安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 丸山穂高議員にお答えをいたします。
公的年金等控除や配偶者控除の見直しについてお尋ねがありました。
公的年金等控除を含めた年金課税の見直しについては、税制抜本改革法や社会保障制度改革プログラム法において、今後の年金制度改革の方向性も踏まえつつ、検討を行うこととされております。この趣旨に沿って、今後の年金制度改革の議論も踏まえつつ、検討してまいります。
配偶者控除については、配偶者の就労を抑制する効果があるとの指摘や、家庭における配偶者の貢献を評価すべきとの指摘を総合的に勘案しつつ、家族のあり方や働き方について国民的議論を行いながら、十分に検討していくべき問題であると考えています。
引き続き、政府税制調査会や与党税制調査会において検討されるものと考えています。
定数削減についてお尋ねがありました。
先日、衆議院選挙制度に関する調査会の答申が取りまとめられ、大島衆議院議長から、各党の御理解を得てこの国会において結論を得るべく最大限努力するとの意向が示されたところです。
各党各会派がこの答申を尊重し、定数削減を含む選挙制度改革の実現に向けて真摯に議論を行い、早期に結論を得ることによって、国民の負託にしっかり応えていくべきと考えています。
自民党においても議論が進められているところですが、私としては、この答申を尊重すると申し上げており、その上に立って議論が行われ、しかるべく結論が出るもの、そう考えているところであります。
消費税率の引き上げについてお尋ねがありました。
世界的にリスク回避の動きが金融市場で広がる中、我が国の市場でも変動が見られていますが、これは、中国の景気減速への懸念や原油価格の低下、米国の利上げの動向等の海外要因が背景と見られています。
しかしながら、我が国の実体経済を見れば、もはやデフレではないという状況をつくり出す中で、名目GDPは二十七兆円ふえ、企業の収益は過去最高となり、就業者数は百十万人以上増加するなど、日本経済のファンダメンタルズは確かなものと認識しています。こうしたファクトをまずはしっかりと見ていただきたいと思います。
来年四月の消費税率一〇%への引き上げは、世界に冠たる社会保障制度を次世代に引き渡す責任を果たすとともに、市場や国際社会からの国の信認を確保するためのものです。リーマン・ショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り、確実に実施します。経済の好循環を力強く回していくことにより、そのための経済状況をつくり出してまいります。
消費税と低所得者対策についてお尋ねがありました。
お尋ねの軽減税率制度は、給付つき税額控除、総合合算制度と並び、消費税率引き上げに伴う低所得者への配慮の観点から、検討課題の一つでした。
そうした中で、軽減税率制度は、給付つき税額控除といった給付措置とは異なり、日々の生活において幅広い消費者が消費、利活用している商品の消費税の負担を直接軽減することにより、消費者の方々が買い物の都度、痛税感の緩和を実感していただけるといった意義があるものと考えており、この点が特に重要であるとの判断により、導入を決定しました。
さらに、年収の低い方の飲食料品等の消費支出に占める割合は高収入の方よりも高くなっており、消費税が有している、いわゆる逆進性の緩和の観点からも有効であると考えています。
軽減税率制度の導入に伴い、他の二つの施策は、消費税率引き上げに伴う低所得者対策としては実施することはないと考えています。
お尋ねの、軽減税率を導入せずに消費税の標準税率を抑えるといった措置も実施することはありません。
なお、今般の軽減税率の適用対象品目の設定に当たって、消費税率一〇%への引き上げに伴う低所得者への配慮との趣旨を踏まえ、日々の生活の中での消費、利活用の状況、消費税の逆進性の緩和、合理的かつ明確な線引き、社会保障財源である消費税収入への影響等の諸点を総合勘案し、対象を決定したところであります。
新聞への軽減税率制度の適用についてのお尋ねがありました。
新聞については、日常生活における情報媒体として、全国あまねく均質に情報を提供し、幅広い層に日々読まれていること、この結果、新聞の購読料に係る消費税負担は逆進的になっていること等の事情を総合的に勘案し、軽減税率の適用対象とすることとしたところであり、新聞業界との癒着であるとの御指摘は全く当たりません。
なお、御指摘の通信料や電気、ガス、水道を含め、仮にさらに対象を拡大することについては、特定の物品やサービスのみを対象とすると、代替品との間でゆがみが生じ得ること、こうしたゆがみを回避しようとすれば、際限なく対象が広がり、社会保障財源となっている消費税収を減少させるおそれがあること等の問題があり、慎重であるべきものと考えております。
いずれにせよ、税制は国民生活に直結するものであり、多様な御意見に耳を傾けながら検討する必要があるものの、税制をゆがめることはあってはならないと考えています。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣麻生太郎君登壇〕