玉木雄一郎の発言 (予算委員会)

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○玉木委員 税収の上振れ分もこの財源に回すという可能性があるという答弁だったと思いますが、私は極めてそれは問題だと思いますよ。
 日本の借金がゼロならそれでもいいです。第一次安倍政権も含めて、現在一千兆円を超える借金を累々と積み重ねてきて、それから毎年の利払いが十兆円あるんですよ、防衛費の二倍、こんなに金利が低いのに。もし税収が上振れたら、ほかに使うところがあるんじゃないですか。過去の後始末を先にやってくださいよ、それは。後世代に負担を残すようなことをやらない。
 この社会保障と税の一体改革の大きな目的は、社会保障の充実もありますけれども、後世代に負担を残さないための安定化も大きな目標なんですよ。それを、ちょっと税収がふえたからといって、それをあたかも安定財源のように充てるということをやっていたら、私は財政の改革や本当に安定した社会保障制度をつくることはできないと思いますよ。
 デフレ脱却ではない、まだ言い切れないとおっしゃいましたよね、総理も。ということは、税収もさらに下がる可能性があるんです、まだ。そういう中において、短期的に入った、ふえた税収でこれをやるというのは、私は間違っていると思います。恒久的な政策には恒久的な財源を充てるべきです。臨時的な支出には臨時的な歳入でもいいかもしれない。しかし、ここ数年税収が上がったからといってそれを充てるのは、私は次の世代の日本のためにならないと思っています。
 資料の二をちょっと見ていただきたいんですが、私が、なぜこの財源の話、社会保障も削る可能性があるのか、そういったことも含めて聞いたのは、この軽減税率は、総理も説明されたように、低所得者の税負担を軽減する効果があることは否定しません。加えて、収入の中で軽減される率が低所得者ほど高いことも否定しません。ただ、私は、問題なのは、これは一兆円の財源を使って一体どの世帯を助けていくのかということを棒グラフにしました。
 これを見ていただくとわかるんですが、年収三百万未満、今現在、簡素な給付措置として、八%に税金が上がった際に、消費税が上がった際に六千円の支援措置を行っていますが、その対象世帯は、給与所得世帯でいうと、夫婦で子供が二人いると大体二百五十五万以下です。その人たちだけが支援を受けています。年金受給者で六十五歳以上で夫婦だと約二百万。それ以下の方が、今、消費税増税に伴う低所得者対策として受けているんですが、三百万未満の人に対してこの新たに入れようとする軽減税率が使われるのは一一%ですよ。
 さらに見てください。三百万—五百万で三二%、年収五百万から一千万で四二%。安倍総理もここに入ると思いますが、年収一千万以上の人に一兆円の財源のうち軽減措置として一四%が割り振られるんですよ。年収五百万以上の方に約六割のお金が行くわけです。
 今総理の言う話を受けとめれば、総合合算制度で四千億は財源を見つけた、これから新たに六千億見つけなきゃいけないと言うんですが、これはちょうど、これから見つけなきゃいけない六千億というのは、年収五百万以上の人に、これは本来低所得者対策としてやるべき対象ではない人に、軽減税率がゆえにどうしてもそこは漏れていってしまう。そのために六千億をこれから、場合によっては社会保障も削って財源を見つけなければいけなくなっている。
 私は、繰り返し申し上げますけれども、軽減税率が低所得者の負担を軽減する効果は否定しません。ただ、他の制度、例えば我々が主張している給付つき税額控除、所得の低い人には給付で、税金を少し払っている方は税金を安くする、あるいはそのコンビネーションでやっていくという方法が、真に支援を必要とする人にターゲットを絞って支援を及ぼすことができるから、より効率的で効果的だと申し上げている。
 この六割の財源が……(発言する者あり)やじはやめてください。理事がやじを飛ばすのはやめてください。六割の収入が、もっと簡単に言います、半分以上の財源が所得の高い人に使われるような制度、社会保障を削ることも含めて財源を見つけなければいけないという制度は、私は、これは制度としてどうかと思いますよ。
 この道しかないということを総理はよくおっしゃいます。これに関しては他の道がありますよ、いっぱい。カナダのGSTクレジットのようなもの、他国において成功している例もあります。給付型で本当に支援が必要なところにしっかりと集中して支援を及ぼした方が、より安い税金で、より少ない財源で同じ効果を発揮することができると思うんです。
 ですから、私は、これは今からでも遅くないと思うので、ぜひ、他のさまざまな低所得者対策も含めて、逆進性対策も含めて、財源の話と同時にもう一度しっかり私は見直していただきたいと思っています。御質問しません。
 では総理、これは何かありますか。

発言情報

speech_id: 119005261X00320160112_008

発言者: 玉木雄一郎

speaker_id: 29596

日付: 2016-01-12

院: 衆議院

会議名: 予算委員会