松本純の発言 (本会議)
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○松本純君 自由民主党の松本純です。
討論に先立ちまして、さきの平成二十八年熊本地震において犠牲となられた方々に謹んで御冥福をお祈り申し上げるとともに、熊本県、大分県を中心に被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
私は、自由民主党を代表し、ただいま議題となりました安倍内閣不信任決議案に対し、断固反対の討論を行うものであります。(拍手)
安倍内閣は、民主党政権の迷走によって引き起こされた内政、外交での危機的な状況から脱却するため、政権交代から今日までの三年半の間、日本を取り戻すとの強い決意のもと、パフォーマンス政治をすることなく、国民の声には謙虚に耳を傾けながら、内外に山積する課題に対して着実に政策を進め、成果をおさめてきました。その実績は多くの国民からも高い評価をいただいており、内閣支持率にも明確にあらわれています。
そのような国民の意思に反した今回の不信任決議案の提出は、まさに党利党略、パフォーマンス政治そのものであり、国民の政治不信を一層増長させる行為そのものであります。
これまでの安倍内閣の実績や取り組みをお示しすることで、議員各位並びに国民の皆様にも、安倍内閣がいかに国家と国民を守るために今の時代にふさわしい行動をしている内閣であるかということを御認識いただけるものと確信しております。
内閣発足以来、安倍内閣は、安定した政治基盤のもと、いかなる困難な課題にも果敢に挑戦し、政策を推進し、具体的な成果をおさめてきました。総理が就任以来最優先で取り組まれたアベノミクス、この三年半は、大きな果実を生み出してきました。
名目GDPは二十八兆円ふえ、国民総所得は四十兆円近く増加し、本年中には、民主党政権までのデフレと円高の泥沼により失われた国民総所得五十兆円を取り戻すところまで来ます。
国の税収は十五兆円ふえ、基礎的財政収支の赤字は、政権交代前の半分以下、十兆円余りにまで減りました。これは、赤字国債を発行することを無定見に言及する民進党には実現不可能であることは明らかであります。
企業収益も過去最高となり、中小企業の倒産は政権交代前と比べて三割減り、二十五年ぶりの低水準となっています。
有効求人倍率も二十四年ぶりの高い水準であり、四十七都道府県全てにおいて一倍を超えました。雇用は三年間で百十万人近くふえ、特に、昨年は、正規雇用も八年ぶりに増加に転じ、二十六万人ふえました。非正規雇用の増加よりも正規雇用の増加が上回ったのは二十一年ぶりです。賃上げも今世紀に入って最も高い水準が三年連続実現しています。中小企業においても、統計開始以来最高水準の賃上げが三年続いています。このようなことから、まさにアベノミクスにより、我が国の雇用や所得環境は順調に改善を続けており、日本経済は着実に回復に向かっております。
さらに、一億総活躍社会の実現に向けた取り組みを進めるため、GDP六百兆円の実現に向けて、強い経済を確かなものとする二十八年度予算を成立させました。
二十八年度予算では、介護休業中の方への給付を四〇%から六七%へとアップさせ、二〇二〇年代初頭までに五十万人分の介護の受け皿を整備し、二十五万人の介護人材を確保していくことで、介護離職ゼロの実現に大きな一歩を踏み出しました。
また、この三年半、民主党政権時代の二倍以上のスピードで三十万人分の保育の受け皿を整備してきましたが、二十八年度予算でもこのペースを維持し、さらに十万人分以上の保育の受け皿をつくることとし、安心して子供を産み育てることができる社会をつくり、希望出生率一・八の実現を目指しています。
さらには、十年先の未来を見据えながら、これまでの発想にとらわれない大胆かつ総合的なニッポン一億総活躍プランを取りまとめるなど、アベノミクスの果実を生かし、誰もが活躍できる一億総活躍の時代を切り開くための力強いスタートを切ったのであります。
東日本大震災からの復興への取り組みも、総理は、就任以来三年半で三十回近く被災地に足を運び、被災者の方々に寄り添い続けています。現場で耳にしたことに一つ一つ対応する現場主義を徹底し、民主党政権時の復興行政を一新し、復興を加速してきました。
政権交代時の段階では計画すらなかった高台移転は、ほぼ全ての事業が着工し、全体の四分の三の地区で造成が完了しました。また、ほぼ全ての漁港が復旧し、九割近い水産加工施設が再開、七割を超える農地で作付が可能になるなど、復興は一歩一歩着実に進んでいます。
原子力災害から一日も早く福島を再生させるという強い決意のもと、一人でも多くの方にふるさとへと戻っていただけるよう、中間貯蔵施設の建設と除染を一層加速させ、生活インフラの復旧に全力で取り組むとともに、東京電力福島第一原発の廃炉・汚染水対策に、国も前面に立ち、全力で取り組んでいます。
熊本地震においても、三万人規模の自衛隊、警察、消防、海上保安庁、医療部隊などを動員し、救命救助活動に全力を挙げるとともに、現地からの要望を待つのではなく、食料、水、生活必需品をプッシュ型で現地に届けるなど、総理のリーダーシップのもと、できることは全てやるとの決意で震災対応に取り組んできました。
