか、全然これは違ってくると思いますし、その二つの面、日本に来る外国人からの目線、さっき言った憲法やらの問題、そういう二つの要素を考えても、やはり在留資格だから制限を設けていいんです、現実的にはそうとも言い切れない、もうそういうときなんじゃないですかね。
 今回この法律をやったら、いつまたこういう議論をするときがあるのかわかりませんし、ここは非常に大事な局面だと思いますけれども、いかがですか。
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井上宏#29
○井上政府参考人 委員の御指摘はちょっと多岐にわたっておりますので、全部答えられるかどうかわかりませんけれども、今回、技能実習という在留資格を整備して、制度の趣旨に沿って、そこから離れないようなものにして運用されるようにしようということで、適正化をしつつ拡充を図るということにしているところでございます。
 それで、委員御指摘の、移動の自由を認めるという趣旨がどの程度の内容であるのか、私、いま一つ把握しかねているところがございますけれども、かなり広範に認めるということであれば、先ほど申し上げましたように、一般の労働者の受け入れという形に近いものになろうかと思います。
 その点につきましては、これは先ほど大臣の答弁がありましたように、この技能実習制度は技能実習制度というところでよいものを持っておりますので、これはこれでよい形で生かし続け、なおかつ、別途、そうじゃない形での労働者の受け入れをするかどうか、やるならどういう形でするのかという議論を、これは国民のコンセンサスも見ながらになりますけれども、していく必要があるんだろうと思っております。
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