清水忠史の発言 (法務委員会)
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○清水委員 日本共産党の清水忠史でございます。
質問に先立ち、申し上げます。
本法案は、提出もされていない五月十八日の段階から理事会の協議とされました。翌十九日に、自民、公明、民進の三会派共同により提出され、二十日には趣旨説明が強行されました。昨日の理事懇談会では、日本共産党が徹底審議を求めたにもかかわらず、今国会で成立させることを前提とし、本日、たった一回の質疑をもって終局させ、採決をする日程まで押し切りました。
人権にかかわる重大問題でありながら、国民的議論も尽くさず強引に採決するやり方は、民主主義にかかわる問題であり、徹底審議を求めた我が党の主張について、自民党の理事からも、一理も二理もある、こう言いながら、なお日程を決めてしまいました。
ところが、けさの理事会で突然、質疑を続行するとの申し出が提出会派から正式にありました。
採決しないことは当然でありますが、提出会派の思惑によって混乱を招いた責任は極めて重いものであり、抗議したいと思います。
続いて、部落差別の解消の推進に関する法律案の質問に入ります。
本法案の提出が我が党機関紙しんぶん赤旗にて報道されるや否や、同和行政の終結にかかわってきた我が党地方議員、元議員や関係団体から声が寄せられました。
大阪府吹田市選出の元府会議員は、法案の提出に驚きと怒りを持って、かつての亡霊がよみがえったようだと述べ、同じく大東市の元市議からは、不公正な同和行政に支出した公金の返還を求めた住民訴訟でも勝訴した、今回の法案が通ればまた、大手を振って実態のない相談業務等に市財政が使われるのではないかと危機感を募らせ、滋賀県甲賀市の現職市会議員からは、甲賀市は、同和行政と決別すべく、部落解放・人権政策確立要求びわこ南部地域実行委員会から退会した、今回の議員立法はこれまでの地域の運動に逆行するものであり、禍根を残すと反対を表明しました。
大阪市の元市会議員からも、乱脈な同和行政をめぐりましては、例えば飛鳥会事件あるいは芦原病院問題等々、不公正、乱脈な公金支出があり、これを是正させるために、それこそ血のにじむような努力を関係者や地方自治体が行ってきた、ぜひとも、この法案について通さないように、大阪市の豊かな経験も生かしてほしい、こういう激励をいただいたところであります。
また、全国地域人権運動総連合、略称人権連からは、埼玉県で同和行政を終了した自治体があります、このような法律ができれば、終了がほごとされ、部落解放同盟などの要求どおりに事業復活するという混乱が生じるのではないかと、法案の制定に反対する要望書を法務委員各位に届けているはずであります。人権連の要請に対応したある自民党議員の秘書は、同感です、何で今さらなのでしょうかと述べたといい、自民党理事の一人は、理事懇談会の席で、説得力ある要望書だとも述べました。
改めて申し上げます。
部落問題とは、江戸時代までの古い身分制度の名残です。一部の地域が社会的差別を受けていたものであり、部落問題とは、封建時代の悪習であり、遺物です。
民権連の前身である全国部落解放運動連合会、略称全解連は、地域格差の是正、偏見の克服、住民の自立、自由な社会的交流の進展を部落問題の四つの指標とし、社会的運動によってそれらを克服することが大切だとしてきました。
いつの時代にも、偏見や誤解を持つ人はいます。しかし、そのような言動があったとしても、そんなん、口にすることと違うやろ、いつの時代の話してるんや、周りの人たちがこうたしなめたり批判したりして、社会として通用しなくなる状況がつくり出されることが部落問題を解決した状態であるということであります。
民権連と大阪府教育委員会とで、次のようなやりとりが昨年なされています。
生徒から先生に対し、被差別部落は今もあるのですか、どこですかと聞かれたら、先生はどう答えるのか。先生はこう言いました。「生徒から聞かれたとしても、そんなん、今、被差別部落なんてないよという言い方になると思います。」「どこやと聞かれたら答えないです。かつて差別されたところはあるかもしれませんけれど、今はそんなことないよという言い方になります。」
これが今日の同和問題の到達点であり、これを解決するために努力されてきた方々の本流だと私は思うんです。
ここで質問に入ります。
それを解消するために政府は何をしてきたのか。総額十六兆円以上と言われる予算を投じ、三十三年間にわたって同和立法による特別対策を行ってきました。同法律が二〇〇二年三月に終結した理由について、総務省に確認したいと思います。
二〇〇一年一月二十六日付の総務省大臣官房地域改善対策室が発表した「今後の同和行政について」の中で、特別対策を終了し一般対策に移行する主な三つの理由が書かれています。この三つの理由について述べてください。