秋元司の発言 (予算委員会)

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○秋元委員 大事なことは、規制緩和を行った後でも安全面についてはしっかりと担保をしなくちゃいけない、これがルールであり、そしてそれをもとに行政としても指導を行ってきたということであります。
 では、何をもってこの安全面を担保するのかということが大事なことでありますが、これは細かく申しませんけれども、今回、事故を起こしたバス事業者においては直接行政処分が下っていたということからしますと、この安全面の確保というのが残念ながらされていなかったという現状があろうかと思います。
 そもそも、規制緩和が目的としたのは、先ほど大臣の話もございましたけれども、要は、各会社が競争して、いいサービスをお客さんに提供してもらうことによってより需要を高めていこう、これが一番大きな目的だったと思います。
 当然、価格面においても、業者の数がふえるわけでありますから、余りにも高過ぎた価格については、適正なところまでは、ぎりぎりまでは価格競争が起きる、これは市場の原理、当たり前でありましょうから、下がっていくのでありましょうけれども、残念ながら、日本がちょうどこのころ、安倍総理が今一生懸命闘っていらっしゃるデフレ経済真っ最中であったということも踏まえて、デフレ下でこの規制緩和が行われた結果、ダンピング競争に、いわゆる激安という言葉が社会的な一般の言葉になったように、激安競争に入っていってしまって、安全面といったことをフォローできる体制がなくなってしまったんじゃないのかなということが、今回の事件を境に見えてきたところでございます。
 お手元の一枚目の資料にちょっと載せさせていただきましたけれども、今回、アベノミクスを成功させる一番の大きな目的は、いわゆる賃金のアップということを目指しております。御存じのように、これはバス協会の資料でございますけれども、民間のバスの運転手の皆さんの賃金でありますが、全産業ベースで見ますと、今現在においても九十万近い、低い賃金になっております。この低い賃金になってきた主な原因というのは、まさに平成十二年、ここを境にがたっと民間のバスの運転手さんの平均賃金がここまで落ち込んできた。
 これは、価格競争を迫られる中、バス事業者も一生懸命とにかく合理化を図ってぎりぎりまで詰めてきたということはありますけれども、ここまで賃金が大きく低下してしまった。その結果、職業人としては、バスの運転手という仕事は余り職業としては魅力がない、そういったことに相なって、結果的に、バスの運転手不足というのも今現在顕著化しておりまして、高齢者の方が多く集まってしまっている、バスの運転手の平均年齢がぐっと上がってしまったという現状があると思います。
 今回の事故が直接これに原因があるかどうかというのはまだ定かじゃありませんが、しかし、背景として、今、業界全体の雰囲気としてこういった状況にあるということを、我々はしっかり受けとめていかなければならないのであろうかと思います。
 要は、規制緩和以降、どういう社会になってきたのか。これまでは、規制緩和はいわゆる事前チェック型であります。そして、需給調整も行ってきた形から、今後は事後チェック型。今現在、事後チェック型になってきたんですが、この事後チェック型の社会というのは、言葉で言うのは簡単なんですけれども、非常にこれは実施するのがなかなか難しいわけであります。いわゆる悪徳業者と言われている業者を市場から退場させるという行為なんですけれども。
 本来、一〇〇%機能を発揮するためには、実は、行政官の数、マンパワーも含めて、これをめちゃくちゃ確保していかなくちゃいけないという現状があると思います。少なくともバス事業者は今四千五百社あるわけでありますから、四千五百社に対して巡回指導を行ったり監査を行ったりするためには、行政のマンパワーが必要であります。
 今現在、こういった自動車運送業に対して行政で監視する体制というのは三百六十名近くということを聞いておりますけれども、これはバス事業だけじゃなくて、タクシーであり、そしてまたトラックだとか、そういったことも含めての運送事業全体に対する行政の体制でありますから、果たしてこれで足りるのかという問題もありましょうし、要は、これまで政府としてもいわゆるスリムな政府を目指してきた中において、行政の人をふやしていくというのは結果的になかなか難しいという現状があります。
 我々が今この局面に対してどのように今の現状を含めて向かっていかなくちゃいけないかというのは、非常にこれは大きな政治的な判断が求められると思うんですけれども、少なくとも事後チェック型、悪質業者は市場から退場させていかなくちゃいけない。当たり前の話であります。
 この行政処分のあり方について、石井大臣にお伺いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 秋元司

speaker_id: 21911

日付: 2016-02-05

院: 衆議院

会議名: 予算委員会