浮島智子の発言 (予算委員会)
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○浮島委員 ありがとうございます。
努力をしていきたいという御答弁をいただきましたけれども、出生率一・八、後押しをするためにも、ぜひとも全力で取り組んでいただきたいとお願いをさせていただきたいと思います。
また、政府の予算案におきましては、義務教育費国庫負担制度に基づく教職員定数について、各学校の状況等に応じて配分される加配定数、五百二十五人増が盛り込まれているところでございます。予算編成過程におきましては、文科省と財務省の間で真っ正面から議論が行われたと私は伺っております。
公明党といたしましても、教育に対する投資、これは日本の未来にとって大変大事だという観点から、意見をしっかりと申し上げ、そしてリーダーシップも発揮させていただいたところでもございます。
この文科省と財務省との議論の過程の中で、財務省は、授業の専門家である教員を単純にふやすことがいじめや校内暴力、不登校への対策として有効である、因果関係があるとの証拠は示されていないのではないかという問題提起をしたと私はお伺いをしているところでございます。
私は、昨年、衆議院の文部科学委員会の海外派遣の一環で、イギリス、ドイツの学校に視察に行かせていただきました。
イギリスの学校で、一つ、これが本当の授業の専門家だなということを思ったのは、ホームルームや担任制度もありません、なので、各教科の先生たちが教えるだけという形になっております。
子供たちが座っているんですけれども、先生が入られてきて、先生が指名するのは、子供たちの名前ではなくて、子供たちが座っている机の番号、三番、四番、五番という机の番号で呼んでおられました。私が先生にお伺いしたら、いや、私たちは一日に何百人という生徒と会うので一々名前を覚えていることができない、だから、各教室に行って机の番号で呼んでいるという淡々としたお答えでした。私は正直、本当に寂しく感じましたが、これはまさしく本当に、教員は授業の専門家であると言えると思います。
しかし、日本の学校は違うと思います。学級担任があり、朝夕のホームルームで自分の子供たちとコミュニケーションをしっかり図り、教科の担当の先生は、授業の専門家としてただただ知識を伝達しているだけではないと私は思っております。
特に、力量のある先生方、この方々は、教室に入った瞬間に、子供たちの様子を見て、さりげなく、あっ、この子は昨晩何か家庭であったのかなとか、この子は部活で何かいろいろ大変な思いをしたからまだ引きずっているななどなど、いろいろなことに気づきがあると思います。そして、その見取りに基づいて、授業の中でもさりげなく声をかけたり、部活動の顧問の先生にフォローをお願いしたり、授業の中でも、子供たち全体を受けとめ、それを個別のケアや生活指導等に関係づけている、これが日本の実態でございます。
公明党は、ソーシャルワーカー、そして地域の方々を巻き込んだチーム学校による学校全体の機能強化、これをしっかりと進めたいと思っております。
このチーム学校は、教員はただただ授業をしていれば、子供たちの生活上のケアは無関心で、ソーシャルワーカーやスクールカウンセラー、この方々に丸投げすればいいということではないと私は思っております。教員が毎日一人一人の子供たちをしっかりと受けとめ、そして個別のケア、生活指導を行う意識と力があってこそ、スクールカウンセラーなどが自在に動くことができ、チーム学校が有機的に機能すると私は思っております。そして、このような教員の幅広い人間力、そして教員間のコミュニケーションが、子供たちが学校を居場所だと感じながら勉強や生活を充実させる大事な基盤となっていると思います。
これは、ほかの国にはない、本当に日本の学校教育の大きな財産で、先生を授業の専門家として閉じ込めることはこのすばらしい財産を損なうことにつながると私は思っております。むしろ、これをさらに伸ばしていく必要があると私は思います。
日本の教員の方々、いろいろな方々とお話をさせていただき、触れ合いさせていただきますけれども、とても優秀です。
日本の教育がだめだとか、ここも足りない、あれも不十分、だからICTによるビデオの授業に取りかえてしまえという議論もありますけれども、世界じゅうで評価され、輸出しようとすらしているこの日本のすばらしい学校教育のよさをみずから損なうことになってしまうのではないかと私は思います。子供たちと直接向き合う教師という仕事は、人工知能やICTでは決して代替できない、人でないとできない、未来を創造するクリエーティブな仕事だと私は思います。
そこで、文科大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
教員は授業の専門家だと割り切ること、これは日本の学校の本当のよさを切り捨てることになってしまうと私は思います。一人一人の子供たちの心に迫る指導があってこそわかる授業になり、そして、わかる授業を行う教員だからこそ、その生徒指導を子供たちは納得して受けとめることができる。まさしく信頼関係であると私は思っています。
このことを踏まえた上で、教員定数の改善など、日本の未来にとって必要な投資はしっかりと行うことが重要であり必要であると私は思いますが、御見解をお伺いいたします。
と同時に、教員の資質、能力の向上のために、教員の養成そして研修、この改善も大変重要です。人にしかできない仕事である教職に求められる資質、能力をいかに伸ばしていくか、そのための取り組みそしてお考えをお聞かせください。