安倍晋三の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 稲津久議員にお答えいたします。
 核セキュリティーサミットの成果及びG7伊勢志摩サミットへの意気込みについてお尋ねがありました。
 核セキュリティーサミットでは、まず、ベルギーなどにおける一連のテロ攻撃に対し、世界の全ての国が立場の違いを超えて一致団結し、断固テロと闘わなければならないと強く訴えかけました。
 北朝鮮については、日米韓の三首脳が一堂に会し、一連の核、ミサイルによる挑発行動に対して、日米韓で緊密に連携して対処していくとの明確なメッセージを発出するとともに、拉致問題についての理解と支持を得ました。
 核セキュリティーについては、テロリストの手に渡ると危険な核物質を最小限にすることに関し、我が国が率先して大きな実績と新たな約束を示して世界の取り組みをリードし、議長のオバマ大統領から高い評価を受けました。
 原子力安全については、福島の過酷事故の教訓を全ての原発利用国、導入国と共有し、原発の安全性、事故対策についての知見を世界に広げていくとの決意を表明しました。
 G7伊勢志摩サミットや二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた核テロへの対策強化等を通じ、世界の核セキュリティーの向上に積極的に貢献していくことを表明しました。
 伊勢志摩サミットでは、世界経済が最大のテーマとなります。世界経済の不透明感が増す中、G7議長としての日本の役割に強い期待を感じます。
 G7が世界経済の持続的かつ力強い成長を牽引しなければなりません。今般、オバマ大統領やトルドー首相、米国の有識者とこうした認識を共有し、大変実りある議論ができたと考えています。これを伊勢志摩サミットにつなげ、世界に対して明確なメッセージを発信していきたいと考えています。
 TPPの活用についてお尋ねがありました。
 TPPの効用を真に我が国の経済再生、地方創生に直結させるため、総合的なTPP関連政策大綱を決定しました。
 その中で、中堅・中小企業の海外展開、工業品のみならず、農林水産物・食品、サービス等の輸出促進を図る新輸出大国の実現、TPPによる貿易・投資の拡大を国内の経済再生に直結させるグローバルハブの実現、体質強化による攻めの農林水産業への転換を後押しし、経営安定、安定供給のための備えを万全とする施策を推進する農政新時代を政策目標として掲げています。
 今後とも、政策大綱に基づき、TPPのメリットを最大限生かし、強い経済を実現してまいります。
 農業の成長産業化についてお尋ねがありました。
 我が国の農業については、農業従事者の平均年齢が六十六歳を超えているなど、その活性化は待ったなしの課題であり、安倍内閣では、農業の成長産業化の実現に向け、農政全般にわたる抜本的な改革を進めてまいりました。
 TPPの大筋合意後であっても、農業を成長産業化させるとの安倍内閣の方針は全く変わりません。
 総合的なTPP関連政策大綱に即し、平成二十七年度補正予算に、次世代を担う経営感覚にすぐれた担い手の育成など、具体的な体質強化対策を盛り込むとともに、TPP整備法案により、肉用牛や肉豚、砂糖に関する経営安定対策の充実を図るなど、必要な対策を講じております。
 さらに、現在、農林水産業・地域の活力創造本部のもとで、本年秋を目途に、さらなる体質強化策について具体的な検討を進めているところです。
 今後とも、公明党とも緊密に連携しつつ、農政新時代を切り開くため、実効性のある施策を講じてまいります。農業を成長産業化させ、若者がみずからの情熱で新たな地平を切り開いていける、そういう夢のある分野にしてまいります。
 地理的表示保護制度、いわゆるGI制度についてお尋ねがありました。
 GI制度は、長年、地域で生産され、高い品質の評価を得た農林水産物や食品について、生産者の努力が正当に評価され、また、消費者が本物の産品を安心して選べるよう、その名称を知的財産として保護する仕組みです。
 TPPでは、地理的表示の保護の手続について共通のルールを設けます。必要な国内法の整備を行うことで、我が国のGI産品のブランド価値が海外でも守られるため、輸出に取り組みやすくなります。
 このため、政府としては、まずは平成三十二年までの五年間で、各都道府県において、最低一産品の地理的表示の登録を目標とし、これを契機とし、さらなる産品の掘り起こしをすることとしております。
 また、その実現に向けて、制度の普及、浸透や、特色ある地域産品のブランド化に向けた情報発信、マーケティングなどの取り組みへの支援を行っております。
 さらに、TPP整備法案により地理的表示法を改正し、諸外国との地理的表示の相互保護を可能とすること等により、国内外においてブランド価値の保護を強化することとしております。
 このように、政府としては、地理的表示の登録の拡大策により、戦略的に地域の農林水産物や食品のブランド化を進め、さらなる輸出の拡大につなげてまいります。
 食品安全についてお尋ねがありました。
 TPP協定では、締約国が自国の食品の安全を確保するために、科学的根拠に基づいて必要な措置をとる権利を認めています。我が国は、科学的根拠に基づいて食品の安全に関する基準を設定し、検査などを行っており、制度の変更を求められることはないと考えています。
 食品の表示については、遺伝子組み換え作物に関する表示を含め、TPP協定に我が国の制度の変更が必要となる規定はありません。
 輸入食品の検査については、今後の食品の輸入動向等を踏まえ、着実に検査できるよう体制の確保を図ってまいります。
 今後とも、我が国の食品の安全確保を第一に考え、制度を着実に運用してまいります。
 TPP協定によるインフラ輸出の新たな可能性についてお尋ねがありました。
 政府としては、インフラシステム輸出戦略に基づき、昨年、質の高いインフラパートナーシップを発表するなど、インフラ輸出を強力に推し進めてきています。
 その中で、TPP協定が発効すれば、締約国の政府調達へのアクセス改善による、建設業を初めとする日本企業の参入機会の拡大や、貿易・投資の自由化によるインフラ分野の輸出及び現地進出の促進などが見込まれます。
 こうした新たな機会も最大限活用し、私自身トップセールスを積極的に行うとともに、政府一体となって施策を総動員し、我が国のインフラ輸出を推進してまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
    〔国務大臣石原伸晃君登壇〕

発言情報

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発言者: 安倍晋三

speaker_id: 26067

日付: 2016-04-05

院: 衆議院

会議名: 本会議