本震発生からわずか九日後での激甚災害指定や、二十七日後に提出し、速やかに成立させた補正予算は、まさに総理の現場主義とスピード感に裏打ちされたものであり、一日も早い復旧復興に向けて全力で取り組んでいく総理の姿勢を示すものであります。
地方創生についても、自治体の創意工夫や意欲的なチャレンジを自由度の高い地方創生推進交付金で応援することや、企業版のふるさと納税制度をスタートさせるなど、ダイナミックに地方創生を進めています。
また、外国人観光客は、三年連続で過去最高を更新し、政権交代前の二倍以上、千九百万人を超え、旅行収支は五十五年ぶりに黒字となり、二十七年度は一兆円を超える黒字となりました。
外交においても、安倍総理は、この三年半で、六十三の国と地域を訪問し、首脳会談は四百回を超えるなど、地球儀を俯瞰しながら、積極的な平和外交、経済外交を精力的に展開してきました。そこにあるのは、アジア太平洋地域の平和と繁栄を確固たるものとしていくために、日本こそが牽引役となり、その責任を果たしていかなければならないという総理の決意そのものであります。
米国とは、普遍的な価値で結ばれた日米同盟を、世界の平和と繁栄のため、ともに行動する希望の同盟として築き上げ、さらには、今回のオバマ大統領の歴史的な広島訪問の実現によって、卓越した同盟関係に強化させ、国際的な諸課題の解決に向けた道筋をしっかりと示すべく、米国と力を合わせて立ち向かっています。
今、民進党や共産党がしていることは、この日米の同盟関係、すなわち信頼と友情のきずなを断ち切り、国民を不安に陥れて社会を不安定化させる、極めて悪意を持った企てと言わざるを得ません。私たちの子や孫のため、そのようなことは絶対に許してはなりません。
韓国とは、昨年末、慰安婦問題の最終的、不可逆的な解決を確認することで長年の懸案に終止符を打ったことは、まさに総理の決断でありました。
中国とは、戦略的互恵関係の原則のもと、地域の平和と繁栄のため、大局的な観点から対話を積み重ねることで、関係改善の流れを一層進めています。
ロシアとは、領土問題の解決、平和条約の締結に向けて、精力的に対話を積み重ねています。
また、もはやどの国も、一国だけで自国の安全を守ることはできない時代の中、自国防衛のための集団的自衛権の一部行使容認を含め、切れ目のない対応を可能とし、抑止力を高めるために整備をした平和安全法制は、まさに国民の命と平和な暮らしを守り抜くという、政府として最も重い責任を果たしていくために極めて重要なものであります。
民進党や共産党は、平和安全法制の不安をあおり立て、一致した政策もなく、戦争法案反対のデマゴーグだけで国民を欺き、共闘する野合そのものであります。もはや、今の民進党には、国民の生命と財産を預かり、政権を担当していた面影は全くありません。無責任な民進党と共産党に、国民の命と平和な暮らしを守る平和安全法制を理由として安倍内閣が不信任されるいわれは全くない、このことは強く申し上げておきます。
先日行われた伊勢志摩サミットでは、世界経済、テロ、難民の問題、アジア情勢など広範なテーマについて、議長国としてリーダーシップを発揮し、議論を取りまとめました。
特に、世界経済が不透明感を増す中、G7こそがしっかりと経済を牽引していかなければならないという強い決意のもと、G7としていかなるリスクにも対応できるよう政策協調をしていくというメッセージを発信したことは、大変大きな成果であります。
さらに、沖縄の基地負担軽減に向けた取り組みも、昨年は西普天間住宅地区の返還が実現するなど、沖縄県民の気持ちに寄り添いながら、一歩一歩着実に結果を出し、負担軽減に全力を尽くしています。
そのほかにも、TPPや女性活躍など、安倍内閣のこの三年半で、内政、外交等全ての面で大変すばらしい実績を上げてきました。
デフレ脱却まであと一息というところまで来ました。今こそ、少子高齢化の流れに歯どめをかけて、誰もが生きがいを感じる社会をつくっていかなくてはなりません。そして、国際社会においても、世界経済の持続的かつ力強い成長を実現していくためには、日本としてどのような貢献をしていくべきなのか、世界のリーダーたちと議論し尽くし、道筋を示していかなければなりません。
財政再建、人口減対策、社会保障制度改革等の山積する課題に真正面から挑戦し、結果を出していかなくてはなりません。さらに、二〇一九年のラグビーワールドカップ、二〇二〇年の東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会を成功させていかなければなりません。
このような大切なときこそ、継続は力であり、ぶれることなくこの道を進んでいかなくてはならないのであります。それができるのは、まさに安倍内閣であります。
この議場にいる議員各位には、今の日本が置かれている状況の中で、国家国民にとって、政治を進める上で何が最善なのかということを十分に御認識いただき、本案件について毅然として否決していただきますよう強くお願い申し上げ、私の反対討論を終わります。(拍手)