田中正朗の発言 (予算委員会第四分科会)
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○田中政府参考人 お答え申し上げます。
まず、南極、北極による違いでございますけれども、南極地域は、国際的な枠組みとして、南極地域の平和的利用、科学的調査の自由、領土権主張の凍結などを主な内容とします南極条約が締結されておりまして、科学的活動を実施している国で共通の課題を議論する南極条約協議国会議等も開催されております。
また、研究観測も、一九五七年の国際地球観測年以降、長年にわたって実施されているところでございます。
一方、北極地域でございますが、基本的には、北極海を中心とする沿岸国の領土、領海においての研究観測となっております。
科学的な枠組みも、一九九〇年に国際北極科学委員会、IASCが設立されるなど、近年、ようやく科学的な活動が可能となった状況にございます。
このように、南極と北極とでは研究実施にかかわる環境が大きく異なっていると認識をしております。
具体的な研究の体制でございますけれども、まず、南極につきましては、我が国は、昭和三十年の十一月に「南極地域観測への参加及び南極地域観測統合推進本部の設置について」を閣議決定いたしました。
これに基づきまして、文部科学大臣が本部長である南極地域観測統合推進本部が置かれまして、文部科学省、総務省、気象庁、海上保安庁、国土地理院、防衛省などの関係省庁と連携して南極地域観測事業を実施しております。
観測、昭和基地の運営などは、文部科学省、気象庁、海上保安庁との連携により、また、昭和基地への物資輸送は、防衛省の協力のもと、南極観測船「しらせ」によって実施しておりまして、平成二十八年度政府予算案には約七十七億円を計上しております。
一方、北極につきましては、我が国は、一九九〇年の国際北極科学委員会、IASC設立直後の一九九一年に国立極地研究所がノルウェーに観測基地を設置するとともに、一九九二年にIASCに加盟するなど、活動を実施しているところでございまして、平成二十三年度からは、文部科学省におきまして、グリーン・ネットワーク・オブ・エクセレンス事業を開始いたしまして、二十七年度からは、同事業を発展させ、北極域研究推進プロジェクト、ArCS事業を開始しているところでございます。
国立極地研究所、海洋研究開発機構、北海道大学を中心に、全国の大学、研究機関等との共同研究としてオール・ジャパン体制で取り組んでおりまして、平成二十八年度政府予算案には、北極域研究に関する予算額として約九億二千万円を計上しているところでございます。